国保と社保の違いとは?切り替えるタイミングや注意点も解説

著者Indeed キャリアガイド編集部

投稿:2022年10月19日

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日本では医療保険への加入が必須なため、原則として就職して会社に入社する際は社会保険に加入します。また、会社を退職する際には、国民健康保険への切り替えはもちろん、期間限定で社会保険の健康保険に継続加入もできます。

本記事では、国民健康保険と社会保険の違いや切り替えのタイミング、退職後に社会保険の健康保険に継続加入する方法を解説します。

国民健康保険と社会保険(健康保険)の違い

日本は国民皆保険制度が適用されているため、社会人であるかどうかにかかわらず何らかの医療保険に加入しなければいけません。

社会保険とは、「雇用保険」「健康保険」「厚生年金保険」「雇用保険」「介護保険」という5つの保険の総称ですが、一般的に「社保」と言う場合、健康保険のことを指す場合が多いです。

そのため、本記事では、国民健康保険と社会保険(健康保険)の違いを解説します。

保障制度の範囲や運営元が違う

社会保険(健康保険)の運営主体は「全国健康保険協会」や「健康保険組合」です。

ほかにも、大手企業による独自の組合や、公務員や私立学校の教師が加入する共済組合も社会保険です。

対して国民健康保険は、後期高齢者医療制度などの医療保険制度に加入していない住民が加入する医療保険です。都道府県および市区町村が運営元の「市町村国保」と国民健康保険組合が運営するものがあります。

加入条件が違う

社会保険は加入義務がある「強制適用事業所」や「任意適用事業所」に雇用されている正社員や、一定の条件を満たした非正規社員が加入できる保険です。なお加入条件の詳細は、厚生労働省の「社会保険適用拡大特設サイト*¹」で解説されています。

国民健康保険は、社会保険が適用されいない会社に勤めている社員、加入条件を満たしていない非正規雇用社員や自営業者が加入する保険です*²。

*¹参考:厚生労働省「社会保険適用拡大特設サイト」
*²参考:神奈川県国民健康保険団体連合会

保険料が違う

社会保険の保険料は、一般的には被保険者にあたる社員の毎年4〜6月の残業代などを含む月給額から算出され、年齢によって保険額が異なります。なお、保険料を支払う際には会社と折半します。

大手企業の組合は比較的割安であるなど運営元により金額は大きく異なりますので、国民保険からの切り替えに悩んでいる方は事前に確認しましょう。

国民健康保険は世帯ごとの収入や人数、年齢などから算出しており、各市区町村によって計算方式が異なります。

国民健康保険の保険料は、厚生労働省の「国民健康保険の保険料・保険税について*³」で詳しく解説されています。

*³参考:厚生労働省「国民健康保険の保険料・保険税について」

国民健康保険と社会保険を切り替えるタイミング 

国民皆保険制度がある日本では医療保険への加入が必須であり、会社の入退社時に保険の切り替え手続きが必要になります。

それぞれ切り替えタイミングや手続き方法を紹介します。

国民健康保険から社会保険

国民健康保険に加入していた人が社会保険への加入義務がある「強制適用事業所」や「任意適用事業所」に就職したら、社会保険に切り替えなければいけません。

社会保険の加入は会社側が手続きを行いますが、国民健康保険の脱退は加入者本人が行わなければいけません。市区町村の役場の担当窓口で、脱退手続きをしましょう。

社会保険から国民健康保険

社会保険に加入していた企業から退職した際に、以下の条件に当てはまる人は国民健康保険に切り替えなければいけません。

  • 退職時に社会保険の任意継続を辞退した人

  • 任意継続期間(最大2年)を経過した人

  • 任意継続期間中に脱退した人

任意継続とは「任意継続被保険者制度」の略称で、任意継続の被保険者になった日から最大2年間、社会保険の健康保険に継続加入できる制度です*⁴。

社会保険脱退の際には、会社側が「被保険者資格喪失届」の手続きをしてくれるので、加入者本人は管轄の役所で国民健康保険への加入手続きを行いましょう。

*⁴参考:太田市「国民健康保険(国保)の加入及び脱退について」

健康保険を切り替える際の注意点

健康保険の切り替えの際は、保険料や未加入期間の取り扱いに注意が必要です。

国民健康保険料のほうが任意継続より高額になる恐れがある

社会保険から国民健康保険に切り替える際は、世帯所得や家族構成によっては任意継続の保険料よりも国民健康保険料のほうが高くなる恐れがあります。

会社を退職する際には、任意継続の保険料と国民健康保険料の金額を比較した上で、いずれを選択するか決めましょう。

未加入期間の保険料も支払う必要がある

退職後に社会保険からの切り替えが遅れて国民健康保険に加入していない期間があると、未加入期間分の支払いを加入時に請求されます。また、未加入期間は医療費が全額自己負担になるので注意しましょう。

国民健康保険に加入していなかった人が社会保険に加入した際にも、時効になっていなければ同様に未加入期間分の請求を受ける場合があります。

退職後も社会保険を継続する方法

退職後も、任意継続被保険者制度(以下、任意継続)を活用すれば、社会保険の「健康保険」に継続加入できます*⁵。

*⁵参考:厚生労働省保険局「任意継続被保険者制度について」

社会保険の任意継続を解説します。

任意継続の期間は最大2年間

任意継続は、退職して任意継続の被保険者となった日から最大2年間、社会保険に継続加入する制度です。

任意継続に加入するには、資格喪失の日の前日までで2か月以上は社会保険の被保険者でなければいけません。

任意継続中の保険料は原則一定ですが、在職中と違って会社側の負担分も自分で支払う必要があります。

任意継続の手続き方法

任意継続をする際は、退職日の翌日から20日間以内に手続きをしなければいけません*⁶。「任意継続被保険者資格取得申出書」に必要事項を記入して、居住地を管轄する協会けんぽ支部に提出しましょう。

*⁶参考:全国健康保険協会「任意継続の加入条件について」

まとめ

国民健康保険と社会保険は保証制度の範囲や加入条件などが異なりますが、国民皆保険の日本では、後期高齢者医療制度など他の制度加入者を除きいずれか一方への加入義務があります。

いずれも会社の入退社時に切り替えが必要ですが、社会保険の健康保険は条件を満たせば最大2年間の任意継続ができます。

しかし、収入などの条件で保険料が変わるため、退職後に国保と社保の任意継続のいずれを選ぶかは、保険料を試算した上で決めましょう。

任意継続の加入手続きは、退職日の翌日から20日間以内と決められているので注意してください。

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