キャリア開発

部下のやる気があなたと同じ方法で上がらないのはなぜ?

部下のモチベーションを高めようと、自分が言われて嬉しい言葉をかけてみたことはありませんか?そして、その言葉が思ったほど部下に響いていなかった、ということはないでしょうか。
同じ言葉をかけられても、あなたはやる気が出るのに部下のやる気にはつながらない。それは、あなたと部下で動機のタイプが違うのかもしれません。「マクレランドの欲求理論」で提唱されている4つの動機から考えてみましょう。

マクレランドの欲求理論とは

「マクレランドの欲求理論」は、アメリカの心理学者デイビッド・C・マクレランドが提唱した理論です。従業員の行動には動機があり、「達成動機」「権力動機」「親和動機」「回避動機」の4つに分けられるというものです。それぞれどのような動機なのか、そしてそれぞれの動機が強い人にはどんな特徴があるのか見てみましょう。

達成動機

目標を成し遂げたいという動機です。自分自身の手で、自分の納得のいくレベルで物事を成すことを望みます。
達成動機が強い人は、得られる報酬よりもやり遂げることそのものに興味と喜びを持っています。また、自分なりのやり方を追求したがり、そのための労力や時間を惜しまないという特徴があります。

権力動機

他者に対して影響力を持ちたいという動機です。人の上に立ち、ときには人を支配することを望みます。
権力動機が強い人は、物事の成果自体よりも周りに影響を与えられたかどうかを重視します。また、地位を重んじる状況で責任の重いポジションを好むという特徴があります。

親和動機

他者と友好的で密接な関係を作りたいという動機です。他者から好かれ、よく思われることを望みます。親和動機が強い人は、周りの人の役に立とうと努力します。また、心理的緊張を強いられる場面には誰かに一緒にいてほしい、と思う特徴があります。

回避動機

失敗や困難を避けようとする動機です。回避動機が強い人は、なんとか達成できるであろう適切な目標を避けようとしたり、批判を恐れて周りの意見に合わせようとしたりする特徴があります。

どの動機が強いかは人それぞれ違う

誰しもこの4つの動機を併せ持っていますが、併せ持つバランスは人によって異なります。
達成動機が高く、権力動機が低い人──毎月業績目標を達成する優秀な営業職でありつつも営業部のマネージャーになることは望まない人もいれば、回避動機が非常に高い人──トラブルを未然に防ぎ、ルーチンワークを安定してこなすことを好む人もいます。

マクレランドの欲求理論は、あの動機が強ければ偉い、この動機が強いのは悪い、と述べているものではありません。ただ、上のように、動機のタイプによって得意とする仕事は異なります。その人が4つの動機のうちどれを強く持つかを知り、得意とする仕事を手渡すことができれば、より効果的にチームの仕事の成果を上げることにつながるでしょう。

動機に良い悪いはないが、あなたと合う合わないの要因にはなりうる

部下を持つあなた自身も、この4つの動機をあなたなりの強弱で併せ持っています。ということは、部下との間にもそれが理由で波長が合う合わないが起こりえます。

4つの動機をあなたと同じようなバランスで持つ部下は、自分が望むことと同じことを働きかければいいのでモチベーションを高めやすいでしょう。一方、自分が言われて嬉しい言葉をかけたのに思ったように響かない部下は、4つの動機のバランスがあなたと異なっているのかもしれません。たとえば、あなたが権力動機を強く持っているならば「大きなプロジェクトなのであなたに任せたい、期待しているよ」と言われると奮い立つかもしれませんが、部下が親和動機が強く権力動機の弱いタイプであった場合、その言葉でモチベーションは高まらないのです。

まとめ

マクレランドの欲求理論では、人の行動の動機は「達成動機」「権力動機」「親和動機」「回避動機」の4つのタイプに分けられています。誰でもこの4つの動機をそれぞれのバランスで併せ持っていることを理解し、その特徴に合った声掛けをすることで、部下のモチベーションを高めていきましょう。

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