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アメリカを知る:陸軍と海兵隊の違いとは

アメリカ合衆国の軍隊は、入隊を望む人達に多種多様なキャリアパスを提供しており、所属する組織も陸軍や海兵隊などから選べます。軍の組織に馴染みがないと、あまり違いがないように感じられるかもしれません。この記事では、陸軍と海兵隊の主な違いを説明し、軍でキャリアを積むことを検討する際に役立つ情報を詳しくお教えします。

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海兵隊と陸軍の比較

陸軍と海兵隊の主な違いを理解するには、この2つを直接比較する必要があります。そこで、アメリカ軍組織に特有の要素を見ていきましょう。

ミッション

アメリカ陸軍と海兵隊の両方が掲げる第一の目標は、アメリカの国家と国民を守ることです。いずれの組織も独自の資産を活用して、アメリカとその同盟国の安全と安心の確保に努めています。

しかし、陸軍と海兵隊は同じ目標を掲げているものの、創設時の目的は異なります。アメリカ陸軍のミッションは、平和と安全を守り、自国を防衛することです。陸軍は国策を擁護し、アメリカを危険にさらす可能性のあるすべての侵略的脅威に対処します。

アメリカ海兵隊のミッションはもっと具体的です。海兵隊は海戦を支援するために創設されましたが、その後進化し、アメリカの初動対応部隊となりました。海兵隊は災害や紛争時に招集され、救護および重要な支援の提供を行っています。海兵隊は特殊な装備と手段を開発し、使用することにより、陸と海の両方の要求に応えています。

規模

組織の規模という観点からも比較してみましょう。アメリカ陸軍の規模は、海兵隊の2倍以上です。陸軍は歩兵部隊、特殊部隊、レンジャー部隊など複数の下位部隊で構成されています。アメリカ海兵隊は、複数の序列を持つ単一の部隊となっています。

海兵隊と陸軍はともに予備兵を常時確保しており、軍には雇われているものの、現時点で現役勤務を必要としない兵員が数千人存在します。陸軍はその規模ゆえに幅広い役職があります。一方で海兵隊においてキャリアを築く機会は、選択の幅も少なく限定的になっています。

手段

アメリカの陸軍と海兵隊の最も明白な違いの1つは、任務に使う手段です。いずれの組織でも歩兵とライフル兵を含む小隊を編成し、通信士や衛生兵で構成される小隊もありますが、ミッションに従事する方法については小隊ごとに異なります。

陸軍の活動場所は主に地上です。そのため、輸送にはトラックや戦車、全地形対応車を使用します。反対に海兵隊は海軍に関係する軍事活動に対応することが多く、船や潜水艦、水陸両用車のほか、ハンヴィー(Humvee、高機動多用途装輪車両)や戦車も使用することがあります。いずれの組織も同じ組織内およびアメリカ空軍から航空支援を受ける場合があります。

通常、アメリカ政府は長期紛争への対応に陸軍を動員します。陸軍は紛争が解決するまで数年にわたって海外を拠点に活動します。また、陸軍は自動式ライフルや手榴弾、対地ミサイルなど、さまざまな大砲や兵器を使用します。海兵隊も同種の兵器を使用しますが、最新型が配備されることはまれで、多くは陸軍より2~3年遅れになります。

海兵隊は一般に陸軍よりも素早く動員することができるため、危機に対処し、緊急時の対応に携わり、脅威にさらされた軍事基地を防衛します。海兵隊はより小さな分隊で移動し、人道的活動の支援にあたる場合や武装して遠征に向かう場合もあります。海兵隊は陸海空の兵器と戦略を利用するため、想定外の紛争にも多様な解決策を迅速に提供することができます。

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部門

おそらく、陸軍と海兵隊で最も根本的に違う点が、兵員の働く部門です。どちらの部門も個々の独立した機関ではありますが、海兵隊はアメリカ海軍の監督下にあり、海軍兵と一緒に訓練し、同じ伝統を一部共有します。海軍は海兵隊に重要な物資等を提供し、その対価として海兵隊は海軍基地を防衛します。また、海兵隊はアメリカ国防総省所属とみなされています。

陸軍は、自らの軍隊に対して単独で責任を負います。陸軍はその兵員に対して医療やその他必要な福祉サービスを独自に提供します。陸軍は国防総省に仕えますが、陸軍省がその名の通り、陸軍を直接の監督下に置いています。

指揮権と本部

陸軍は陸軍長官の直属であり、その陸軍長官は国防長官の下で働きます。陸軍本部はバージニア州アーリントン郡にあるアメリカ国防総省の本庁舎ペンタゴンの施設に置かれています。海兵隊もまた、国防長官の直属となりますが、明確には海軍長官の監督下にあります。海軍は海軍基地本部に駐屯し、これにはバージニア州アーリントン郡のざまざまな施設も含まれます。

モットー

アメリカ陸軍のモットーは"This We'll Defend(これを我々は守る)"です。この言葉が初めて使用されたのは、アメリカ独立戦争が始まる少し前、1775年の旧陸軍省でした。各単語は新たに組織される陸軍の目的を正確に表すよう慎重に選定されました。モットーの"This"という単語はアメリカ合衆国とその憲法を意味しています。"We'll"は政府と国民の団結を意味し、"Defend"は他国を征服するのではなく、アメリカを外部の勢力から守るという陸軍の目標を意味します。

海兵隊のモットーはよく引き合いに出されるラテン語のフレーズ"Semper Fidelis(常に忠誠を)"で、短縮形は"Semper Fi"です。このモットーは1883年に決定されたもので、部隊と国家の両方に対する海兵隊の忠誠を意味します。海兵隊の献身や信義、愛国心は現役引退後でさえ貫くことが期待されています。また、海兵隊公式の行進曲にもこの名称が付けられています。

入隊条件

入隊条件は、陸軍も海兵隊も極めて特殊です。入隊の最低年齢は両親の同意の有無によって17歳または18歳で、採用上限は35歳です。合法的な合衆国国民または永住権を持つ移民であることが必須です。扶養家族がいるひとり親は入隊することができません。

海兵隊の最低年齢要件は陸軍と同じです。しかし、入隊には29歳未満であることが必要です。ひとり親は扶養家族条件の適用除外を申請して、入隊まで1年待機する必要があります。陸軍、海軍ともに、入隊を認められた新兵は入隊後、多岐にわたる訓練を完了する必要があります。

訓練

陸軍と海兵隊のどちらの志願兵も、ASVAB試験の合格が必須となります。また、その後の訓練資格を得るために、身体検査にも合格しなければなりません。いずれの組織も12週間の新兵訓練が義務付けられており、これらの訓練はそれぞれの軍事基地で実施されます。

海兵隊員は、軍事職業専門学校(Military Occupational Specialty School)に進む前に、歩兵戦闘訓練(Infantry Combat Training)または海軍戦闘訓練(Marine Combat Training)に参加する必要があります。一方で、陸軍の新兵は職業上の専門分野を決めるために上級個別訓練学校(Advanced Individualized Training School)に入学します。

陸軍と海兵隊では、昇進の機会、具体的な訓練活動の内容、機密情報へのアクセス権限レベルが異なります。いずれの組織も重要な目的のために尽くし、アメリカ合衆国の安全保障に貢献しています。軍でキャリアを積むことに関心がある場合は、陸軍または海兵隊が実現可能な選択肢となります。どちらがあなたのスキルセットとキャリア目標に適しているかを判断するには、適性試験を受けてみるとよいでしょう。

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