人事が知っておくべき「雇用保険」の基礎知識。従業員の加入条件や手続きの方法は


雇用保険は俗に「失業保険」と呼ばれており、労働者の失業中の生活を保障したり、再就職を促進したりするための制度です。雇用保険と労災保険(労働者災害補償保険)を合わせて「労働保険」と呼び、給付はそれぞれの制度に基づきますが、保険料の納付手続きは一体のものとして行います。雇用保険についてしっかりと理解し、手続き方法や条件について整理してみましょう。

 
 

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雇用保険の制度


雇用保険は労働者の生活や雇用の安定、就職の促進のための制度です。雇用保険に加入した労働者は、定められた条件を満たせば以下の給付金が支給されます。

 
 

◆求職者給付


失業した労働者の再就職活動支援のために給付する「基本手当」が代表的です。いわゆる「失業手当」にあたります。

 
 

◆就職促進給付


基本手当の受給中に就職が決まった場合に支給されるもので、早期の再就職を促進する目的で給付します。

 
 

◆雇用継続給付


育児休業中の生活保障や、就労を継続する高年齢者(60歳以上65歳未満)の就業促進のために給付します。

 
 

◆教育訓練給付


仕事のスキルアップや資格取得のために受ける講座の一部費用を給付します。失業中だけでなく、就業中の労働者も対象です。

 
 

雇用保険への加入条件


雇用保険の加入者は労働者本人です。加入手続きを行う義務は、労働者を雇用する全ての企業や個人事業主(従業員5人未満の農林水産業を除く)にあります。正社員を雇う場合はもちろん、アルバイトやパートであっても下記の条件を満たせば加入させることが必要です。

 

  • 1週間の所定労働時間が20時間以上であること
  • 31日以上引き続き雇用される予定があること


ただし、同居の親族や昼間部の学生などは対象外となりますし、雇う側である役員や個人事業主も対象にはなりません。

 
 

雇用保険の手続き


申請などの各種手続きは、全国のハローワーク(公共職業安定所)で行います。

 
 

◆入社時の手続き


新たに従業員を雇用したら、採用もしくは人事労務の担当者は、翌月の10日までに「雇用保険被保険者資格取得届」をハローワークに提出しましょう。提出すると、ハローワークから「雇用保険被保険者証」と「雇用保険被保険者資格取得等確認通知書」が交付されます。
 
「雇用保険被保険者証」と、「雇用保険被保険者資格取得等確認通知書」の「被保険者通知用」は従業員に手渡し、「事業主通知用」は会社で保管します。

 
 

◆年次の手続き


雇用保険料は、労災保険料と合わせた「労働保険料」として、会社が一年に一度まとめて前払いします。これを「年度更新」といい、申告期間は、毎年6月1日から7月10日です。前年度に支払った給与総額をもとに確定保険料の申告および本年度の見込み給与の算定作業が発生します。余裕をもって業務に取り組めるよう準備しておきましょう。
 
雇用保険料は、事業主(会社)と従業員の双方が負担します。従業員の負担分は毎月の給与から差し引き、会社の負担分と合わせて年度更新の際に納付します。

 
 

◆退社時の手続き


従業員が離職する際は、退社日の翌日から10日以内に「雇用保険被保険者資格喪失届」と「雇用保険被保険者離職証明書」をハローワークに提出します。
 
離職の手続きが完了するとハローワークから「離職票」が発行されます。離職票は退職者が雇用保険の給付を受けるために必要な書類になるので、速やかに退職者に渡しましょう。

 
 

雇用保険のスムーズな手続きが従業員の安心につながる


雇用保険は、従業員が退職後に生活保障を受けるための大切な制度です。事業所は一人でも従業員を雇えば、加入の義務が発生します。年次の手続きに加えて、従業員の入社・退社の度に個別の手続きが必要となりますので、スムーズに手続きが行えるよう日頃から準備をしておきましょう。

 
 
 

※記事内で取り上げた法令は2020年2月時点のものです。
 
監修:うたしろFP社労士事務所 社会保険労務士 歌代将也
TEXT:佐倉ひとみ
EDITING:Indeed Japan + ノオト

 
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