アルバイト採用のために担当者が知っておきたい4つの基本


2020年に入り世の中は大きく変化し、雇用を取り巻く状況にも大きな影響がありました。とはいえ、長らく続く少子化の流れに起因する労働人口の減少などにより、人手不足に悩んでいるという採用担当者の悩みは現在でも聞かれます。その状況はアルバイトにおいても同様です。正社員と比較してフレキシブルな労働力として活用されるアルバイト。その採用のために知っておきたい4つの基本「アルバイトの定義」「雇用のルール」「アルバイトに関するお金の知識」「採用のためのコツ」をご紹介します。

 
 

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そもそも「アルバイト」とは


誰もが慣れ親しんだ言葉ではありますが、あるにもかかわらず「アルバイト」の定義を答えられる人は少ないのではないでしょうか。求人情報では「パート」と併記される場合も多く、それぞれの違いなど、分かっているようで実は完全には理解できていないことが多い「アルバイト」。アルバイト採用を成功させるためには、そもそもアルバイトとは何なのかを改めてはじめに確認しておきましょう。

 
 

◆「アルバイト」と「パート」の違い


先ほど出た「アルバイト」と「パート」の違いですが、結論から言うとそれぞれに法律上の違いはありません。
 
パートタイム労働法(正式名称「短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律」)では、“「同じ事業所に雇用された通常の労働者と比べて、1週間の所定労働時間が短い労働者」を「パートタイム労働者(短時間労働者)」と定義”しているため、アルバイトもパートも同じパートタイム労働者となるのです。
 
求人情報によって表記が異なる点については、採用担当者の認識や世間のイメージによって使い分けられている、ということが理由のようです。

 
 

◆「アルバイト」と「契約社員」の違い


「契約社員」も同様に、法律的に定められた名称ではありません。募集や業務の条件が「パートタイム労働法」に該当するのであれば、パートやアルバイトとの厳密な違いはありません。
 
ただし、この雇用形態は、一般的に契約期間が定められており、1度の契約期間の上限は3年間となっています。(一定の要件を満たした場合を除く)。
 
アルバイトの定義について、より詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
「アルバイト」と「パート」にはどんな違いがあるの?

 
 

アルバイトを雇用する際に知っておきたいこと


アルバイトは、正社員と比べて所定の労働時間が短く、多様な働き方が想定されます。そのため、業務内容や雇用条件についてトラブルが起こらないよう、アルバイトやパートの採用には以下のルールが法律で定められています。

 
 

◆労働条件を明示する

パートタイム労働者を雇い入れる場合、「昇給(賃金の増額)があるか」「退職手当があるか」「賞与があるか」「待遇について相談する際の窓口はどこか」などを文書で明示する必要があります。

 
 

◆労働条件に見合う待遇を用意する

パートタイム労働者の賃金や福利厚生、教育訓練といった待遇は、職務内容や責任範囲により決定します。それらを正社員と同じレベルで求める場合は、待遇も正社員と同様にしなくてはなりません。

 
 

◆正社員になるチャンスを知らせる

正社員を募集する場合、その旨を雇用しているパートタイム労働者にも知らせるほか、正社員採用に応募できる機会を設け、登用試験などの制度を用意します。

アルバイトを雇用する際の基礎知識についてより詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
「アルバイト」と「パート」にはどんな違いがあるの?

 
 

アルバイト採用を考える際の「お金」の知識

アルバイトへの給与支給も、基本的なルールは正社員と大きくは変わらないものの、しっかりと把握しておかなければ思わぬトラブルを招く可能性もあります。基本的な事項をおさらいしましょう。

 
 

◆給与の基本「賃金支払いの5原則」

雇用者は労働基準法第24条に記載されている5つのルール「賃金支払いの5原則」に従った方法で、労働者に賃金を支払わなければなりません。ここで言う「労働者」にはアルバイトやパートのみならず、正社員など、あらゆる形態の労働者が含まれます。
 

・通貨払い

賃金は、原則として通貨で支払わなければなりません。ここでいう通貨は、国内で通用する価値が定められた貨幣(鋳造紙幣、銀行券)のことです。現物支給や外国通貨、小切手での支払いは認められていません。

 

・直接払い

賃金は、原則として働いた本人に直接支払わなければなりません。例外として、労働者の病気などやむをえない場合に限り、本人の代わりに同居する配偶者や子などの使者に支払うことは認められています。

 

・全額支払い

賃金は、その全額を支払わなければなりません。業務上のペナルティによる罰金を給料から差し引いたり、貸付金などと相殺したりすることは労働基準法違反となります。ただし、社会保険料や所得税、住民税の源泉徴収などを法令に従って行うこと、労働組合との書面による協定で社宅家賃や組合費などを控除することは認められています。

 

・月1回以上払いの原則

賃金は、毎月1日~月末までの間に少なくとも1回以上の頻度で支払います。年俸制の場合でも、1年1回にまとめて支払うことは禁止されています。

 

・一定期日払い

賃金の支給は、周期的に到来する一定期日(毎月25日、毎月月末など)を定めなければなりません。「毎月第4金曜日」のように、月ごとに日付が変動する可能性がある支払い日の設定はできません。また、支払日が会社や金融機関の休日に該当する場合は、前日または翌日などにずらします。ただし臨時に支払われる賃金や、賞与その他これに準ずるもので、厚生労働省令で定める賃金は、この限りではありません。


以上の「賃金支払いの5原則」に違反した場合、30万円以下の罰金が科せられる場合もあります。
 
賃金支払いの5原則について、より詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
アルバイトの時給どう決める? 賃金支払いルールと最低賃金をおさらい

 
 

◆最低賃金についての基礎知識


原則として、賃金は雇用主と労働者との間における取り決めで自由に設定できます。しかし「最低賃金」という言葉が一般的に知られているように、その下限は地域ごとの「地域別最低賃金」、業者や職業ごとの「特定最低賃金」として法律で定められています。

 

・地域別最低賃金


産業や職種を問わず、都道府県内の事業場で働くすべての労働者とその使用者に適用される最低賃金です。これは本社がある都道府県ではなく、支店・営業所などの事業場がある都道府県の最低賃金に従います。

 

・特定最低賃金


特定の産業や職業において、地域別最低賃金よりも高い水準を定めることの必要性が認められたケースで適用される最低賃金です。
 
アルバイトの給与に関するルールについて、より詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
アルバイトの時給どう決める? 賃金支払いルールと最低賃金をおさらい

 
 

◆アルバイトの時給の決め方


アルバイトの時給は、エリアに応じる「近隣同業他社の相場」と、社会状況や業界トレンドに応じる「労働市場の相場」という2つの相場によって決定するのが一般的です。両者を把握して適切な時給を設定することは、アルバイト採用の成功への基本となります。

 

・近隣同業他社の相場


近隣の事業者が出している同じ職種の求人情報を複数確認することが、賃金相場を知る近道です。同業他社が近隣に多く、自社や自店舗の知名度が低い場合、時給や待遇が他よりも良い条件であることが求められます。

 

・労働市場の相場


人気職種や業界の場合は低い時給でも応募者が集まり、人材不足の職種や業界では高い時給でもなかなか人は集まりません。そうした社会状況の変化や業界トレンド等を把握し、状況に合わせた時給を設定しましょう。
 
アルバイトの時給の決め方について、より詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
アルバイトの時給どう決める? 賃金支払いルールと最低賃金をおさらい

 
 

◆経費はどちらが負担する?


仕事にはさまざまな経費がかかります。アルバイトの業務においても作業用品や備品の購入が必要になることがあります。業務上の経費は、原則として雇用する事業者が全て負担する必要があります。例外として労働契約上の根拠がある場合は従業員に自己負担を求めることができますが、その場合も給与から控除することは法律で禁止されています。

 

・銀行口座への振込手数料の負担


給与は労働者に対して全額支払うのが原則です。銀行口座に振り込む際に発生する振込手数料を、控除して支払うことはできないので注意が必要です。

 

・物品破損の補償


従業員が勤務先の物品を破損した場合、重大な過失でない限りは事業者側が負担します。仮に、重大な過失によって物品が破壊された場合においても、損害額を給与から天引きすることはできません。


アルバイトの経費について、より詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
アルバイト・パートにおける給与ルールをおさらい

 
 

アルバイト採用のための5つのコツ


「なかなか応募が来ない」「求めている人材と出会えない」など、アルバイト募集には悩みがつきものです。アルバイト採用が上手くいかないときは以下の5つのポイントを見直してみましょう。

 
 

1.求人情報の内容の見直し


求職者は求人情報に記載されている給与・業務内容・採用条件など様々な要素を総合的に判断し、応募するか否かを決定しています。特に業務内容を伝える文章は、職場環境や自分が働く姿をイメージするための重要要素です。求職者が本当に知りたいことは何か常に考え、改善を続けていくことが大切です。

 
 

2.発信方法の見直し


求人方法は店頭への張り出し、求人サイトへの掲載、求人検索エンジンの利用など様々です。求めている人材へのアプローチにはどの方法が最適か、またかけられるコストを考慮のうえ、利用する手段を検討しましょう。
 
例えば、専門職や年齢層が高めの人材の採用には新聞やチラシを使った発信が効果的です。また、広く多くの方に発信しつつ、採用コストを押さえたい場合は求人検索エンジンへの掲載を検討するなど、自社の目的に合った発信方法を選択しましょう。

 
 

3.応募後の採用手順の見直し


応募から面接、採用までの手順もまた見直すべきポイントです。どのような手順がアルバイト採用時に適しているのか、NG例を確認して見直しを図りましょう。

 

・NG1:募集~採用までの期間が長い


採用を慎重にするあまり、選考期間を1カ月前後に設定してしまっている企業も少なくありません。しかし、長すぎる選考期間は求職者が離脱してしまう大きな要因になってしまいます。特にアルバイト採用の場合、求職者はすぐに働き始めたいと考えていることも多いため、採用期間は短ければ1週間、長くとも2週間以内を目途としましょう。

 

・NG2:選考フローが複雑


複数回面接に訪れる手間は求職者にとってマイナス要素となります。複数の面接を同日に行うだけでも、選考フローを簡潔にできます。

 

・NG3:応募者への対応が遅い


優秀なアルバイトを採用するには、応募者へのレスポンスの速度が重要となります。面接日程の社内調整などで連絡を保留している間に、他社や他店に採用が決まってしまう可能性もあります。すぐに対応できない場合は「調整のうえ、〇日までに日程をご連絡致します。」と具体的な日程を提示し、応募者とのコミュニケーションの温度を保ちましょう。”

 
 

4.求職者との連絡方法の見直し


採用活動成功のためには、求職者へのスピーディーな対応は必須となります。そのため、改めて連絡方法や連絡内容を見直すことも有効な手段となるケースがあります。これまでは電話やメールが主な連絡手段として選ばれてきましたが、現在はLINEをはじめとしたメッセージツールを利用するケースもあるようです。お互いに利用頻度の高いツールを利用することで、選考プロセスにおける求職者の離脱や業務効率化など多くのメリットが期待できます。

 
 

5.面接に対する意識の見直し


多くの企業が多様な働き方を認める動きがある中で、オフィスでの対面の面接だけでなく、オンライン面接も採用され始めています。画面越しでは対面に比べ、お互いが受け取る情報量が少なくなるため、より具体的で求職者の本質を引き出せるような質問内容や雰囲気づくりを心がけましょう。
 
また、面接における採用担当者の対応は求職者がその企業が自分に合っているかを判断する基準のひとつにもなるため、質問の仕方や態度には注意が必要です。
 
【面接官が注意すべき言動】

NG例1 Q.小さなお子さんやご主人はいますか? NGな理由1 採用に関係のないプライベートな質問であると誤解を与えかねません。「残業の恐れもありますが、大丈夫ですか?」「時間外はどの程度であれば問題ないですか?」など、別の表現に変更しましょう。 NG例2 Q.出身や本籍地はどこですか?実家暮らしですか? NGな理由2 面接時の緊張を和らげるアイスブレイクのような質問事項に思えますが、基本的人権の侵害や就職差別に繋がる質問事項と捉えられるため避けましょう。 NG例3 ・足を組んだ状態でイスに座る ・机にヒジをつく NGな理由3 無意識に癖になっている方は多いですが、高圧的な印象を与えるため要注意です。


アルバイト採用におけるそれぞれのポイントについてより詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
アルバイト採用のコツとは? 優秀な人材を確保するために必要な5つのポイント

 
 

基本を押さえ、成功するアルバイト採用を


以上、アルバイト採用のために担当者が知っておくべき4つの基本をご紹介しました。とくに、アルバイトの定義をしっかり確認しておくことは、正社員を含めた今後の採用方針にも影響してくるはずです。TIPS同様、初歩的な知識についてもあらためて確認し、ぜひアルバイト採用を成功に導いてください。

 
 
 

 
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