企業を成功に導く事業計画に欠かせない10の要素とは?
著者Indeed キャリアガイド編集部
投稿:2022年3月1日
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事業計画(ビジネスプラン)は、企業の設立、成長、そして全体的な成功に欠かせないものです。こうした計画により、ビジネスの将来的なビジョンと、事業拡大のための明確な戦略を示すことができます。
効果的な事業計画にはいくつかの欠かせない要素があり、それぞれの要素を理解することで、企業を成功に導く計画を作成することができます。
この記事では、事業計画が重要な理由と、組織のために事業計画を作成する際に含めるべき10の欠かせない要素をご紹介します。
事業計画が重要な理由
事業計画が重要である理由はいくつかありますが、その中でも極めて大切なのは、企業が目標を達成するために取るべき行動の概要をはっきりと示すことです。事業計画を作成することで、企業の存続可能性や、成長し繁栄していくためには何が必要かを明確にすることができます。
事業計画は、企業がビジネスを開始し、成功するために必要な具体的なステップを確立するのに役立ちます。
事業計画が重要な理由には、他にも次のようなものがあります。
目標達成に必要なリソースの見通しを立てる
企業の目標達成予定の期日を明確に設定する
企業が新たな市場に進出するためのステップの決定に役立つ
企業の成長に合わせて、進捗状況を確認するための明確な方法を提供する
経営者が潜在的なリスクを予測し、対策を講じられるようにする
投資家が企業の存続可能性を確認することができる
事業計画に欠かせない10の要素
効果的な事業計画には、企業の目標のさまざまな側面をカバーする、いくつかの重要な要素が記載されている必要があります。事業計画の最も重要な要素には、次のようなものが含まれます。
エグゼクティブサマリー(要約)
事業内容
市場分析と戦略
マーケティングと販売計画
競合分析
経営および組織に関する説明
製品およびサービス内容
運営計画
財務予測およびニーズ
別紙と付録
1. エグゼクティブサマリー(要約)
エグゼクティブサマリーは、事業計画の最初に記載される、最も重要な要素の1つです。この要約では、事業計画全体の概要を示し、事業計画に含まれる内容を強調します。事業計画を完全に理解し、効果的に要約するためには、エグゼクティブサマリーを最後に書くと、うまくいくことがよくあります。
エグゼクティブサマリーには、組織のミッションステートメントや、提供を予定している、または現在提供している製品やサービスを含めます。また、新しい組織の事業計画を作成する場合は、会社設立の理由についても記載すると良いでしょう。
2. 事業内容
事業計画の次の要素は、事業内容です。ここでは、事業内容と目標、製品、サービス、ターゲットとなる顧客層について包括的に説明します。会社がサービスを提供する業界についての詳細や、業界のトレンド、主要な競合他社についても記載しましょう。
また、事業内容には、その業界での自分やチームの経験、また競合他社と比べて優れている点についても含めることが大切です。
3. 市場分析と戦略
事業計画の市場分析と戦略の目的は、会社の主なターゲットとなる顧客層と、そのような顧客層をどこで見つけるかを調査し、特定することです。この部分に含める事項には、次のようなものがあります。
ターゲット市場が地理的にどこにあるのか
ターゲット顧客が抱える主な問題
ターゲット市場の最も顕著なニーズと、そのニーズを自社製品やサービスでどのように満たすことができるか
ターゲットとなる顧客の人口統計情報
特定のSNSプラットフォームや物理的な場所など、ターゲット市場が最も多くの時間を費やすのはどこか
この部分の目的は、製品やサービスがターゲット層に対してどのような成果を出せるかを戦略的に見積もることができるように、ターゲット層を明確に定義することです。
4. マーケティングと販売計画
事業計画のこの部分では、製品やサービスをどのようにマーケティングし、販売するかについて具体的に説明します。この部分に含めるべき内容には、次のようなものがあります。
予想されるマーケティングおよびプロモーション戦略
自社製品やサービスの価格設定
販売戦略
競合他社と比較して、ターゲット層が自社から購入する理由
自社独自の販売提案
製品やサービスをターゲット層に届ける方法
5. 競合分析
事業計画には、自社と競合他社との比較を明確に示す、詳細な競合分析も含める必要があります。競合他社の強みや弱み、自社を比較した場合について予想されることを説明します。
この部分では、市場において競合他社が持つ優位性や、どのようにして自社を差別化するのかについても記載します。また、自社が同業他社と比べて優れている点や、市場に参入する際に直面する可能性のある問題などについても、必要に応じて説明しましょう。
6. 経営および組織に関する説明
事業計画のこの部分では、経営および組織戦略の詳細を説明します。会社の経営陣を紹介し、それぞれの役職や資格、職責を記載しましょう。また、人事要件や会社の法的構造についても記載することができます。
7. 製品およびサービス内容
この部分では、エグゼクティブサマリーで取り上げた製品やサービスについて、さらに詳しく説明します。製造方法や、使用可能な期間、満たせるニーズ、製造にかかる費用など、製品やサービスに関連する情報をすべて記載します。
8. 運営計画
事業計画のこの部分では、会社がどのように運営されるのかを説明します。会社の運営方法や運営場所、従業員数など、組織の運営に関連するすべての詳細を含めます。
9. 財務予測およびニーズ
事業計画の財務についての部分では、想定されている収益を上げる方法や、事業を開始するために必要な資金について詳しく説明する必要があります。財務諸表とその分析、キャッシュフローの予測などを記載します。
10. 別紙と付録
事業計画の最終セクションには、計画で説明した内容をさらに補足するための追加情報を記載します。また、事業計画の実行可能性の根拠として、計画の裏付けとなる調査を投資家にしっかり理解してもらうための添付書類や付録を含めることもできます。この部分に記載する一般的な情報には、次のようなものがあります。
管理職と利害関係者の略歴
市場調査
取得した許認可
提案済みまたは現行のマーケティング資料
関連する法的文書
製品の写真
財務文書
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