有能さに関する動機づけ理論の完全ガイド

著者Indeed キャリアガイド編集部

更新:2021年7月7日

投稿:2021年4月26日

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有能さに関する動機づけ理論について学ぶことで、努力や粘り強さが増して、困難な課題を引き受けることに対するチームのモチベーションを高めるのに役立ちます。物事の習熟に対するこの動機づけ理論を理解すると、チームリーダーや上司は、新しいスキルの習得に対する従業員の意欲を高める適切な称賛とフィードバックを提供することができます。

有能さに関する動機づけの意味を理解し、この動機づけを職場で応用する方法を見極めるためには、時間と忍耐が必要になります。この記事では、有能さに関する動機づけが従業員のパフォーマンスにどのような影響を与えるのかを説明し、職場で従業員が自分の能力をしっかりと認知するために役立つヒントをご紹介します。

有能さに関する動機づけ理論とは

有能さに関する動機づけ理論の中心には、人には自らの能力を開発する、または有能さを発揮する活動に関わりたいという欲求がある、という考えがあります。ある従業員が困難な業務をやり遂げて家族や同僚から称賛を受けた場合、その従業員は達成に関わる領域(物理的領域、認知的領域、または社会的領域)で自分の能力に自信を持つようになります。

この領域における成功体験により、従業員は自分のパフォーマンスに関して、自分に決定権があることを認知します。自らの能力と決定権をしっかりと認知することにより、有能さに関する動機づけを維持したり高めたりする喜びの感情が生み出されます。

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有能さに関する動機づけ理論を職場に取り入れることのメリット

従業員が新しいスキルや業務に挑んで見事にやり遂げ、称賛を受けると、従業員の内面にやりがいを感じる自己報酬システムが構築され、一連の習熟度目標を持つようになります。これにより、自信を持つことに関して長期にわたって好ましい影響を与えます。従業員は自らの基準を自分の意思で定めているため、パフォーマンスの評価やモチベーションの維持を他者に頼ることがなくなります。従業員はその分野で自分が有能であることを認知することで、自分でモチベーションを維持していけるようになるのです。

ある分野で高い能力を持っていると自ら認知している従業員は、人より努力を重ね、粘り強く、より難易度が高い業務に挑むことを好みます。また、有能な従業員は自己評価と自己肯定感が高い傾向にあります。こうした傾向は、対人関係や仕事を含む、日常のあらゆる側面に影響を与えます。

適切な称賛と肯定的なフィードバックを伝えることで、従業員はさらに評価してもらえるように働こうという意欲を持ちます。これには、従業員が経験する達成感も報酬として上乗せされます。従業員は自分の習熟度に関する目標も定めるようになるでしょう。称賛を受けることで、自分を取り巻く環境に自ら影響を与えられることを認識するようになります。

有能さに関する動機づけを職場に取り入れる方法

ある調査によると、教師が授業の中で学習の目的と自己の成長に重点を置くことで、有能さに対する生徒の意欲が高まることがわかっています。これは、職場の従業員に対しても当てはまります。職場ですぐに活用できる、有能さに関する動機づけの方法を次にご紹介します。

  1. 従業員が個人的に関心を示している業務を割り当てる。

  2. 適切なフィードバックを提供する。

  3. 適度な難易度の業務を割り当てる。

  4. 習熟やスキル向上、学習プロセスに重点を置くことを奨励する。

  5. 難易度が高いが、達成可能な目標の設定を奨励する。

  6. 習得した成果を称賛する。

1. 従業員が個人的に関心を示している業務を割り当てる

従業員が個人的に関心を示しているテーマや業務がある場合、従業員はその分野の習熟に対して強い意欲を持ちます。この場合、従業員は目的や報酬などの外的な要素を一切考慮せず、習熟に熱中している状態になります。また、熱心に習熟に励むことで、従業員がその分野の能力を身に付ける確率も高くなります。

2. 適切なフィードバックを提供する

上司やチームリーダーは、何をどのように学ぶかについて従業員自身に決定権があると認知できるようなフィードバックを提供しましょう。そうすることで、従業員は自分の学習内容と方法を自分で決めていると感じることができます。フィードバックを提供する際は、最初に業務に着手してからどれほど成長したかに言及し、特に従業員の学習プロセスを重視しましょう。

3. 適度な難易度の業務を割り当てる

従業員には、スキルレベルに合った難易度の業務に挑むことを勧めてください。成功のポイントは、手が届く範囲を少し超えた習熟度目標に向けて努力するよう働きかけることです。また、失敗やミスにも今後に活かせる価値があることを伝えましょう。これにより、精神面の課題を与え、たまに失敗するのは問題ないと知ることによる安心感も備えた、健全なバランスを実現できます。

4. 習熟やスキル向上、学習プロセスに重点を置くことを奨励する

具体的な成果に重点を置くパフォーマンス目標とは異なり、習熟度目標は経験を積み、日を追うごとに成長していくことを重視します。取り組みには常に改善の余地があるため、終着点はありません。習熟やスキル向上、学習プロセスに重点をおくことで、従業員は職場で困難な状況にあってもあきらめてしまうことがなくなり、行き詰まりを感じてもそれに耐えられるようになります。

5. 難易度が高いが、達成可能な目標の設定を奨励する

有能さに関する動機づけ理論によると、ある業務の成功や習熟により、自分の有能さに対する認知の度合いは全体として高くなります。しかし、業務で失敗を繰り返したり、周囲からサポートを受けられないと、反対に自分には能力がないと感じてしまいます。これが、難易度は高いものの達成可能な目標の設定を奨励する理由です。目標の達成があまりにも簡単だと、従業員は業務の単純さに退屈するばかりか、自分が軽く扱われていると感じることさえあります。そのため、職場などの公の場では、やりがいのある目標を設定することが大切です。

6. 習得した成果を称賛する

業務やスキルの習熟度向上や成長に対し称賛を伝えることで、従業員は自分の有能さをしっかりと認知するようになります。従業員の努力を高く評価し、公の場で成果を称え、部門あるいは企業全体にとって模範的な仕事ぶりであることを伝えてください。

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