リストラの本来の意味をわかりやすく解説!解雇や退職勧奨との違いは?

著者Indeed キャリアガイド編集部

投稿:2022年9月7日

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オフィスの外を歩く人々

日本では、リストラと言うと人員整理を意味する場合が多く、ネガティブな印象を受ける人もいるでしょう。しかし、本来は異なる意味を持ち、企業経営における大切な要素を含んでいます。

本記事では、リストラの本来の意味に加え、日本でよく使われる言葉の用法、解雇や退職勧奨との違いなどを解説します。

リストラの本来の意味

日本ではネガティブな言葉として使われることが多いリストラですが、本来はマイナスの意味ではなく、企業経営に必要な考え方を表しています。

語源は「リストラクチャリング」

リストラは、英語のリストラクチャリング(restructuring)を略した言葉で、欧米の企業では「再構築」「構造改革」という意味で使われます。

リストラクチャリングでは、主に経営立て直しのために事業の縮小や売却、分社化などの整理を行います。また、成長している事業や新規事業への投資、人材育成、従業員のモチベーション向上といった組織の活性化もリストラクチャリングに含まれます。

企業を再構築するための手段

リストラクチャリング、すなわち企業を再構築する手段として、具体的には以下の方法が考えられます。

  • 成功事業への追加投資

  • 新規事業の立ち上げに伴う組織改革

  • 人材育成

  • 人員整理

  • M&A

企業が新規事業の立ち上げや成功事業への追加投資を行う場合は、資金や人材といったリソースを割く必要があります。そのため、採算が合わない事業からは撤退したり、人員を減らすことによるコスト削減が求められます。

日本におけるリストラの意味と必要な要件

欧米企業に対して、日本のリストラは企業の業績悪化をはじめネガティブな状況で行われる場合が多いのが特徴です。

そもそも日本で「リストラ」という言葉が普及したのは、1990年代初頭のバブル崩壊がきっかけと言われています。当時は管理職だった中高年を中心に人員整理が行われ、失業率は5%を超える水準となりました。

欧米とは異なり、主に人員削減を目的として進められたため、リストラは業績不振により企業がやむを得ずに行う解雇(いわゆる整理解雇)を意味する言葉として捉えられるようになったのです。

これを聞くと、「自分もいつかリストラされるのでは」と心配になる人もいるかもしれません。しかし、企業は一方的に従業員を辞めさせられるわけではなく、以下の要件を満たす必要があります。

  • 人員削減が企業の合理的な運営上やむを得ない措置と認められること(人員削減の必要性)

  • 他部署への配置転換や新規採用の中止など、リストラを回避する最大限の努力をした(解雇回避努力義務)

  • 解雇される従業員の選定について客観的で合理的な基準を設定したこと(被解雇者選定の合理性)

  • 対象となる従業員や組合に対して、リストラの必要性や合理性、具体的な方法などを本人が納得できるよう説明したほか、労働協約に解雇協議条項や解雇同意条項があれば、それに従って正しい手続きを行った(手続の妥当性)

不当なリストラかどうか判断できるようにするためにも、企業が満たすべき要件を理解しておきましょう。

解雇や退職勧奨との違い

ここからは日本でのリストラと解雇や退職勧奨との違いについて解説します。

解雇との違い

解雇とは、企業側が従業員に対して一方的に労働契約を解除することです。解雇には、普通解雇、企業秩序違反に対する制裁罰としての懲戒解雇、企業が経営上必要とされる人員削減のために行う整理解雇の3つがあります。

欧米におけるリストラクチャリングは本来、解雇とは異なる意味を持つ言葉でした。しかし、日本ではリストラと解雇の違いが徐々にあいまいになっており、整理解雇と同義で使われることも珍しくありません。

また、リストラや解雇と近い意味の言葉で「クビになる」という言葉がありますが、こちらは普通解雇や懲戒解雇といった従業員自身に非があり、企業側から解雇されたことを意味する言葉として定着しています。

退職勧奨との違い

退職勧奨とは、企業が従業員に対して退職してほしい旨を伝え、従業員が自主的に退職するように促す行為です。退職勧奨された従業員は自らの意思で会社を辞めるため、会社都合で行うリストラとは意味が異なります。

退職勧奨は従業員に対して、なぜ自主退職してほしいかを十分に説明する必要があり、場合によっては企業が再就職先を斡旋したり、退職金を加算したりするケースもあります。

リストラが行われるケースと対策

リストラの意味がわかったところで、どのような場合にリストラが行われるかを見ていきましょう。リストラには主に以下のようなケースがあります。

  • 業績悪化によるリストラ

  • 黒字リストラ(業績が悪くないにもかかわらず将来的な企業の再構築を見越して行うリストラ)

  • 吸収合併によるリストラ

また、万一リストラを通告されたときに、正当な理由があるかどうか前述の要件を確認しておくことも大切です。

まとめ

リストラは、企業の再構築の意味を持っています。現在の日本では、リストラは整理解雇と同義で使われています。

リストラの影響を受ける可能性がある場合には、次の行動を考え、キャリアプランを見直してみるようにしましょう。

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