DJになるには

更新:2022年7月9日

DJになるには

DJ(ディスクジョッキー)とは、クラブやイベントなどで音楽を流し、会場を盛り上げる職業です。音楽が好きで、「DJになる方法が知りたい」「DJとして食べていけるか気になる」という人も多いのではないでしょうか。本記事では、DJの仕事内容や、なるための方法、年収とキャリア形成、将来性と就職状況をご紹介します。

DJとは

DJとは、そもそもどのような仕事なのでしょうか。本記事では、関連する仕事である「ラジオDJ」との違いも含めて、おおまかな仕事内容を解説します。

DJ(ディスクジョッキー)とは巧みな選曲センスで、フロアを沸かす仕掛け人

DJとは、クラブやイベント会場で音楽を流し、場の熱気を高める仕事です。クラブの特徴や客層に合うような曲、世の中で流行している曲を織り交ぜながら流し、フロアの盛り上がりを演出します。DJは曲を選ぶだけでなく、各曲に独自のアレンジを加え、ノンストップでつなぐミックスの作業を行うことが一般的です。

また、なかには自分で作曲し、オリジナル曲を披露するDJもいます。クラブの雰囲気はDJの選曲センスに大きく左右されるため、自分の選曲によって熱気が最高潮に達したときには、フロアの中心人物として快感を味わえるでしょう。

ラジオDJ(ラジオパーソナリティ)との違い

ラジオDJとは、ラジオ番組で司会進行や選曲を行う仕事で、今では「ラジオパーソナリティ」とも呼ばれています。クラブDJがそのままラジオDJをすることもあれば、俳優や芸人、文化人が担当することも珍しくありません。

クラブのDJは、PCやミキサーを操作して音楽をかけるイメージがあるかもしれません。しかしもともとDJは、曲の解説や紹介などの“トーク”も交えつつ曲を流すのが仕事でした。今は機材の発達によって編曲の技術が研ぎ澄まされたため、音楽だけでフロアを盛り上げるようになりました。もちろん、今もマイクパフォーマンスやMCを行うDJもいます。その点で言うと、ラジオDJは従来のDJの形に近い仕事でしょう。

DJの仕事

DJとは、具体的にどのような仕事内容なのでしょうか。ここでは、DJの活動内容や働き方、やりがいや活躍の場などを解説します。

DJの主な仕事内容

DJの仕事は、主に「クラブやイベントでのパフォーマンス」、「曲の調達、アレンジ」の2つです。

クラブやイベントでのパフォーマンス

DJのメインの仕事は、クラブやイベントで音楽を流し、場を盛り上げることです。活躍の場としては、クラブのほかにライブハウスやパーティー会場、バーやレストラン、音楽イベントや野外フェスなどがあります。

音楽を流す際には、来場者の年齢層や性別比、好まれている音楽の特徴(J-POP、EDM、ソウル、ファンクなど)や流行の理解が不可欠です。

オーディエンスの期待に応えられる曲を厳選することで、より会場の熱気を高められます。DJのなかには自身がボーカルを務めたり、MCとユニットを組んでパフォーマンスしたりする人もいます。

曲の調達やアレンジ

パフォーマンスで使う楽曲を入手し、アレンジもDJの大事な仕事です。店頭で新譜を確認したり、音楽配信サイトで試聴したりしながら、邦楽や洋楽問わずオーディエンスに楽しんでもらえそうな曲を選びます。

また、曲同士を滑らかにつないだり、声や音を加工したりして楽曲にアレンジを加えるのも重要な作業です。なかには自分で作曲まで手がけ、会場で披露したり、他のアーティストに提供したりするDJもいます。

DJの使用機材

DJが曲を流すときに使う機材は、大きく分けて3種類あります。1つ目は、アナログレコードを使ってミキサーで調節しつつ音を出す「アナログターンテーブル」です。2つ目はデジタルメディアで音楽を流す「CDJ」「データファイルDJ」です。CDやCD-R、USBメモリー、SDカードなどのメディアが使用できます。3つ目は近年主流になっている「PCDJ」で、パソコンに保存した膨大な音源データを使ってDJができます。

DJの働き方

DJの働き方としては、飲食店やクラブと専属の出演契約を結ぶ「専属DJ」か、さまざまなクラブで活動する「フリーランスDJ」の2種類が基本です。なかには、芸能プロダクションや事務所と業務委託契約を結び、DJとして所属する人もいます。

いずれにしても正社員として安定して雇用される仕事ではないため、別の仕事と掛け持ちしている人も多いようです。DJの活動は基本的に夜からなので、昼はアルバイトをしている人もいます。

DJのやりがい

DJのやりがいは、オーディエンスにさまざまな楽曲を紹介できることです。自分の見つけてきた曲で、多くの人が楽しく踊っていたり、会場全体が1つになったりしている様子を見るとうれしくなるでしょう。

また、実力がついてくれば、自分目当てにクラブへ足を運んでくれる人たちも増えてきます。会場を満員に埋められるようになったり、ファンからの応援メッセージが寄せられたりすると、モチベーションにもつながるはずです。

会場の雰囲気は、DJのパフォーマンスに左右されます。場合によっては、あまり場が盛り上がらず、参加者からネガティブな反響が寄せられることもあるでしょう。また、雇用されて固定収入を得られる職種ではないため、DJだけで生計を立てられる人はほんの一握りです。

DJになるには

DJになるためには、どのようなルートがあるのでしょうか。ここでは、DJになる方法や求められるスキルや資質などを解説します。

DJへの道のり

DJになるために、必須の資格や経験はありません。DJとして報酬を得るためには、まずDJをさせてもらえる場所を探す必要があります。そのためには、クラブやイベント会場に足しげく通ってパフォーマンスの場をもらい、実績を積み重ねることが王道でしょう。

オーガナイザーと呼ばれるクラブイベントの主催者と接点を持つことで、出演のチャンスがもらえる可能性もあります。また、各地で行われるDJコンテストに出場するのも1つの方法です。技術を磨いて結果を残せれば、知名度を上げたり、ネットワークを広げたりする絶好のチャンスになるでしょう。

特定の会場で働く「専属DJ」を目指すには、募集をかけているクラブや飲食店に直接応募するなどが近道です。ただ、募集自体は決して多くないため、場合によっては知り合いや友人などの人脈を頼るのも有効でしょう。

どうやってDJスキルを磨く?

今では楽器店に行けばDJ用の機材が手に入るため、DJスキルを独学で学ぶケースも珍しくありませんが、基礎から体系立てて学ぶために、DJの養成スクールに通う人もいます。専門のスクールに通うことで、楽曲の入手方法やカットインやカットアウトなどの編曲技術、パフォーマンスの組み立て方を実践形式で教えてもらうことが可能です。

スクールごとにカリキュラムや費用が異なるので、オープンキャンパスや体験レッスンに行き比較検討するとよいでしょう。

DJに求められる資質やスキル

DJの原動力となるのは、音楽への情熱と探求心です。パフォーマーである前に、音楽の熱心なリスナーであることが重要です。たとえば、「国内外からよい曲を探し出すのが好き」「自分の見つけた曲を多くの人に聴いてもらいたい」という人は、DJ向きだと言えます。

また、DJは会場の雰囲気を察して、曲順やアレンジを柔軟に調整する姿勢が欠かせません。そのため、場の盛り上げ方をオーディエンス目線で考えられるホスピタリティも重要です。

加えて、DJとして成功できるかどうかは、楽曲編集やMCなどのテクニックはもちろんですが、どれだけ多くの人を会場に集められるかにかかっています。フロアを埋められるほどの集客力があれば、主催者からの評価も上がり、その分報酬もあがるでしょう。そのため、SNSでフォロワーを増やしたり、多くの人に会って人脈を築いたりと努力も求められます。

DJの収入とキャリア形成

DJがどれくらい稼げる仕事なのか、気になる人もいるかもしれません。ここでは、DJの収入の目安と一般的なキャリアパスを紹介します。

DJの収入の目安

DJが正社員で雇用されるケースは珍しく、毎月決まった給料が振り込まれる仕事でもありません。出演1回ごとに報酬が決まり、金額は実力や知名度によってさまざまです。実力が伴っていない見習いの頃は、逆に「出演させてもらう」側なので、ギャランティがほぼないケースもあるでしょう。

なかには会社員やアルバイトで別の仕事をしながら、夜や週末だけDJをしている人もいます。

DJのキャリアアップ方法

自分の強みを明確にし、強みを軸にキャリアを広げていく方法もあります。たとえば、イベントの会場側が欲しがっているのは、「人をできるだけ多く集められる」DJです。そのため、「自分なら○○人集められます」と明言できる集客力があれば、イベントにも呼ばれやすくなるでしょう。

また、作曲できる力もDJの武器になります。自身でCDをリリースしたり、他の歌手に楽曲提供することで、印税を得ることも可能です。また、タレントやモデル活動と兼業する人もいます。それによって集客力を高められ、パフォーマンスの機会も増やしやすくなるでしょう。

また、日本と比べると、欧米の方がクラブ文化は発展していると言われます。実際に海外では、年収数千万ドルを稼ぎ出すDJもいるほどです。そのため、DJとして成功を目指すには、活動拠点を海外に移すのも1つの戦略でしょう。

実際に日本で広く知られた新進気鋭のDJのなかには、ニューヨークをはじめ海外で活躍の場を広げた人もいます。言葉の壁を越えられるのが音楽の魅力でもあるので、日本以外での挑戦も視野に入れたいところです。

DJの将来性と就職状況

DJの需要がどのくらいあるのか、気になる人もいるかもしれません。ここでは、DJの将来性と求人状況を紹介します。

DJの将来性

クラブ文化が根付いている欧米に比べると日本はまだまだですが、逆に言えば伸びしろがあります。今後クラブが増えていけばDJの求人も増えるでしょう。そのなかでは、いかにオリジナリティーを磨き、唯一無二の存在になれるかが重要です。

高い集客力を武器にするのか、タレント性をアピールするのか、トラックメイキングの技術で戦うのか、人によって戦略は異なります。クラブ文化がある限りDJの需要はあるので、生き残るには差別化を意識すべきでしょう。

DJの求人傾向

Indeed で検索可能なデータによれば、DJの求人は全国で33件あります。*

DJの活動を広げていくためには、いかに人脈を広げて舞台に立てるチャンスをつかめるかが重要です。イベントの開催状況やスケジュールをこまめにチェックし、自分から積極的にアプローチする姿勢を持つことが大切でしょう。

収入に余裕を持ってDJ活動に取り組むには、副業を別に持っておく選択肢もあります。たとえば、夜に活動しやすいよう、平日昼だけのアルバイトや、残業のない仕事を選ぶのもよいかもしれません。

DJの求人情報は、インターネットでも探すことができます。Indeed なら、「DJ」とキーワードに入力し、さらに、勤務地や年収、雇用形態などで条件を絞り込むことができるため、効率よく求人情報を見つけられます。

*出典:平均年収、月給、時給及び求人検索件数は、求人検索エンジン Indeed で検索可能なデータより抜粋(2021年10月現在)

まとめ

有名になると多額の報酬も夢ではないDJの仕事は、音楽やクラブシーンが大好きな人にとっては憧れの職業かもしれません。しかし、DJを目指す際には、一度「どのように生計を立てていくのか」「趣味ではなく本業にするのか」を慎重に考えてみることが不可欠です。

そして、DJとしての腕を磨き続けることはもちろん、人脈を築くなど戦略を立てることも大切でしょう。

Indeed で、ぜひDJの求人情報を検索してください。

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