比率の計算方法(計算例あり)

著者Indeed キャリアガイド編集部

投稿:2022年2月28日

Indeed キャリアガイド編集部は、さまざまな分野の知識を持つ才能豊かなライター、研究者、専門家のメンバーで構成されています。Indeed のデータと知見を駆使して、あなたのキャリア形成に役立つ情報をお届けします。

企業では、数多くの手法を用いてデータを分析し、目標を達成しているかどうかを判断します。ビジネスアナリストなどの専門職が使用する代表的な計算方法の1つに、2つの数字の関係性を表す比率があります。この記事では、ビジネスで比率を活用する手法と、その計算方法を解説します。

ビジネスにおける比率の活用

企業では、比率を使用して財務上の成功を計算し、リソースを配分し、目標を達成しているかどうかを判断します。比率を使用することで、データを長期的に比較し、異なる種類の情報が互いにどのように関連しているかを理解することができます。ビジネスで比率を活用する手法には、次のようなものがあります。

  • 収益性

  • キャッシュフローと資金流動性

  • 財務リスクとリターン

  • 在庫回転率と売上高

  • 重要業績評価指標(KPI)

  • 従業員のパフォーマンス追跡

  • 返品

収益性

収益性とは、会計士やアナリストがビジネスの好調さを判断するために使用する比率です。収益性の比率は、製品の販売価格と製造コストの差である粗利益に基づいて算出することができます。

また、粗利益と間接費の差である純利益を使用することもあります。収益率は、全体の収益のうち何パーセントが利益であるかを判断することで求められます。

キャッシュフローと資金流動性

企業は、資本と流動資産がどれだけあるのかを日頃から把握しておきたいものです。運転資本比率、または流動比率とは、企業に負債を支払うための資本がどれだけあるかを示します。この比率は、企業の全体的な資産と負債との関係を示すもので、企業の財務力を測るのによく使われます。

また当座比率は、企業が負債に比べてどれだけの資金をすぐに利用できるか、または容易に現金化できるかを示します。どちらも、企業の価値や財務上の義務を果たせるかどうかを判断するために使用されます。

財務リスクとリターン

財務リスクとリターンの比率を調べることで、事業主やアナリストは、企業の投資がどれほど健全であるかを知ることができます。こうした比率を理解すると、現在の投資がどの程度成功しているか、また将来の投資がビジネスにどのような影響を与えるかを判断することができます。

投資利益率(ROI)は、企業に投資された金額に対して、どれほどの利益があったかを説明するものです。ROI比率を求めるには、税引前の純利益と総資産を比較します。投資リスクは、ROIをリスクのない別の投資と比較することで判断できます。

リスクの高い投資のROIが、リスクのない投資よりも低い場合は、他の投資方法を検討したほうが良い可能性があります。

在庫回転率と売上高

在庫回転率と売上高を調べると、企業がどれだけ早く製品を販売しているかを測ることができます。また、どこに過剰な在庫があるのか、生産プロセスを変更する必要があるのかを判断することができます。

在庫回転率では、企業がどれくらいの頻度で商品を販売し、回転させているかを測定します。通常、この数値が高ければ高いほど、ROIは高くなります。売上高原価率は、原材料や卸売製品などの直接材料費が、総売上高と比較してどれほどかを測定します。売上高原価率が高ければ高いほど、ROIと利益も高くなります。

重要業績評価指標(KPI)

管理職は、比率を使用することで、部下がどれだけKPIの期待値を満たしているかを判断することができます。また、こうした比率から、従業員にどの分野でコーチングが必要か、従業員が何に優れているか、企業がパフォーマンス目標を満たしているかどうかを理解することができます。

実際のKPIスコアを目標と比較することで、各従業員や部門全体のパフォーマンスを比率で判断することができます。

従業員のパフォーマンス追跡

比率を使用することで、各従業員のパフォーマンスや、人件費が利益に与える影響を理解することができます。組織における人件費を総収入と比較すると、人件費を増やすべきか減らすべきかが判断できます。また、離職率を用いて、従業員の満足度を判断することも可能です。

人は、自分が評価され、十分な報酬を得られ、サポートされていると感じる場所で働くことを望む傾向にあります。従業員の離職率は、離職した従業員の数と全従業員の数を比較することで求めることができます。

返品

比率を使用して、製品の返品率を判断することができます。この比率によって、欠陥のある製品や顧客の期待に沿えなかった製品についての詳細を知ることができます。また、返品のパターンを分析し、デザインの変更や製造の中止が必要な商品を判断するのにも役立ちます。

製品の返品率を求めるには、一定期間に返品された商品の数と同じ期間の総売上高を比較します。

比率の計算方法

次のような手順に従って比率を計算してみましょう。

1.比率の目的を決める。最初に比率で何を示したいのかをはっきりさせる必要があります。それぞれの比率には異なるデータを使用されるので、求めている詳細を知ることができるよう、必ず正確な情報を使用するよう注意します。 

2.計算式を設定する。比率は通常、割り算をすることで2つの数値を比較するものです。1つのデータポイント(A)ともう1つのデータポイント(B)を比較する場合、計算式はA/Bとなります。ここでスラッシュ(/)は「割る」という意味ですので、この式は、情報Aを情報Bで割る、という意味になります。たとえば、Aが5、Bが10の場合、比率は5/10になります。 

3.計算する。データAをデータBで割り、比率を出します。上記の例では、5÷10=0.5となります。 

4.パーセントの割合を出すには100を掛ける。比率をパーセントで表したい場合は、答えに100を掛けます。この例では、0.5×100=50%となります。

比率の計算例

職場で比率の利用する例には、次のようなものがあります。

1.KPI(この例では週ごとの売上目標)を達成していない従業員の比率を知りたい場合で、200人の従業員のうち5人がKPIを満たしていないとします。

2.比率の目的を決める。従業員の比率を調べるには、総従業員数(200人)を売上目標を達成していない従業員数(5人)と比較する必要があります。

3.計算式を設定する。式を設定するには、比較の根拠となる数字で割ります。この場合、式は(目標を達成できなかった人数)÷(全従業員数)となりますので、数字を当てはめると5÷200となります。

4.計算する。5÷200=0.025。比率は小数のままにしておくことができます。パーセント表示にする必要がない場合もありますが、比率が分かりやすくなるので、多くの場合パーセント表示が好まれます。

5.100を掛ける。0.025をパーセントで表示するには、100を掛けます。0.025×100=2.5。この数字は、2.5%の社員が週ごとの売上目標を達成できていないことを意味しています。


関連記事

職場で活かせるデータ解析の目的と手法とは

こちらの記事もおすすめです