エモーショナルインテリジェンス(心の知能指数)を高める方法9選

更新:2022年7月9日

キーポイント

  • エモーショナルインテリジェンス(心の知能指数)とは、自分の感情を認識してコントロールしたり、相手への敬意を示しながら自分の感情を分かりやすく伝えたりする能力を指します。仕事の場面では、相手の役に立つフィードバックを提供したり、同僚の感情を理解したりする上で、エモーショナルインテリジェンスが役に立ちます。

  • エモーショナルインテリジェンスの構成要素には、自己認識力、感情をコントロールする能力、エンパシー(共感力)、そして良好な関係を維持する能力が挙げられます。

  • エモーショナルインテリジェンスを高めるには、人の話を傾聴すること、広い心を持つこと、プレッシャーを感じる場面でも冷静さを保つこと、人の批判やアドバイスを受け入れることなどが有効です。

エモーショナルインテリジェンスは、日々の生活で重要な人間関係を維持するのに不可欠な能力です。自分の感情を認識し、それを適切な方法で表現する能力を身に付ければ、仕事でもプライベートでも、優れた成果を達成できる可能性が高まります。

この記事では、エモーショナルインテリジェンスとは何かについて説明し、エモーショナルインテリジェンスを磨くためのヒントをご紹介します。

エモーショナルインテリジェンスとは

エモーショナルインテリジェンス(EI)とは、自分の感情を認識してコントロールしたり、周りの人たちへの敬意を示しながら、自分の感情を分かりやすく伝えたりする能力を指す言葉であり、日本では心の知能指数(EQ)としてよく知られています。

また、周りの人たちの感情を把握し、相手の心を支えたり、励ましたりするようなアドバイスをする能力も、エモーショナルインテリジェンスに含まれます。

エモーショナルインテリジェンスの構成要素

エモーショナルインテリジェンスは、次のような複数の要素で構成されており、それぞれの要素が心の知能の高さを示す指標となります。

  • 自己認識力:自己認識力の高い人は、自分の感情がどんな状態にあるのか、そして自分の感情が行動にどんな影響を与えるのかを把握し、受け入れることで、自分の長所や短所についての理解を深めることができます。

  • 感情をコントロールする能力:自分の感情をコントロールするには、コミュニケーションや時間管理、問題解決といった能力のほか、ストレスへの耐性が必要です。

  • エンパシー(共感力):自分の心が求めるものだけでなく、周りの人たちが求めるものを理解することで、人とのやり取りで重要な手がかりを見落としにくくなります。

  • 人間関係を維持する能力:分かりやすく話すことを意識したり、自分の言動を通じて相手に良い影響を与えたりすることで、建設的でメリットの大きい関係を築きやすくなります。

エモーショナルインテリジェンスを高めるための9つの方法

仕事やプライベートの場面で役に立つ、エモーショナルインテリジェンスを身に付けるためのヒントをご紹介します。

1. 自己認識力を高める

自分の感情や周りの人たちに対する心の反応を意識することは、エモーショナルインテリジェンスを高める上で大きな効果があります。

自分がどんな状況で不安や怒りを感じるのかを知れば、こうした感情をコントロールして、望ましい結果が得られるように感情を表現することが容易になります。

2. 周りの人たちの感情を理解する

エモーショナルインテリジェンスは、自分を振り返ることから始まるものですが、自分の行動や発言を他の人たちがどう認識しているのかを知るのも重要なことです。

周りからの評価に応じて自分の言動を調整する方法を知ることは、エモーショナルインテリジェンスを高める効果的な方法の1つとなります。

3. 傾聴を実践する

人は口頭と非言語(ノンバーバル)のコミュニケーション手段を取るため、相手の話に耳を傾けると同時に、表情やしぐさによる好意的な反応や否定的な反応に注意することが重要です。

また、相手の話にじっくり耳を傾けることは、相手に対する敬意を示し、良好な関係の基盤を築くことにもつながります。

4. 分かりやすく話すことを意識する

エモーショナルインテリジェンスを高めるには、コミュニケーション能力を磨くことが必要不可欠です。人との会話や文章の中で伝える内容や、情報を出すタイミングを判断することは、強固な関係を築くためには欠かせません。

たとえば、管理職に就いている人であれば、部署のメンバー全員の認識を同じにするため、求める成果や目標を伝えることが必要になります。

5. 前向きな姿勢を維持する

前向きな姿勢ほど、人から人に伝わりやすいものはありません。エモーショナルインテリジェンスの高い人は、前向きな言葉や人を励ますメール、相手を気遣う仕草がもたらす効果を理解しています。

また、ストレスの多い状況でも前向きな姿勢を維持できる人は、周囲の人たちも冷静さを保つことができるようにします。さらに、前向きな姿勢には、問題解決やチームワークを促す効果もあります。

6. エンパシーを高める

エンパシーとは、自分にはない他者の感情に共感し、相手への対応を通じて敬意を払い、相手を元気づけることができる能力を指します。他者の感情を考える能力は、エモーショナルインテリジェンスの重要な要素の1つです。

7. 広い心を持つ

エモーショナルインテリジェンスの高い人は、人の話によく耳を傾け、他者の視点を理解し、配慮することができるため、話しかけやすい印象を周囲に与えます。また、新しい知識を習得したり、新しいアイデアを受け入れたりすることへの抵抗を感じません。

8. 批判やアドバイスに耳を傾ける

最近担当したプレゼンテーションに対する好意的な評価であれ、効率的な業務配分の方法に関する批判的なアドバイスであれ、どんな提案やアドバイスにも耳を貸せるような人になることが重要です。

他の人からのフィードバックを受け入れれば、自分の行動に対して責任を持てること、そして周囲の人とのコミュニケーションを改善する意欲があることをアピールできます。

9. プレッシャーを感じる状況でも冷静さを保つ

ストレスを感じる場面でも、冷静かつ前向きな姿勢で臨めるようになることが重要です。特に締め切りに追われている場合、緊張がさらに強くなりやすいので、効果的な対策を見つける心の余裕を保つことで、メンバー全員が業務を遂行するよう促すことができます。 


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