資本金とは?資本金が多いことのメリットやデメリットもあわせて解説!

著者Indeed キャリアガイド編集部

投稿:2021年8月5日

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資本金のイメージ画像

会社概要に記されている項目のなかに、「資本金」があります。資本金を見れば、その会社の規模感がなんとなくわかるという知識はあっても、資本金が何なのか正確に理解していない方は多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、資本金の意味や資本金を多くするメリットやデメリットなどを解説します。

資本金とは株主の出資金額

資本金とは、会社の設立にあたって株主が出資した金額です。事業推進や事業拡大、設備投資など、企業を運営するためには何かとお金が必要ですが、会社を設立した直後はまだ事業を行っていないため、現金収入を得られません。

その際の運転資金として利用されるのが資本金です。

ただし、創業して間もない会社が出資を受けるのは現実的には厳しいため、創業者が無理のない範囲で自己資金を投じて、資本金とするケースが多いです。

資本金と混同しやすいものに資本準備金がありますが、資本準備金は業績悪化などの万が一の場合に備えて、資本金の一部を変換したものです。資本準備金を用意すれば、会社の業績が悪化してしまった場合でも資本金を取り崩さずに対処できるので、会社としての財産を守れます。

なお、以前は最低資本金制度が存在していたため、株式会社の設立には最低1,000万円、有限会社の設立には最低300万円の資本金が必要でした。

しかし最低資本金制度は2006年(平成18年)に廃止されたため、現在では資本金1円から会社を設立できるようになっています。

半数以上の会社は資本金1,000万円未満

資本金1円から会社を設立できるとはいえ、平均的な資本金額がいくらくらいか気になりますよね?

平成28年に行われた経済センサスによると、資本金1,000万円未満の企業が全体の56.3%を占めており、過半数の企業が、最低資本金制度が存在していたころには設立できなかった企業となります*¹。

さらに、資本金1,000万円以上~3,000万円未満の企業の割合は全体の34.7%で、資本金3,000万円未満の企業が全体の9割強を占めています。

事業運営のために用意しておくのが資本金なので、できるだけ多くの金額を準備しておくのが安心のような印象がありますが、実際のところはどうなのでしょうか。

*¹出典:平成28年経済センサス‐活動調査(確報)_産業横断的集計|総務省・経済産業省

資本金を多くするメリットとデメリット

資本金を多くすることにはメリットもあればデメリットもあります。メリットとデメリットを以下で解説します。

メリット

メリットとしてまず考えられるのは、会社としての信用力が上がって融資を受けやすくなる点です。

資本金が多いと資金力を証明できるため、金融機関も貸し倒れの心配が軽減され、融資を行いやすくなります。また、資本金は事業運営などのために使われるお金のため、多ければ多いほど事業拡大などを行いやすくなります。

資本金が500万円の企業と資本金が1億円の企業では、どちらのほうが不安なく事業拡大を行えるかは、火を見るよりも明らかです。

デメリット

デメリットとしては、登録免許税や消費税などの税負担が増える点が挙げられます。

株式会社の場合、資本金の金額が2,143万円未満の場合、登録免許税は一律15万円ですが、2,143万円以上になると「資本金の金額×0.7%」の金額が、登録免許税として必要になります。

また、設立一期目、二期目のみですが、資本金が1,000万円以下であれば消費税を免除してもらえます。資本金を1,000万円超にしてしまうと、設立一期目から消費税を負担しなければなりません。

資本金が5億円を超えると、会社法の「大会社」に当てはまるので、会計監査人の設置や連結決算書類の作成が義務として生じます。

このように税の負担や事務手続きなどが増える点は、デメリットとして把握しておく必要があるでしょう。

資本金を決めるときの注意点

資本金の金額は多ければ多いなりのメリットやデメリットが、少なければ少ないなりのメリットやデメリットがあります。そのため、「資本金を多くするべき(もしくは少なくするべき)」とは一概には断言できませんが、資本金は会社の信用度を表す重要な指標となることはしっかりと認識しておきましょう。資本金によって金融機関から融資を受けられる金額も変わってきますし、場合によっては取引先からの信用にも関わります。

また、業種によっては開業にあたって資本金に条件が設けられている場合もあるので、その条件を満たせるだけの金額は最低限用意しておかなければなりません。

負担しなければならない税金も資本金の金額によって変わってきますし、先ほど説明したように資本金次第ではそもそも支払う必要がなくなる税金もあります。

起業する場合は、さまざまな観点から考慮したうえで、資本金を決定しましょう。

資本金の金額は総合的に判断して決定しましょう

資本金とは事業の拡大などの運転資金のためのお金で、創業者が自己資金を投じて用意しているケースが多いです。

資本金が多いと、対外的な信用が高まり金融機関からの融資を受けやすくなるメリットがありますが、同時に税負担などが増えるデメリットもあります。反対に資本金が少ないと、税負担や事務手続きなどは減りますが、金融機関からの融資は受けにくくなりますし、取引先からの信用も得にくくなる可能性があります。

会社設立にあたっては、それぞれのメリットやデメリットを総合的に判断して納得したうえで、資本金を決めましょう。

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