負債資本倍率とその計算方法とは?

著者Indeed キャリアガイド編集部

投稿:2022年6月30日

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キーポイント

  • 企業の負債資本倍率は、債権者や投資家にとって、その企業の財務レバレッジの大きさに基づき、基本的な財務状況を判断するための材料となります。負債資本倍率を求めるには、その企業の負債総額を自己資本額で割ることで計算できます。

  • 多くの企業や業種にとって、理想的な負債資本倍率は通常、2.0未満です。一部の業種では、1.0を下回らないと債権者や株主から評価されない場合があります。

  • 負債資本倍率を引き下げるには、負債の返済や借り換え、収益の向上、在庫管理の改善が有効です。

企業を経営している人にとって、自社の負債依存度を知ることは、財務状況を正しく把握するための手がかりとなります。経営戦略を変更し、収益を向上させるために必要な情報を得る手段となるのが、負債資本倍率(負債比率、DEレシオとも呼ばれる)を求めることです。

この記事では、負債資本倍率とは何かを説明し、負債資本倍率の計算方法や引き下げるためのヒントをご紹介します。

負債資本倍率とは

負債資本倍率とは、企業の財務レバレッジの大きさを測る指標の1つであり、その企業が負債として調達している資金の割合を、自己資本との対比で求めたものです。なお、負債資本倍率の計算式を一般家庭の家計に当てはめた場合、求めた指標は個人負債比率と呼ばれます。

負債資本倍率を計算すれば、収益の減少に直面したときに、負債を返済できるだけの自己資本があるかどうかを判断できます。また、長期的にはさまざまなリスク要因があるので、投資家は長期借入金に注目できるよう負債資本倍率の計算式を調整することがよくあるほか、他の指標を使って短期的な財務レバレッジを判断することもあります。

なお、負債資本倍率は収益や損失などの要因の変動によって変わります。また、平均的な負債額は業種によって異なるので、負債資本倍率は業種ごとに変わる場合もあります。

負債資本倍率の計算式と計算例

次の計算式のとおり、負債資本倍率を求めるには、負債の総額を自己資本額で割ります。

負債資本倍率=負債の総額÷自己資本額

1. 貸借対照表を確認する

まず最初に、負債の総額と自己資本額を確認する必要があります。この2つはどちらも貸借対照表で確認できます。なお、自己資本額は資産から負債を引いた金額と一致します。

2. 数値を計算式に当てはめる

上記の計算式を使い、負債総額を自己資本額で割って、負債資本倍率を求めます。

計算例

たとえば、負債総額が50万円、自己資本が20万円の場合、上記の計算式を使って負債資本倍率を求めると、次のようになります。

50万円÷20万円=2.5

負債資本倍率をExcelで計算するには

負債資本倍率はMicrosoft Excelを使って計算することもできます。手順は次のとおりです。

  • 負債総額と自己資本額を確認する:貸借対照表で負債総額と自己資本額を確認します。

  • 確認した金額をシートに入力する:金額を確認したら、Excelのシートに並べ、たとえばB3とB4のセルに入力します。

  • 計算式を入力する:金額をセルに挿入したら、「=B3/B4」(または実際に使用したセル)というように式を入力して、負債資本倍率を求めます。

負債資本倍率の計算が必要な場面

負債資本倍率は、次のような場面で活用できます。

  • 投資家への情報開示:負債資本倍率を求めることで、自社の財務状況や資産流動性の高さを投資家に知らせることができます。

  • 株主への配当の予測:自社の負債が多いか少ないかを確認すれば、収益への影響も予測できます。収益が減ると、株主への配当も同じように減ります。

  • 融資の審査:貸す側の債権者は、中小企業から融資の申し込みがあったときに負債資本倍率を参照すれば、その会社が融資を返済できるかどうかを判断できます。また、その企業が割賦金の支払いをしているかどうかも分かります。

  • 競合他社との比較:自社の負債資本倍率を計算すれば、経営陣が同業他社の数値と比較して、負債資本倍率の改善に取り組むべきかどうかを判断する際の参考にもできます。

理想的な負債資本倍率とは

負債資本倍率が大きいということは、基本的にその会社が事業を拡大させる上で負債に大きく依存しているということを意味しており、事業が失速すれば倒産の危険性が高まるため、株主にとってはリスクが大きいということになります。収益が増え、株主への配当も増える可能性があると同時に、負債コストが売上を上回れば、株価が下落する恐れもあります。

それに対し、負債資本倍率が小さい場合、株主から調達した自己資本と比べて、債権者から調達した負債が少ないということを意味します。負債資本倍率は1.0未満が健全とされる場合が多く、実際は業種によって異なりますが、2.0を下回るようにするのが理想的です。

負債資本倍率を下げるためのヒント

企業を経営している人であれば、負債資本倍率を引き下げたいと思うはずです。負債資本倍率が0.8に達してしまうと、財務状況が厳しい可能性があり、債権者に融資や与信限度額の引き上げを断られるようになる恐れがあります。

負債資本倍率を引き下げるには、次のような方法が効果的と考えられます。

  • 融資を返済する。融資を返済すると、負債資本倍率が下がります。負債が増えると負債資本倍率が上がってしまうので、さらに借り入れをしないよう注意しましょう。

  • 収益を増やす。売上を増やし、費用を削減すれば、収益を増やすことができます。

  • 在庫管理を改善する。在庫管理を効果的に行うことで、資金の浪費を防げるようになります。発注への対応に必要な量以上の在庫を持たないようにしましょう。

  • 負債を借り換える。利息の高い負債がある場合は、借り換えを検討しましょう。金利が低いタイミングで借り換えれば、負債資本倍率の低下につながります。

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