「◯◯様でございますね」は間違っている!正しい使い方と例文を紹介

更新:2023年1月29日

電話で笑顔で受け答えするスーツの男性の画像

「◯◯様でございますね。かしこまりました」との表現が接客の場面で良く使用されていますが、一方で「◯◯様でいらっしゃいますね。かしこまりました」と使われる場面もあります。

いずれも丁寧な言い方で正しい表現と思われやすいですが、「◯◯様でございますね」は、相手に尊敬の念を込めるときには使用しません。

本記事では「◯◯様でいらっしゃいますね」の例文とともに正しい使い方を解説します。

Indeed で求人を探す
パート・アルバイトの求人
Indeed で求人をもっと見る

「◯◯様でございますね」は間違っている?

「◯◯様でございますね」は、電話応対や名刺交換などのビジネスシーンで使用されているのを耳にしますが、適切な表現ではありません。

正しい使い方は、「◯◯様でいらっしゃいますね」です。

たとえば、「ご連絡いただいた山田様でいらっしゃいますね」「本日ご予約いただいている鈴木様でいらっしゃいますね」と使います。

「ございます」と「いらっしゃる」の正しい意味

「ございます」「いらっしゃる」は同じような場面で使われているのを聞きますが、意味が異なります。正しい意味を解説します。

ございます

「ございます」は「ある」の丁寧語です。物や事柄の存在を丁寧な言葉で伝えるときに「筆記用具がございます」「何か連絡事項はございますか?」と使用します。

「◯◯株式会社の山川でございます」と自分自身の話す姿勢に丁寧な意味を込めるときにも使用します。

相手に敬意を示すのに適した表現ではないので、人に対しては使わないようにしましょう。

いらっしゃる

「◯◯様でいらっしゃいますね」は、「ある」「いる」の尊敬語です。取引先などの組織外部の方や、上司や先輩相手に敬意を示して高めるときに使用します。

「◯◯様のご出身は東京都でいらっしゃいますね」のように、人以外の事柄に対しても、相手を高めるときに使用する場合もあります。

「◯◯様でいらっしゃいますね」を使うときの例文

では、「◯◯様でいらっしゃいますね」を使うときの例文を紹介します。

相手に対して最初に使用する場合

「いらっしゃいます」は、「ある」「いる」の尊敬語として用います。

最初に敬意を表して相手を高めるために使用したあとに、別の表現を続ける場合に使用する場合が多いです。単独で使用する場合もありますし、次の文へ繋げるために使用するケースもあります。

・鈴木様でいらっしゃいますね。
・ご連絡をいただいた佐藤様でいらっしゃいますね。いつもお世話になっております。
・ご予約をいただいた山田様でいらっしゃいますね。お待ちしておりました。
・ご予約の西田様でいらっしゃいますね。まもなく担当者がまいります。少々お待ちください。

別の表現のあとに使用する場合

「いらっしゃいますね」は、相手に対して最初に挨拶をしたあとに使用する場合もあります。

別の表現のあとに使用する場合でも、同じように相手を高めるために使用します。

なお、相手に確認をとるために伝える場合は、挨拶などのあとに使用します。

「いらっしゃいますか?」ではなく、「いらっしゃいますね」と使用すると、相手に敬意を表して失礼のない言い方になります。

・お待たせいたしました。ご予約の山田様でいらっしゃいますね。
・いらっしゃいませ。ご連絡をいただいた山本様でいらっしゃいますね。
・おはようございます。お約束いただいた田中様でいらっしゃいますね。

「◯◯様でいらっしゃいますね」と使うときの注意点

二重敬語にならないように注意する

「いらっしゃる」を使用するときには、二重敬語にならないように気をつけましょう。

たとえば「◯◯様はいらっしゃるでしょうか」のように、「いらっしゃる」と「です」の丁寧語を重なると二重敬語になります。

間違って使われやすい表現なので、気をつけてください。

「いらっしゃいます」は二重敬語ではない

「いらっしゃいます」は、「ある」や「いる」の尊敬語である「いらっしゃる」の語尾が変化して、「いらっしゃい」となり、丁寧な意味の含まれる語尾の「ます」が付いたものです。

「ます」は断定の意味をもつ語尾表現で、二重敬語ではないため、「いらっしゃいます」は正しい表現です。

まとめ

「◯◯様でございますね」と「◯◯様でいらっしゃいますね」は、似たような意味をもっているように聞こえるため、いずれも正しいと思って使用している方も多く見受けられます。

相手に敬意を示す場合は「◯◯様でいらっしゃいますね」と使用し、場面に応じて正しい日本語を使用できるビジネスパーソンになりましょう。


シェアする
Indeed で次の仕事を見つけてみませんか求人を検索する

関連記事

メールを誤送信したときはどうお詫びするべき?例文や対策方法も紹介

こちらの記事もおすすめです