リフレクション(内省)とは?人材育成の手法やメリットについてわかりやすく紹介

著者Indeed キャリアガイド編集部

更新:2022年9月21日

投稿:2022年5月12日

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組織のマネジメントや人材開発に関連する人事用語として「リフレクション」という言葉を聞いた経験はないでしょうか。リフレクションには「内省」の意味があり、従業員の成長を促すためのメソッドとして、多くの企業で人材育成の研修に採用されています。リフレクションの意味やメリット、導入方法を解説していきます。

リフレクションとは?人材育成における意味と効果

リフレクションとは、英語で“reflection”と書き「内省」「振り返り」という意味を持ちます。リフレクションは自身の行動や考え方、物事の進め方を振り返ることを指します。

反省とリフレクションはどのような違いがあるのでしょうか。

反省には、間違いや失敗、ネガティブな出来事を振り返り原因を突き止め自戒するニュアンスがあります。一方、リフレクションでは成功体験や失敗体験を客観的に振り返り、自分を見つめ直すことで気づきを得ます。

リフレクションが習慣になると業務の改善も「誰かに言われたからやる」のではなく、「自分で気づいてやる」に変わるようになり、より質の高い仕事ができるようになります。物事の本質を見つめ直せるため、人に物事を伝える際にも説得力が増します。

企業側もリフレクションを研修に取り入れることによって、従業員に以下のような効果を期待します。

  • 人間的に成長し部署内のチームづくりが円滑になる

  • 自立性が育ちリーダーシップが発揮されるようになる

  • 言葉に説得力が生まれマネージメント能力もアップする

  • 業務が改善され生産性が向上する

  • 論理的にものごとを整理して考えられるようになる

リフレクションの進め方と主な手法

ここからは具体的にリフレクションの考え方や手法を説明します。

リフレクションは、一般的には次のような流れで進めていきます。

  1. 体験や出来事を事例としてピックアップして客観的に何があったかを振り返る

  2. ピックアップした事例を工程分解する

  3. 工程ごとにできた経験、できなかった経験を振り返る

  4. 良かった点はさらにパワーアップさせ、失敗した点は改善し、次につなげる

このリフレクションをより効果的に行う自己分析の代表的な手法には、以下のものがあります。

経験学習モデル

実体験から学びを得る手法です。

まず「具体的経験」として、本人が初めて関わる業務に対して自ら考え、実行します。次に「内省的観察」として、実行により経験したことに対してリフレクションを行います。リフレクションの結果から、ほかの場面でも応用できるような教訓を見つけて「概念化」し、さまざまな場面で「具体的な試み」として実践します。

ダブルループ学習

今までの行動に対する前提、枠組みを疑って「本当に正しかったのか」と問い直す学習プロセスです。

たとえば、目標を達成できなかった場合、目標設定自体が間違っている可能性があります。前提条件を疑ったうえで、リフレクションをしながら軌道修正するのがダブルループ学習の特徴です。

ダブルループ学習は、成功体験や過去の学習を基に、さらなる向上を目指すシングルループ学習とセットで行われます。

ジョハリの窓

ジョハリの窓は自己分析に使われる手法です。周囲の人に協力してもらい、自分の性格、特徴、強みを以下の4つに分類します。

開放の窓……自分も相手も知っている自分

盲点の窓……自分は知らないが相手は知っている自分

秘密の窓……自分は知っているが相手は知らない自分

未知の窓……自分も相手も知らない自分

自分を理解し周囲からも認知されるには開放の窓を大きくする必要があります。リフレクションで振り返りを進め、盲点の窓や秘密の窓にある自分の特徴に気づくと、開放の窓を広げられるようになります。

KPT法

KPTとは「成果が出ていて継続すること(Keep)」を振り返り、「Problem(解決すべき課題)」を見つけ「Try(次に取り組むこと)」を決めるフレームワークです。

Problemの際にリフレクションを取り入れ、より効果的にTryを見つけていきます。

KDA法

KDA法は「成果が出ていて継続すること(Keep)」「失敗につながったこと、今後はやめるべきこと(Discard)」「今回の成功と失敗を踏まえて新しく挑戦すること(Add)」の頭文字を取ったものです。

KPT法はうまくいった経験を振り返りますが、KDA法はうまくいかなかった出来事を振り返り「やめること」を決めます。リフレクションをする際は改善点や次につなげる点を中心に考えるケースが多くなりますが、何かをやめるのも大切な決断です。業務をシンプルにし、タスクを適正な内容と量にするために、KDA法は重要な手法です。

YWT法

KPT法やKDA法に比べるととてもシンプルです。「やったこと(Y)」「わかったこと(W)」「次にやるべきこと(T)」を考えます。日本能率協会コンサルティング(JMAC)が開発したリフレクションの実践手法です。

リフレクションの注意点

リフレクションを行ううえで注意しなくてはいけないポイントもあります。失敗しないためにも再確認しておきましょう。

その場限りにならないようにする

1回の研修経験で終わらせては身にはなりません。普段からリフレクションをするように、機会を作るようにしましょう。

すべてを人のせいにしない

リフレクションは本来、自分を振り返るために行うので、問題の原因を他者のせいにしてばかりでは意味がありません。他者に要因があっても、そのうえで自分に対応できる点はなかったのかを考えるのも大切です。

客観的な事実確認を忘れない

どうしても自分の問題は感情が入ってしまいがちですが、客観的な事実確認が必要です。

失敗ばかりに目を向けない

ポジティブな要因も振り返っていきましょう。「自分の何が成功に結び付いたのか」「何が良かったと評価を受けたのか」を分析し、良い点は次回からさらに取り入れていくようにするのがポイントです。

まとめ

人材育成に必要とされるメソッドの1つに「リフレクション(内省)」があります。過去の自分の業務や出来事を振り返り、良い点と悪い点を分析し、次の業務につなげていくものです。

人事担当者はジョハリの窓のような自己分析のフレームワークとともに、人材育成システムに取り入れてみてください。

個人でも日々のなかにリフレクションを取り入れ、自分を高めるのに役立てましょう。

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