5つの手順でSWOT分析を実践するには?(具体例あり)

著者Indeed キャリアガイド編集部

投稿:2022年10月5日

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企業が事業全体の成果を検証するために実施するSWOT分析とは、自社の強みと弱み、そして自社にとっての機会と脅威を客観的なアプローチで明らかにする手法です。SWOT分析を取り入れることで、事業運営を改善し、同業他社に差をつけやすくなる可能性があります。

この記事では、SWOT分析の手法について説明し、SWOT分析を行うことが重要な理由や、実際の実施手順をご紹介します。

キーポイント

  • SWOT分析とは、自社の強みと弱み、および自社にとっての機会と脅威を検証するための手法です。

  • SWOT分析を実践することで、事業の継続可能性や個別のプロジェクトの有効性を判断できます。

  • SWOT分析は、社内のメンバーが正しい方向性を目指して努力できるように、部署の目標や全社目標を設定する前によく行われます。

SWOT分析とは

SWOT分析とは、自社の強みと弱み、そして自社にとっての機会と脅威を分析する手法であり、SWOTという名称は、Strength(強み)、Weakness(弱み)、Opportunity(機会)、Threat(脅威)という4つの単語の頭文字を並べたものです。

事業を長期にわたって継続できるかどうかを判断するために、通常は社内全体を対象として実施されますが、各部署の運営に問題がないことを確認し、プロジェクトの有効性を評価するために実施することも可能です。

SWOT分析における強みと弱みの部分では、事業に影響を与える内的要因(知的財産、地域、従業員など)を明らかにします。それに対し、機会と脅威の部分では、原材料の価格や消費者の購買行動の傾向など外的要因に注目します。

SWOT分析を実施することが重要な理由

SWOT分析が事業戦略の策定に欠かせないのは、次のようなメリットが得られるからです。

  • 事業に影響を及ぼす内的要因と外的要因を体系的に把握できる

  • 事業の拡大を目指すにあたり注力すべき分野についてのヒントが得られる

  • 新しい事業戦略を展開するための強固な基盤を作ることができる

  • 自社の外にいる競合企業や顧客に目を向けやすくなる

  • 新しいプロジェクトの有効性や、プロジェクトを実施することで生じるメリットやデメリットを判断できる

SWOT分析の実施手順

次に、SWOT分析を実施する手順を見ていきましょう。

1. 担当者(ファシリテーター)を決める

SWOT分析は、担当者を社内で選んで実施することもありますが、経営陣や管理職が自ら実施する場合、社内の各部署を念頭に置きながら、すべての要因を漏れなく検討することが必要になるでしょう。

また、SWOT分析を行う際に、外部の関係者や顧客などに協力を依頼した方が良い場合もあります。外部の協力者からの公平な意見により、分析結果の正確性が上がるため、予算や時間などのリソースに余裕がある場合は、外部から協力者を呼ぶことが特に大切です。

分析の中で多様な視点が生まれれば生まれるほど、分析結果の網羅性も高まるでしょう。

2. 強みを明らかにする

分析の担当者や協力者を決めたら、次は自社の強みは何なのかを話し合いましょう。

よくある強みとしては、イノベーション(革新的な取り組み)、リーダーシップ、生産性、製品やサービスの質などが挙げられます。自社の強みとして提案された意見は、すべてメモに取っておくことが大切です。

自社の強みを考える際に検討すべき項目としては、次のようなものが挙げられます。

  • 自社の長所は何か?

  • これまでにどのような成果や業績を挙げてきたか?

  • 目標達成に役立っているものは何か?

  • どのようなリソースを持っているか?

  • 得意分野は何か?

  • 他社より優れているところは何か?

3. 弱みを明らかにする

自社の強みを明らかにするのは簡単でも、弱みを明らかにするのは難しいかもしれませんが、自社の弱点を解明することに対する抵抗感を認識した上で、組織として批判を受け入れることが大切です。

社内のメンバーや社外の関係者、または顧客の意見を集め、自社に不足していると思われるものを把握しましょう。また、客観的なデータを集められるように、利益率を分析したり、目標やノルマの達成状況を確認したりするのも効果的かもしれません。

自社の弱みを考える際に検討すべき項目としては、次のようなものが挙げられます。

  • 目標達成を困難にしている内的要因は何か?

  • 改善の余地がある部分はどこか?

  • 目標達成の妨げとなっているものは何か?

  • 自社に欠けているものは何か?(リソース、技術、人材など)

  • 長期目標の達成に取り組む上で必要なものは何か?

関連記事:SWOT分析の徹底ガイド(事例付)

4. 機会を分析する

自社の強みと弱みを明らかにすると、収益を伸ばす機会の分析がしやすくなる場合があります。たとえば、特定の顧客層を対象としたマーケティングが大きな成果を挙げている場合、顧客層からさらなる利益を引き出せるように、広告宣伝の予算を増やすべきだと言えるでしょう。

また、自社の弱みを分析した結果、別の顧客層に対するマーケティングがうまくいっていないことが判明した場合は、キャンペーンを中止し、予算の配分を考え直す必要があるかもしれません。

その他、機会に相当する要因としては、新しい技術の登場や、コストの削減、新規市場への進出などが考えられます。

自社を取り巻く機会を考える際に検討すべき項目としては、次のようなものが挙げられます。

  • ターゲット層に定評のある製品やサービス、情報は何か?

  • 目標達成のために利用できる外部のリソースはないか?

  • 現在の経済情勢や市場の動向を有効活用する方法はないか?

  • これから普及していく技術は何か?

  • 外部の関係者は自社のブランドや製品、サービスをどのように評価しているか?

関連記事:【完全版】計画的な経営戦略の策定ガイド

5. 脅威を分析する

脅威は弱みとよく似ていますが、自社への直接的な影響はまだ見られません。社内のメンバーにとっては、脅威の存在がストレス要因となる可能性があるので、自社を取り巻く脅威を特定し、影響を軽減または解消するためのプランを考えることが大切です。

自社にとって脅威となり得る要因としては、市場の縮小や、競合他社の登場、製造費や各種経費の増加を招く法令の制定などが考えられるでしょう。

自社にとっての脅威を考える際に検討すべき項目としては、次のようなものが挙げられます。

  • 市場の安定性の低下や変動が予測されるか?

  • 自社のブランドや製品、サービスが競争力を失っていないか?

  • 自社よりも優位な立場にある競合企業はいるか?

  • 自社の顧客や市場、同業他社からどのような評価を受けているか?

  • 自社の経営を危険にさらす恐れのある要因は何か?

  • 今後競合する可能性のある企業が登場してきていないか?

SWOT分析の具体例

最後に、SWOT分析をご自身で実践される際の参考となるように、具体例を1つご紹介します。次の分析結果は、架空のカフェを対象とするものです。

STRENGTHS(強み)WEAKNESSES(弱み)
- 季節ごとに変わるユニークなメニューがある - 広告宣伝の予算に限りがある
- 地元の食材を材料として使っている - チェーン店と比べて価格設定がやや高い
- 地元の人たちに人気がある - 予算の都合上、人員に限りがある
- 街の中でも交通量の多い地域に店がある
OPPORTUNITIES(機会) THREATS(脅威)
- 食材配送サービスやアプリの活用で事業を拡大できる可能性がある- 季節によって売上が大きく変動する
- 地元産の食材の人気が急上昇している - 同じ地域にチェーン店が増えてきている
- 地元の農家が大量仕入れと引き換えに食材の値下げを検討してくれている

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