人事評価のコメント例文と書き方のコツ


人事評価において、社員へフィードバックのコメントを書く際、評価者はどのようなポイントに気をつけるべきなのか? 具体的な例文を踏まえながら、人事評価の効果的な運用法について採用・面接アドバイザーの川村稔さんに解説していただきました。

 
 

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人事評価の目的とは


会社が人事評価を行う目的は、人材の育成を促し、会社の利益に繋げることにほかなりません。そのためには、会社や組織の目的を明確にしておくことは不可欠であり、それに向けて努力をしている人材に対しては、報酬面などで報いることが大切です。また、人材を適切に評価すれば、異動の際に適材適所な人事判断が可能となり、社内の戦力をより効果的に生かすことにも繋がります。
 
これらの目的を理解し、人事評価制度を適切に運用できている企業は実は多くはありません。評価軸が曖昧なまま人事評価を行うと、評価される側は会社に対して懐疑的な思いを抱くことになるので注意が必要です。

 
 

人事評価の適切な制度設計


人事評価制度を適切に運用するためにはまず、以下のポイントに留意して制度設計を行う必要があります。

 
 

◆評価基準を明確にする


評価基準とはすなわち、社員が目指すべき行動のこと。これを明文化できなければ、適切な評価は行えません。

 
 

◆自己申告や自己評価を書かせる


上司からの評価を受ける前に、評価される側が現状を認識することで、会社と自身の評価のギャップが鮮明になります。

 
 

◆評価結果を開示する


社員は誰しも、評価者の主観や好みによって評価が左右されるのではないかと疑っているものです。評価の内容を本人に知らせず、賞与の額面など結果だけを伝える形式では、透明性や客観性は担保できません。また、社員は自身の課題を認識することもできず、結果として成長の機会を逸することにもなるでしょう。

 
 

◆必ず面談とセットで行う


書類のやり取りのみで評価を下すと、どうしても誤解が生じ、モチベーションの低下にも繋がります。面談で会話を通じたコミュニケーションを図り、評価への理解を深め、課題を共有し、日頃から抱えている不満や希望をヒアリングすることも大切です。
 
なお、こうした面談は期首、さらに期中にも行えれば理想的です。期首には現状より少し高めの目標立案を、期中にはそこへ向かうための相談を行う機会にできればなおいいでしょう。

 
 

人事評価を運用する際の留意点


能力評価はあくまで職務遂行能力を評価するもの。実務と無関係なスキルや人柄は、評価の対象外です。これは潜在的な能力や人間性も同様で、「性格が良くて周囲から好かれる人物である」といった要因は加点材料にはなりません。
 
職場ごとに求められる行動を具体化した上で、行動特性評価(コンピテンシー評価)を行うことが重要です。たとえば評価コメントを書く際には「やる気がある」といった曖昧な評価ではなく、「自ら積極的に他者の仕事を手伝っている」など具体性を持たせるべきでしょう。
 
評価コメントでは、人材育成の機会でもあるという視点を重視し、本人が気付いていない能力などを顕在化させ、業務に生かせるように導くことが大切なのです。

 
 

人事評価コメントの例文


業績評価は「目的の達成度」や「業績への貢献度」を評価軸とし、さらに「被評価者が業績向上のためにどのような取り組みを行ったか」を精査します。その上で、目標に対して達成した部分、達成できなかった部分を具体的に触れましょう。

 
 

◆業績項目のコメントの良い例


「期首の売上目標に対しては10%未達でした。しかしこれは訪問件数が減少したことも要因と考えられます。その一方で利益率の高い仕事を受注し、利益率では目標を達成してくれました」
 
「売上目標は未達でしたが、営業社員と勉強会の開催を主催するなど、全体の力を上げるために尽くしてくれました」

 
 

◆能力項目のコメントの良い例


「今期は営業メンバー全員に向け、見やすい営業資料を作成してくれたことで、ミーティングが円滑に進行しました。それを元に見積もりシステムの構築にも貢献するなど、積極性は高く評価できます」
 
「来期は後輩も配属される予定です。セミナーなどに参加して、いっそうの知識の向上に務めてください。一緒に頑張りましょう」
 
いずれの例文も、良い点にも触れながら、育成的な視点をもっているのがポイントです。それに対し、不足点は直接的に指摘するよりも、次に繋がる改善案を示すことで、被評価者の向上心アップにも繋がるのです。

 
 
 

<取材先>
採用・面接アドバイザー 川村稔さん
人材開発会社にて30年間、SPI型適性検査のコンテンツ開発や職務適性分析(営業、SE職、技術職、地方自治体などの行政職他)、各試験(個人、集団、討議などの面接と筆記、適性検査、論文)の設計を務める。現在は駒澤大学経済学部非常勤講師、採用面接官指導と面接官受託を中心に、新人、中堅職員、管理職、コミュニケーション、対人分析、OJT、マネジメント、人事考課者面談などの研修講師を務め、、自らの採用面接官指導経験を伝承するサイトを開設し、後進の指導も行う。株式会社ミナアス・障がい者就労支援事業運営法人顧問。
 
TEXT:友清 哲
EDITING:Indeed Japan + ノオト


 
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