オフショアリングとは?メリットや注目されている国を解説

著者Indeed キャリアガイド編集部

投稿:2022年11月1日

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オフショアリング先

企業の経費削減や業務の外注とあわせてよく耳にする「オフショアリング(オフショア)」ですが、意味や具体的なメリットがイメージしにくい人もいるのではないでしょうか。オフショアリングはコスト削減のみならず、海外展開への道筋になる可能性も秘めています。

本記事では、オフショアリングの意味に加え、対象となる業務やメリット、注目のオフショアリング先を紹介しますので参考にしてください。

オフショアリングとは

企業の業務の一部または全部を海外に委託することを指します。企業が海外に現地法人を設立して業務を移管するケースもあります。

たとえば、日本よりもある国の人件費のほうが低い場合、その国にオフショアリングをすると人件費削減が期待できます。

オフショアリングはコスト削減を目的として行われてきましたが、昨今は研究開発や法務などの専門性の高い業務をオフショアリングの対象とするケースもあります。

アウトソーシングとの違い

オフショアリングと混同しやすい用語に「アウトソーシング」があります。オフショアリングが海外に業務を移すのに対して、アウトソーシングは国内外を問わずに行う業務の外注を指します。

オフショアリングの対象となる業務

企業は自社の戦略に合わせてさまざまな業務を海外に移します。

製造

原材料の加工による生産や機械の組み立てなどの製造業務は、オフショアリングの定番です。製造業務は決まったプロセスに沿って行う定型的な作業が多いため、高度なスキルを持たない人材でも対応できる点に特徴があります。

開発

IT企業が海外に開発拠点を保有する形のオフショアリングもあります。開発業務のオフショアリングは、開発コストの削減や日本で不足しているIT人材の確保が目的で行われることが多いようです。企業の基幹システムの開発からゲーム開発まで対象となる業務は幅広くあります。

データ入力

データ入力のような単純作業も、オフショアリングの対象となりやすいでしょう。対象となるデータは、手書きされた申込書や企業に溜まっている過去の資料などさまざまです。

コールセンター

コールセンター業務の拠点を国内の地方都市に置く企業も存在しますが、昨今は海外に移すケースもみられます。

現地に母国語、英語、日本語の3つの言語に対応できるスタッフがいれば、人件費を抑えて業務に必要なスタッフを確保できるでしょう。

オフショアリングのメリット

オフショアリングのメリットをまとめると次のとおりです。

  • 人件費の削減

  • 設備費の削減

  • 地代家賃の削減

  • 不足している人材の確保

  • 納期の短縮

  • 優れたスキルを持つ人材の確保

オフショアリングをビジネスの戦略に組み込むと、高度なスキルを持つ人材の確保や経費削減が期待でき、事業の発展につながる可能性があります。業務管理の際の言語や文化の壁もあり、日本の企業と比較すると品質の面で劣ることも考えられますが、うまく活用すればそれ以上のメリットを享受できるでしょう。

注目のオフショアリング先

企業がオフショアリングを成功させるためには、業務を移す国をどこにするかが重要です。ここからはオフショアリング先としてメジャーな5つの国を紹介します。

ベトナム

ベトナムは、人件費の安さ、親日家の多さ、勤勉さの3つの理由から現在大きな注目を浴びるオフショアリング先です。

政府主導でICT教育を推進しており、優秀なエンジニアも多く存在します。今後、人件費が高騰する懸念はありますが、オフショアリング先の候補としてふさわしいでしょう。

また、データ入力のような簡単な作業にももちろん対応できます。

またベトナムはGDP成長率も高く、2020年時点の人口は約9762万人*で今後の経済成長が期待できる国です。そのためベトナムをオフショアリング先にすると、ベトナムのマーケットへの進出の足がかりを得られる可能性もあります。

*出典:「ベトナム社会主義共和国 基礎データ」(外務省)

フィリピン

フィリピンは日本との時差が約1時間であり、英語を公用語としているため業務管理のしやすいオフショアリング先です。

業種としては開発者とデザイナーが多いため、UIやUXデザインと開発の業務を同時に移せるでしょう。

また、フィリピン人は穏やかで明るい性格であることから、コールセンターのようなサービス業にも適性があります。

インド

開発業務の拠点とする際に候補に挙がるのがインドです。2005年から初等教育にプログラミング学習を取り入れてきたインドにはIT人材が多く、技術のレベルが高い点に特徴があります。フィリピン同様コールセンターのオフショア先としても注目されている国です。

しかし現在は人件費が高騰しており、他の国に比べるとコスト削減の効果は得にくいかもしれません。ある程度のコストを念頭に入れられるのであれば、高い技術を有するIT人材の確保に適したオフショアリング先でしょう。

中国

中国は日本との距離も近く、人口が多いために各業務に関連する人材を集めやすい点が挙げられます。現地にはオフショアリング経験が豊富な企業も多く、エンジニアの質も高いため頼りになる国です。

近年高い経済成長率を維持しているため、製造業のオフショア先としても注目を浴びています。

しかしインドと同様に、昨今は人件費高騰の傾向があります。

タイ

タイは、今後のオフショアリング先として期待できる国です。業種としてはデザイン系に強いですが、ITエンジニアも増えつつあり、さまざまな業務を移す国として選択肢に挙がってくるでしょう。

現地の人件費が安いため、コストを抑えながらクオリティの高いデザインが期待できます。

まとめ

オフショアリングを使って業務を海外に委託すると、コスト削減や人材獲得などのメリットが得られます。従来は製造業務のオフショアリングがメインでしたが、現在は開発業務やコールセンター業務を移す企業も増えているようです。

また、オフショアリング先としてはベトナムやフィリピンやインド、中国やタイといった比較的経済成長率が高いアジア圏の国が選ばれる傾向にあります。国ごとに得意とする分野や文化が異なるので、オフショアリングを検討する場合は事前に十分なリサーチをした方がいいでしょう。

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