アルバイト・パートに発行する源泉徴収票の基本

アルバイト・パート従業員に給料を支払う事業者は、その支給額から源泉徴収を行う義務があります。源泉徴収とは、「労働者(従業員)の給料」から「年間の所得にかかる税金(所得税)」を差し引くこと。事業者は従業員に「源泉徴収票」を発行しますが、アルバイト・パートへの源泉徴収票の発行は特に注意が必要です。その基本と詳細を押さえましょう。
 
 

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源泉徴収票とは

源泉徴収票は、「事業者から労働者に支払われた給与の総支給額(給与やボーナス、退職金など)」と「控除した所得税」を証明する書類です。
 
源泉徴収票は、従業員の退職時や年末調整の計算が完了したとき、従業員一人ひとりに対して発行しなければいけません。発行された書類は、企業側で行なう年末調整や従業員自身が手続きをする確定申告ほか、住宅ローンの審査などでも使用されます。

 
 

アルバイト・パートにも源泉徴収票を発行する義務がある

アルバイト・パートにも、源泉徴収票を発行しなければいけません。源泉徴収票は雇用形態に関係なく、給料を支給するすべての従業員への発行が義務付けられているからです。
 
継続して勤務するアルバイト・パートには、年税(年ごとに納める税)を再計算した報告書として源泉徴収票を発行しましょう。また、退職したアルバイト・パートには、1月1日から退職日までの給与に基づいた源泉徴収票を作成します。この源泉徴収票は、転職先での年末調整や本人が確定申告するときに使用されます。

 
 

源泉徴収票の作成方法

源泉徴収票は、次のように作成します。
 
 

◆作成時期

(継続して勤務する従業員に発行する場合は)12月の給与確定後から、翌年1月31日までに作成します。これは、年間に支払った給与の総支給額を計算するためです。ほとんどの企業では、作成した源泉徴収票を12月または翌年1月に従業員に交付します。
 
 

◆用意するもの

各従業員のマイナンバーや毎月の給与支払額と源泉徴収額、扶養親族の情報が必要です。これらを記録した「源泉徴収簿」と呼ばれる帳簿をあらかじめ用意しておけば、作成がスムーズになります。源泉徴収簿の作成義務はありませんが、源泉徴収票の作成に必要な情報を事前にまとめておくと、慌ただしい年末の作業時に役立つかもしれません。
 
 

◆源泉徴収票の書き方

源泉徴収票はエクセルやe-Tax、クラウド給与計算ソフト、手書きなど、各種方法で作成します。手書きの場合は、会社角印か事業主印の押印が必要です。主に、次のとおり記載していきます。
 

  • 氏名や住所、支払金額、源泉徴収税額など、24の記入項目に記載する。
  • 従業員やその親族のマイナンバーは税務署に提出する書類のみに記載し、従業員本人に交付する書面には記載しない。
  • 「控除対象扶養親族の欄」「16歳未満の扶養親族の欄」は4人分しかないため、5人を超えるようであれば、摘要欄に記載する。その際、マイナンバーは備考欄に記載する。
  • 税務署に提出する書類のみ、支払者の欄の「個人番号又は法人番号」を必ず記載する。
  • 税金上の扶養者の名前が記載されているか、中途入社の場合は入社日が記載されているかどうかを確認する。

 
※詳しい書き方については、国税庁のWebサイトを参照
『令和元年 給与所得の源泉徴収票等の法定調書の作成と提出の手引』

https://www.nta.go.jp/publication/pamph/hotei/tebiki2019/
 
なお、これまで2枚組だった控除申告書は、平成30年分から「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」「給与所得者の配偶者控除申告書」「給与所得者の保険料控除申告書」の3枚組へと変更になりました。書類枚数を誤認識している従業員への周知が必要です。
 
 

アルバイト・パートの採用時は、前職の源泉徴収票を確認

年の途中で転職してきたアルバイト・パートを採用するとき、以前の勤務先の源泉徴収票を確認しましょう。前職での所得税は毎月の概算で控除されているため、年間を通じて「本当に引くべき所得税」を、前職分と合わせて確定精算する必要があるからです。
 
 

源泉徴収票の再発行と注意点

アルバイト・パート本人から「源泉徴収票を紛失した」「銀行や公共機関から源泉徴収票の提出を求められた」と申し出があれば、源泉徴収票を再発行します。源泉徴収票の作成・発行は法律で義務付けられているので、断る権利はありません。仮に断ってしまうと、所得税法に違反することとなり、税務署から行政指導されます。
 
 

源泉徴収票の発行は雇用者の義務

源泉徴収票は所得税額を証明する大切な書類です。これが正しく発行されないと、アルバイト・パートが個人的に確定申告をしたりする時に困ってしまいます。そうならないよう、企業側は源泉徴収票の基本を押さえて、適切に発行しましょう。
 
※記事内で取り上げた法令は2019年12月時点のものです。

 
 
 
監修:大槻経営労務管理事務所 社会保険労務士 鈴木麻耶さん
TEXT:流石香織
EDITING:Indeed Japan + ノオト


 
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