【気になるおシゴト探訪録】グランドスタッフの仕事内容や特徴、向いている人などを聞いてみた

更新:2022年7月9日

旅行やビジネスで利用する飛行機への搭乗をサポートしてくれるグランドスタッフ。一体どんな仕事をしているのでしょうか?
実際にグランドスタッフとしてキャリアを積んでいるHさんに、仕事内容やその実態、向いている人などを、JOYとナタリー博士が聞いてみました。


JOYとナタリー博士 by Indeed
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グランドスタッフとは?

JOY:グランドスタッフってどんなことをするの?

​​Hさん:国際線ターミナルで航空会社でのチェックイン業務を行います。利用客のパスポートを確認したり、荷物を預かってシステム上で座席をご用意したり、渡航に必要なビザなどの書類をチェックします。

ナタリー博士:空の旅に欠かせない仕事ですね。

​​Hさん:そうですね。利用客一人につき全ての確認をしてチケットをお渡しするまで大体1〜2分で、時には数十秒でサービスを提供しなければならない時もあります。速さと正確さが大事で、なおかつ利用客の求めるサービスをこの時間で提供しています。

JOY:飛行機は利用客の数が多いし、出発までに間に合わないといけないもんね。

ナタリー博士:実際の業務にはどんなことがありますか?

​​Hさん:

  • チェックイン、チケットの発券、カバンの預かり、渡航書類の確認

  • 搭乗口、出発ゲートでの案内 (アナウンス)

  • ファーストクラス、ビジネスクラスの接客対応

  • 日本語、英語での接客や通訳案内

  • 車椅子、VIP客対応

  • キャンセル便の対応、クレーム対応

  • 英語でのメール、電話対応

  • ラウンジでの利用客対応

といったハードな業務内容で、毎日空港中を駆け回っています。

JOY:そんなに慌ただしいんだ!

​​Hさん:はい。1か月も経てば靴のヒールは擦り切れてボロボロになります(笑)。でも、航空会社の顔として世界中の人と接することができるので、とても魅力的な仕事だと思っています!

ナタリー博士:私たちがスムーズに搭乗できるのはグランドスタッフのみなさんのおかげなのね。

JOY:普段はどんな人と一緒に仕事をすることが多いの?

Hさん:世界中の方と関わることができ、コロナ前は外国人の方が7割、日本人の方が3割ほどでした。家族旅行、カップル、ハネムーン、ビジネス、団体旅行など客層は日々変わっていましたね。

ナタリー博士:外国人の方が7割ということは、普段から英語を話す機会が多そうですね。

​​Hさん:はい。私は国際線で勤務をしていたので、英語を使ってのコミュニケーションが多かったです。毎日英語漬けの生活でした。

JOY: 僕もグローバルに働いてみたいな〜!

グランドスタッフになるには?

ナタリー博士:グランドスタッフになるためには、資格などは必要ですか?

​​Hさん:私は外資の航空会社で勤務していたので、英語力はマストでした。就職にあたって一定のTOEICスコアが求められるなど、航空会社によって英語力の基準はさまざまです。

JOY:英語力のハードル、高そうだなぁ!

​​Hさん:TOEICの点数や留学経験などにこだわらなくていいと思いますが、コミュニケーションをとる上でスムーズになるので、英語に抵抗がないことは確実に仕事をする上で有利です。

また、英語だけでなく、他の語学の知識もあるとコミュニケーションが円滑に進むので、各国の挨拶や感謝の言葉を覚えるといいと思います。

ナタリー博士:異国の地では母国語を聞けるだけでも安心できそうですね。

​​Hさん:そうですね。そこから会話が弾むこともあったので覚えておいて損はありません。英語も全く通じない方には絵や図を描いて説明することもありました。言葉が通じないと自分自身も不安になってしまいますが、さまざまなコミュニケーションの方法を知っておくと心強いですよ!

JOY:僕のボディーランゲージも役立ちそう!

ナタリー博士:グランドスタッフにはどんな人が向いているのでしょうか?

​​Hさん:タフな人です。日々、世界各国の方と接するなかで求められる、さまざまなサービスに対応できる精神的なタフさ。そして、カウンターでは毎日20〜30kgのお荷物を何個も預かったり、飛行機を定時で飛ばすためにまだ搭乗されていない方を探して空港中を走り回ったりと、カウンターから搭乗口を往復するので、体力的にもタフな方が向いてると思います。

ナタリー博士:日々の体調管理や体力作りが必要不可欠ですね。

​​Hさん:はい。そして、どんな時も笑顔でいられる方。利用客の素敵なフライトのために、どんなに大変な時も笑顔で送り出すことが私たちの使命だと思います。

JOY:格好良いな〜!

グランドスタッフの実情は?

ナタリー博士:グランドスタッフの仕事はどんなところにやりがいを感じますか?

​​Hさん:グランドスタッフは定時運行が第一のお仕事です。搭乗手続き終了の時間になってもカウンターに並んでいる方や、搭乗口締切の時刻にまだ搭乗口にお越しでない方がいらっしゃる時はスタッフ同士で連携してアナウンスをしたり、利用客を探して一緒に搭乗口にお連れしたりと、定時運行のためにチーム一丸となって対応します。

JOY:聞いているだけでもハラハラしちゃう!
Hさん:その分、定時で飛行機が出発した時は「無事飛んだ!」となんとも言えぬ達成感があります。

ナタリー博士:定時で出発するのは当たり前ではなく、チームプレーの賜物なのですね。

​​Hさん:フライトの数ほどドラマがあって、毎回同じようなフライトはありません。そこが刺激的でもあり、楽しいなと感じます。

JOY:フライトの数ほどドラマがある。素敵だなぁ。

​​Hさん:ほかにも、初めて来日されたという年配の方々がいらしたとき、座席に余裕があったので、意向を伺った上で富士山が見える座席をご用意しました。そのことをご説明すると、「今回の旅の最高の締めくくりだよ!」とお二人に大変喜んでいただけたことがありました。

JOY:粋な対応だな〜!

​​Hさん:お二人の旅のちょっとした思い出づくりのお手伝いができてうれしかったです。こういったおもてなしを自分で考えてご提供できるのも魅力の一つです。グランドスタッフの接客は答えが一つではなく、状況によって対応も変わります。利用客一人ひとりに向き合うことができることが、この仕事の醍醐味だと思います。

ナタリー博士:おもてなしの気持ちを自分なりの方法で伝えられるというのは素敵ですね。

JOY:大変なことや苦しいことはある?

​​Hさん:この仕事は台風などの天候不順や機材整備などで、遅延や欠航といったイレギュラーな場面も多いです。その対応だったりそれに伴う利用客からのクレーム対応は大変です。

ナタリー博士:どれも安全を考慮した結果の対応とはいえ、利用客が多い分クレーム対応も多くなるのですね。

​​Hさん:はい。フライトが欠航になり次の日の便に振り替えるとなった場合、利用客の宿泊するホテルを航空会社が手配しなければなりません。数百人分のお部屋を確保するために、何十件もホテルに電話することもあります。

JOY:数百人分の部屋を探す!?

​​Hさん:そうなんです。でも、利用客の方々にも「明日大事な会議があるのに!」「家族が待っているから早く帰らないと行けない!」などさまざまな事情があります。みなさんに喜んでいただきたいと思っていても、実際は全てのご要望に添えるわけではないので心苦しく感じますが、そのなかでも、自分ができる最大限のおもてなしができるよう努力しています。

ナタリー博士:そうした場面でも精神的なタフさが求められるのですね。

​​Hさん:そうですね。

ナタリー博士:グランドスタッフになるために意識しておくといいことはありますか?

​​Hさん:ホスピタリティが大切なお仕事なので、日頃からさまざまな人と接することが大事だと思います。私もアルバイトや職場では積極的に挨拶や会話をしていました。

また、日頃自分が使っている言葉はふとした瞬間に出てきます。言葉一つでも、もっと丁寧な言い回しはないか、正しい言葉遣いができているかと意識するといいかもしれませんね。

JOY:相手を思いやる気持ちは言葉にも出るよね。

​​Hさん:ほかには、グランドスタッフはサービスや接客も一流であることが求められるので、まずは自分自身で一流のサービスは何かを知ることも肝心です。素敵だなと思うサービスやおもてなしに実際触れること、常にアンテナを張ってそれを吸収することも勉強の一つだと思います。

JOY:一流のおもてなしをするには、まずは一流のおもてなしを知ってから、だね!

ナタリー博士:自分でサービスを受けることもまた仕事に活かせるんだね。

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ナタリー博士のまとめノート

旅行やビジネスなど飛行機を利用する際に、スムーズな搭乗をサポートしてくれるグランドスタッフ。数百人単位の利用客を相手に、幅広い業務をこなしながら一流のサービスを提供するその仕事は、精神的にも体力的にもタフでなければ務まりません。しかし、グローバルに活躍できるだけでなく、チームの連携プレーによる達成感を味わえたり、自分なりのおもてなしで利用客に喜んでもらえたりと、自らの働きによるやりがいを感じられることも魅力です。

グランドスタッフを目指す人は、実際に一流のサービスを受け、会話術を含めたおもてなしの心を知ることから始めてみてはいかがでしょうか。

JOYとナタリー博士の日々の研究成果はTwitterで見られるよ!
https://twitter.com/IndeedJapan_PR

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