求人票の募集要項に書いてはいけないNGワード


求人票の募集要項には、法律で定められたルールがあります。具体的な罰則がないため、野放しにされているケースも多いのが実情ですが、企業としてのモラルを問われる大切な問題です。そこで、募集要項に書いてはいけないNGワードを、寺島戦略社会保険労務士事務所の社会保険労務士・寺島有紀さんに解説していただきました。

 
 

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求人票に書いてはいけないことは?


募集要項の文言は、複数の法律によって制約が設けられています。これは厚生労働省が、できるだけ公平な採用を推進しているためです。
 
たとえば、「男性に限る」といった性別を特定した形での募集は男女雇用機会均等法に、「健常者に限る」といった文言は障害者雇用促進法に、そして「○歳まで」と年齢制限を設けることは労働施策総合推進法に、それぞれ抵触する表現として禁じられています。
 
また、明確にルールとして定められてはいなくても、人種や国籍、思想、信条、あるいは居住地や出身地を問うことは、差別を助長する可能性があるため避けるべきでしょう。

 
 

企業側が気をつけておくべきこと


ところがこれらのルールには罰則がないため(ただし、応募者に誤解を与える表現をすると職業安定法違反となり、6カ月以下の懲役刑又は30万円以下の罰金刑が適用される可能性があります)、実際にはこうしたNGワードが盛り込まれた求人告知を見かけることも多いのが実情です。本来であれば、「主婦歓迎」などの言葉は女性に限定するニュアンスを含むため避けるべきですし、「カメラマン募集」といった言葉は性差を排除するため、「フォトグラファー募集」と表記するのが適正な求人告知となります。
 
こうしたルールの遵守は企業が果たすべき責任であり、何より法律に抵触する文言を含む求人票は、ハローワークなどの公的な機関では受け付けてもらうことができません。
 
ただし、反社会的勢力に属する人材、あるいは関係を持つ人材については、企業として当然、雇用を断ることは可能です。また、宗教の勧誘が社内で行なわれるようなことがあれば、服務規程に則って対処することが妥当と判断されます。

 
 

ルールに抵触しない表現の工夫


一方で企業側の実情としては、具体的に求めるスキルを備えた人材を採用したいのが本音であり、採用の自由が認められているというのもまた事実です。
 
そこでたとえば、若い女性の人材を求める職場であれば、仕事内容の項目に「20代女性向けの商品を扱う会社です」と書き添えることは一つの手法です。あるいは、働く女性のイメージカットを使うなどして、暗に求める人材像をアピールするのはよく見る掲載の仕様です。
また、たとえば中国企業との取引が多い会社である場合、「中国人歓迎」と書くことは他の国の人を排除する表現になるためNGですが、求める要件に「ビジネスレベルの中国語力を持っている人」と書くことに問題はありません。
 
さらに近年では、LGBTQなどの性的マイノリティに関する問題も慎重に考えるべきだと言えます。たとえば業務内容上女性には困難と思われる職種の場合、「50キロ程度の荷物の運搬業務を伴います」と明記しておけば、性別を問わずそうした肉体労働に耐えられる人材にフォーカスすることができるでしょう。
 
こうした言い換えは差別を目的とするものではなく、スキルや能力を適切に判断し、効率的な人材採用を行なうための工夫と言えます。求人票の募集要項を考える際の参考にしてみてください。

 
 
 

<取材先>
寺島戦略社会保険労務士事務所代表 社会保険労務士 寺島有紀さん
 
TEXT:友清哲
EDITING:Indeed Japan + 波多野友子 + ノオト


 
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