帳票は何に使うもの?帳簿と伝票の違いを解説

著者Indeed キャリアガイド編集部

投稿:2022年7月20日

Indeed キャリアガイド編集部は、さまざまな分野の知識を持つ才能豊かなライター、研究者、専門家のメンバーで構成されています。Indeed のデータと知見を駆使して、あなたのキャリア形成に役立つ情報をお届けします。

紙の帳票のイメージ画像

企業の経営者や個人が事業の取引などに使う「帳票(ちょうひょう)」。

一般事務、経理に携わる方、またはフリーランスの方は、聞いたことがあるかもしれません。

帳票と似た言葉に、「伝票」「帳簿」がありますが、どのような点が異なるのでしょうか。

本記事では、それぞれの意味、使用用途などを紹介します。

帳票(ちょうひょう)とは

「帳票」とは、企業、個人の事業経営に関わる資料です。

支払伝票や収納伝票などの「伝票」、仕訳表や売上帳などの「帳簿」があります。

「伝票」は、金銭の出入りや取引内容などを記入する一定の様式を備えた書類です。取引に関する責任を明らかにし、後日の証拠ともなる書類です。入金伝票、出金伝票、振替伝票などがあります。

「伝票」は、一般的に紙面で発行します。

「帳簿」は、金銭、物品の出納など、事務上の必要事項を記入したものです。

従来はノートなどの紙媒体に手書きで記録されていましたが、昨今はPCのクラウドデータやスマホで作成、管理できるソフトが多数流通しています。

伝票の種類

伝票には、借方(かりかた)、貸方(かしかた)を明確にする仕訳の記録を残し、取引後に取引先や第三者が見ても、どのような金銭の動きがあったのか明確にする役割があります。

伝票にはどのような種類があるのか、いくつか見てみましょう。

入金伝票

入金伝票は、企業や個人の事業で、現金の入金があった際に発行する帳票です。

たとえば、小売店が商品をお客さんに販売した時、サービスを提供した時などに使用します。

伝票番号、入金した日付、勘定科目、金額、摘要などを記録します。

なお、勘定科目は取引の内容を分類する項目、摘要は後々他の人が見てもわかりやすいようにその項目を補足するメモの役割を果たします。

出金伝票

現金の出金があった場合に起票される伝票です。

出金(支払い)をした日付、勘定科目(交通費や広告宣伝費など)、金額、摘要(広告宣伝費なら、何をどう広告宣伝したか)などが記載されます。

振替伝票

振替伝票は、現金の入出金や仕入、売上以外の取引に使用します。たとえば、手形の取引や口座振込などです。

仕入伝票

仕入伝票は、その場では代金を支払わずに、後払いをする掛取引(かけとりひき)に主に使用されます。

どこから何を仕入れたかなどを書き留めます。

売上伝票

売上伝票は事業の売上があった際に、その取引を記録として残す目的で使われる伝票です。売上だけでなく、商品の返品の際にも使用されます。

誰にいくら売り上げたかなどを記載します。

帳簿の種類

以下では、帳簿の代表的な例を紹介します。

  • 仕訳帳

  • 総勘定元帳(そうかんじょうもとちょう)

「仕訳帳」は、取引ごとに起票する伝票とは違い、日々の取引内容を日付順に記録したものです。

また、「総勘定元帳」は、発生したすべての取引を勘定科目ごとにまとめたものです。特的の勘定科目、残高などを調べる際にも使用されます。

この2つは、決算などにも用いられる重要な帳簿です。

個人事業やフリーランスの方で青色申告する際は「複式簿記」が必要となり、総勘定元帳に「借方」「貸方」に分けて取引の内容を記載します。

日付や摘要など特定の項目があれば、PCの表計算ソフトでも作成可能です。

しかし、近年では作成、管理がしやすいクラウド会計ソフトが使用される傾向にあります。

帳票の保存期間は?

法人の場合、帳簿や書類の保存期間は法人税法では、「7年」とされています。

また個人事業やフリーランスの方は、年に1回確定申告が必要です。

確定申告の方法は、10万円または65万円控除となる「青色申告」と、控除がない「白色申告」の2つがあります。青色申告のほうが、控除される金額は高いですが、金銭などの取引の記録を借方、貸方に分けて記載する「複式簿記」での帳簿作成、保管が必要です。

以下では、国税庁のホームページの情報を参考に、保存期間を紹介します*¹。

青色申告の場合

保存期間が7年に該当するのは以下の帳簿、書類です。

  • 帳簿:仕訳帳、総勘定元帳、現金出納帳、売掛帳、買掛帳、経費帳、固定資産台帳など

  • 書類(決算関係書類):損益計算書、貸借対照表、棚卸表など

  • 書類(現金預金取引等関係書類):領収書、小切手控、預金通帳、借用書など

また、保存期間が5年のものは以下となります。

  • その他の書類

取引に関して作成し、または受領した上記以外の書類(請求書、見積書、契約書、納品書、送り状など)

白色申告に比べて、長期間多くの書類を管理、保管する必要があります。

白色申告の場合

また、白色申告をする場合、以下の資料は保存期間が7年となります。

  • 帳簿:収入金額や必要経費を記載した帳簿(法定帳簿)

保存期間が5年のもののうちには、任意の帳簿もあります。

  • 帳簿:業務に関して作成した上記以外の帳簿(任意帳簿)

  • 書類:決算に関して作成した棚卸表その他の書類、業務に関して作成し、または受領した請求書、納品書、送り状、領収書などの書類

*¹出典:国税庁「記帳や帳簿等保存・青色申告」

帳票は電子化が進んでいる

これまで紹介した帳票ですが、先述のとおり昨今では会計ソフトなどにより電子化が進んでいる傾向にあります。

また、令和4年1月1日に施行された「電子帳簿保存法」では、電子データによる保存は、以下の3つに区分されています*²。

  • 電子帳簿等保存

  • スキャナ保存

  • 電子取引

電子帳簿にあたる会計ソフト、電子帳票システムには、「やよいの青色申告オンライン」「Money forward クラウド確定申告」「freee会計」などがあります。

これらのソフトを使って、レシートや領収書などの紙の書類をスマホやタブレットからスキャンしてデータで保存も可能です。

メールなどの電子取引の情報も、日程ややり取りの内容を後々確認できる材料の1つとなります。取引先別にフォルダを分けるなど、後々確認しやすくしておくと良いでしょう。

*²出典:国税庁「電子帳簿保存法が改正されました」

電子帳票システムを選ぶポイント

電子帳票システムには、さまざまな種類があります。

「どれを選ぶか悩んでしまう」「自分に合うものを選びたい」という方に向けて、以下では、電子帳票システムを選ぶ際のポイントを紹介します。

  • 個人事業向けか法人向けか

  • 機能に対して金額は適当か

  • 実際に使用してみて問題なく使えるか

個人か法人か、どのような事業形態かによって、必要となる機能は異なります。

あらかじめ導入を検討しているシステム使える機能を調べたり、または実際にトライアル期間で体験するのもおすすめです。

まとめ

帳票には、「伝票」と「帳簿」があり、事業者のお金の流れを記録しておく大切な情報です。

昨今では会計ソフトなどで以前よりも簡易に帳票の管理ができるようになりました。

電子帳簿を使用する際には、目的、用途に合わせて会計ソフト、電子帳票ソフトを選びましょう。

本記事で紹介されている第三者企業は、Indeed と提携しておりません。


関連記事

資格なしでも経理に転職できる?転職で評価される資格を解説

こちらの記事もおすすめです