LGBTQ+当事者の声を一冊に。Indeed がライフマガジン「BE」創刊に込めた思い

著者Indeed キャリアガイド編集部

投稿:2022年7月19日

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Indeedから発行されたフリーマガジン「BE」

ジェンダーやセクシュアリティにまつわる議論が活発化する昨今

時代の流れに伴いLGBTQ+への正しい認識・理解が少しずつ進みはじめています。しかしながら、それは自身が置かれる環境あるいは属性によって大きな差があるというのも現状、課題として挙げられるうちの一つです。Indeed はそうした中で、“仕事探し”や“働く環境”などの仕事に関わる状況においてLGBTQ+当事者の方々が内在的に抱える悩みや直面する問題、もしくは、嬉しかったことや広まってほしいと思う取り組みなどを可視化し、誰もが自分らしく働ける社会の実現を目指すために「Indeed Rainbow Voice」プロジェクトを2021年に発足しました。

昨年はLGBTQ+当事者の方々が働くうえで受けた誤解や感じた違和感、仕事探しにおける経験などを“声”として募った結果、自分らしく働くことを妨げる多くのバリアが存在することが分かりました。そして今年は「Indeed Rainbow Voice 2022」を通して声を募ることに加えて、それらの声をより多くの人に届けるため、「“生きる、働く”を知るライフマガジン”『BE』」を創刊しました。

カバーを飾るモデル・タレントの井出上漠さんが、ジェンダー・セクシュアリティに対する等身大の考えを語る巻頭インタビューや、本プロジェクトにスペシャルエディターとして参加したサリー楓さんと松岡宗嗣さんの対談企画ほか、LGBTQ+フレンドリー施策に取り組む企業のケーススタディなどを掲載。

全44ページに渡って誰もが分かりやすい形でセクシュアルマイノリティのリアルや課題を知り、理解につながるような一冊を目指し制作された本誌。具体的な企業の取り組みや、働くLGBTQ+当事者の声をどのようにすくいあげて完成に至ったのか。それらの企画を一部抜粋してご紹介します。

編集スタッフとして参加したサリー楓さん、松岡宗嗣さん

“Indeed Rainbow Voice 2022”から紐解く 対談:サリー楓さん×松岡宗嗣さん「働くLGBTQ+の方から集まった声」(『BE』P10-11)

働くLGBTQ+当事者の方から寄せられた声をもとに、企業とLGBTQ+当事者の社員の適切な関係性を模索する対談企画を実施。その中でトランスジェンダー女性で建築デザイナー/ファッションモデルのサリー楓さんと、ゲイであることをオープンにしながら様々なメディアで執筆活動を行う一般社団法人fair代表理事の松岡宗嗣さんに話を伺いました。今回集まった声を受けて、LGBTQ+当事者を取り巻く現状や企業に求められてくる姿勢がどのようなものなのか、今後の展望をお話しいただいています。

「LGBT」という言葉に代表されるようにレズビアンやゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーの存在は知られるようになってきたものの、まだまだ知られていない、例えばアロマンティック・アセクシュアル(他者に恋愛感情・性的欲求を抱かない人)やXジェンダー(性自認が男性にも女性にも当てはまらない人)などの当事者の声がすくい上げられたのはよかったと思っています。とはいえ、上司や同僚からの「彼氏(彼女)いる?」などといった異性愛前提の声かけに対して苦痛を感じているという声は昨年からあったので、その点に限っていえば、社会の変化はまだまだ限定的なのかなと思います。(松岡宗嗣さん ※一部抜粋)

経営者側によく知っておいてほしいのは、ダイバーシティとインクルージョンのこと。ダイバーシティには段階があって、まず第一に「多様性を知る」ということ、第二に「受け入れる」ということで、例えると社内の当事者を発見しその声を集めるシステムを作るとか、研修を受けてナレッジを入れてみるといったことですね。そして、ダイバーシティからインクルージョンへ。多様さを受け入れたことを会社の強みにしていく、あるいは社会を成長させていく原動力にしていくためのシステムを作っていく段階に今後はならないといけないと思います。(サリー楓さん ※一部抜粋)

LGBTQ+フレンドリー企業のタクシー会社日の丸交通のドライバー黒岩さんと、採用担当の今田さん

「カミングアウトで、何が変わる? 日の丸交通とトランスジェンダーのタクシードライバー・黒岩さんのいい関係性。」(『BE』 P16-17)

LGBTQ+フレンドリー企業の一つとして東京23区を中心に配車サービスを行うタクシー会社、日の丸交通株式会社の取り組みにフォーカス。ドライバーの黒岩さんがトランスジェンダー女性であることをオープンに働く理由や、採用センターの今田さんがLGBTQ+当事者の社員と関係性を気付くうえで大切にしていることについてインタビューを敢行。

LGBTQ+当事者の声に耳を傾けながら職場環境を整備していく姿勢でいてくれるので、セクシュアリティをカミングアウトして働く意味がそこにも見出せるというか。私たちにとっての「働きやすい」を声にすることで、カミングアウトしない選択肢をして働く社員、そして他社員の働きやすさにも繋がったらいいなって。実際の声が制度や設備として形になったとき、少しは貢献できたかもしれないと充実感を感じる瞬間があります。(黒岩さん ※一部抜粋)

2022年5月現在、LGBTQ+当事者の社員は15人以上に上り、ほかの社員にとっても身近な存在へと感じられる環境へと成長してきました。ただ、黒岩さんのようにオープンにして働きつつLGBTQ+当事者が働きやすい制度や設備づくりに携わりたいと思う人もいれば、採用センターにだけ知っておいて欲しい人もいる。そこに様々な形があることは当然なので、入社の際にカミングアウトをして下さった方には、必ずオープンにする範囲、トランスジェンダーの方の場合は会社で使用する通称名をお伺いしています。(今田さん ※一部抜粋)

Indeedから発行されたフリーマガジン「BE」

『BE』が、“誰もが働きやすい社会”の実現に向けたアクションに繋がりますように

ーーこのほか、元バレーボール選手でレズビアンを公表している滝沢ななえさんやYouTuberとしてLGBTQ+当事者の声を届け続けているかずえちゃんらがセクシュアリティとの向き合い方を述べた企画や、LGBTQ+当事者をはじめ誰もが働きやすい環境を多数のイラストを交え共に考える企画。映画ライター・よしひろまさみちさんによるLGBTQ+当事者のリアルを知れる映画紹介など、多面的にLGBTQ+の“生きる、働く”を知ることができる、豊富なコンテンツであふれた創刊号となりました。

ジェンダー・セクシュアリティにまつわるトピックスはセンシティブで向き合い方が難しい側面もありますが、本誌は日常の延長線上で、働くLGBTQ+の人々がどんな状況にあるのか、について考えるきっかけになるコンテンツを生み出すことを意識して制作を進めました。

Indeed Rainbow Voiceプロジェクトを介して声を届けて下さった方をはじめ、誌面への出演を快諾してくれた企業やそこで働く方、制作陣なども含め多くのLGBTQ+当事者の方のリアルな声が反映されつつも「誰もが働きやすい社会に近づく一歩となりますように」という、一人ひとりの温かな気持ちが感じられるものとなっています。

多様な性が活きる仕事や職場を考える際の教科書のような一冊にもなり得るライフマガジン『BE』。どうか身構えず、肩の力を抜いて一読していただけたら嬉しいです。あなた、そしてあなたの身の回りにいる大切な人たちの日常が豊かになることを願ってーー。

ライフマガジン『BE』を読む(無料)

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