年収・給与

年収の仕組みとは?

年収は、その年の経済状況が反映されていると一般的に言われています。各種ローン審査、賃貸契約などでも年収の記入が求められため、自身の年収を知る事は非常に重要な事です。しかし、私たちが受け取る給与は、所得、手取り、総支給額などさまざまな呼ばれ方をしています。ここでは給与にまつわる疑問について解説し、年収が何を意味するかを解説します。さらに、自身の年収を把握する方法や年収をあげるためにはどう行動をすれば良いのかという事について取り上げます。

1. 年収とは

年収とは、従業員に1年間に支払われた総賃金の事を指します。月々の給与はもちろんの事、賞与や決算賞与なども含みます。しかし、一年間の総所得と手元に残るお金は異なります。仮に年収が1000万円あるとしても、年間1000万円使う事ができるという事ではありません。その理由は、社会保険料、労働保険料、所得税、住民税などの各種金額が、総賃金から差し引かれるからです。実際に手にする額はいわゆる「手取り」の事です。社会保険料や源泉所得税、その他の控除が引かれる前の総支給額を一般的に年収と呼んでいます。

年収は、融資を受ける際に銀行が個人の財務責任能力を測るために用いる指標でもあります。自身の年収を把握するのは非常に重要な事です。

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2. 社会保険と労働保険

総支給額は、雇用主が実際に支払いをした金額です。基本給だけではなく職能手当、役職手当、資格手当、残業手当など各種の手当を加えたものが総支給額です。各企業や地域によって差はありますが、一般的に総支給から2割程度差し引かれた額が手取りの額だとされています。年収から差し引かれる内訳は、社会保険料、労働保険料、所得税、住民税と大きく4つに分ける事ができます。

社会保険に関しては、さらに細かく健康保険料、厚生年金保険料、雇用保険料、介護保険料に分けられていますが、保険料に関しては各企業が所属する保険団体、または都道府県で金額は異なります。健康保険を簡単に説明すると、病気やけがに対して必要な保険給付をおこなう保険の事です。

労働保険とは、雇用の難しくなった従業員に対して収入補償を行う、または育児・介護休業時、失業時に手当給付を行うことを目的としています。労働保険を大きく分けると「労災保険」や「雇用保険」の2つに分かれています。

3. 所得税と住民税

私たちが収める所得税は年収をもとに計算がされています。税金は基本的には個人が収める事になっています。これを「普通徴収」といいます。しかし、税金の手続きは煩雑で時間が掛かってしまいます。そのため企業に勤める会社員は、雇用主が従業員に代わって税金を納めています。これを「特別徴収」と呼んでいます。

個人の1年の所得に課税されるのが所得税です。所得税は累進課税を採用していますので、所得が上がるにつれて税率は高くなります。従業員の場合、一年間に稼ぐ給与はある程度、見込みが決まっています。その見込みに応じて雇用主が月々、従業員の給与から差し引いておき、まとめて納税の手続きを行っています。これを源泉徴収といいます。

私たちが住んでいる地方自治体に収める税金を住民税といいます。住民税は、住んでいる地域によって異なりますので、一度確認をしてみると良いでしょう。社会人一年目の新入社員に関しては、前の年の年収はありませんので、住民税は差し引きされません。社会人2年目から、前の年の年収に対して住民税が差し引かれますので注意をしましょう。

4. 全国の平均年収

日本の経済は、世界でも高水準です。日本のGDP(国内総生産)は世界で第3位に位置しています。これに加え、日本の失業率は世界で一番低いこともよく知られています。その日本で自分の生活水準を知りたい場合は、平均年収と比較する事をおすすめします。

国税庁の民間給与実態調査により、日本の現在の平均年収は441万円である事が分かりました。平均年収は徐々に増加傾向にありますが、増税、保険料の増加、物価の高騰などの要素を考慮すると、使えるお金が増えているかについては、評価する事はできません。また自身が属する業界や世代によっても平均年収は大きく事なりますので、業界ごとの平均についても考慮する必要があります。業界ごとの平均年収に関しては、次のトピックで触れていきます。

平均年収を知る事で、大体の自分の立ち位置が見えてきたのではないでしょうか。この平均年収を基に、どうすれば年収を増やす事ができるか?についても検討していく事ができます。一般的に年収をあげるには昇給、転職の選択肢が一般的です。まずは、自身の年収をしっかりと把握し、キャリアプランについて検討するアプローチが望ましいでしょう。

5. 職種ごとの平均年収

一般的な職種ごとの想定年収は次のようになっています。

  • IT/コミュニケーション業界: ウェブデザイナー、システムエンジニア、ITコンサルタントの平均年収は、約460万円です。
  • インターネット/広告/メディア業界: 最も給与の高い職種部門は、マーケティング、インターネット、メディア部門です。この業界の平均年収は約400万円とされています。
  • サービス業: サービス業に従事する労働者の平均年収は、約370万円です。サービス業の中でも翻訳や通訳サービス、人事コンサルタントなどのサービス、旅行関連などの従事者は、この部門で最も高い給与を支払われています。
  • 医療業界: 職種を問わず、高い収入を得ている職種の1つです。医療関係者の平均的年収は約450万円です。
  • 金融業界: 銀行関係の職に就く人々の平均年収は約440万円です。
  • 販売、サービス、飲食業界: 非常に幅ひろい業界であるため、職種は多岐にわたります。平均年収は約350万円です。
  • 教育業界: 教員の平均年収は地域や所属する学校によっても異なりますが、給与は一般的に高いとされています。この職種における平均年収は、約398万円となっています。またキャリアや年数を積む事で年収は上がっていきます。

6. 自分の年収を把握する

社会人になってお金を稼ぐようになった時に、まず意識をしていかないといけない事は、自身の年収を把握する事です。仕事の面においては、自分の年収を把握して今後、どのようなキャリアを積んでいくかを検討する事ができます。そして自分の会社の年収と業界の平均年収と比較をすることが出来るようになります。業界全体の平均に比べて低い場合は、転職を考えるきっかけにもなるかもしれません。あるいは自己投資をして自己啓発に励み昇進による年収アップをするなど、モチベーションにもつながるかもしれません。

年収を把握すると同時に手元に残る金額、いわゆる「手取り」についても理解しておくことも大切です。また、年収の把握はプライベート面でも多いに役立ちます。住宅ローン、各種保険に加入するなど、さまざまな場面で年収をベースにして検討をしていく必要があります。特にローンや賃貸契約の審査時は、年収が審査の基準となっています。年収を把握する事で自身の生活のレベルも把握する事ができます。

またフリーランスなど個人事業主として開業をしている場合は、必ず一年に一度年収を計算して、年収をもとに確定申告をする必要があります。この確定申告をすることで一年の収入を出して所得に対して税金を納める必要があります。

7. 年収を上げる為に取り組む事

「年収アップ」は誰もが叶えたい事です。しかし、残念ながら年収アップを願うだけでは実現する事はできません。「年収アップ」を本気で叶えたいと望むのであれば、まずはじめに、なぜ年収アップが必要なのかという目的をはっきりさせましょう。お金や仕事に対してしっかりと向き合う事が必要です。「人生において大事なものはお金だけではない」、「ワーク・ライフ・バランスが大事」という考えを持ちつつ、年収アップをさせる事は厳しいでしょう。年収をアップさせたいと思った時、自分が今の働きで得る給与に満足できていない事を、勇気をもって認めましょう。会社の業績が悪いなどの要因があるかもしれません。しかし、原因は自分にある事を大前提に、認識する事が大事です。弱い自分から逃げずに、向き合うというところから始めましょう。「そうは行っても現実的に現状を維持しつつ取り組むのが大事だ」などといっている間にチャンスを逃してしまうことがあります。過ぎてしまった時間は戻ってきません。思い立ったら、まず行動に移す事が大事です。まずは、なぜ年収アップしたいのか、自分が稼ぐ事ができていない理由、自分に何ができるかを一度整理してみましょう。

8. 年収をあげるには

それでは、年収をアップさせるために、具体的にどうすれば良いのかという事を検討してみましょう。まず一番確実な事は、今勤めている会社で出世して昇進する事です。もちろん、出世をするためには、今の働き方を大幅に変えて、実績を作っていく必要があります。自分の働きがどのように利益に結びついたのかを整理しましょう。それと同時に、自分の持っているスキルが、仕事に十分に役立つ事ができる事を社内でアピールしていく必要があります。また、与えられた職務に対して責任を持って取り組んでいる事を会社に知ってもらう必要もあります。会社にあなたの価値を認めてもらう事ができれば、出世をすることができ、年収アップにつながります。会社によっても異なりますが、資格を取得する事で手当がつく場合もありますので、会社の規定をしっかりと確認する事をおすすめします。

9. 年収アップと転職

今の職場より給与を多くもらえるところに転職をすれば、今よりも年収アップが見込めます。しかしながら、転職は大きな決断が必要です。年収アップがきっかけで転職を考えるのは良いですが、年収アップだけが理由になってしまうと、転職後にミスマッチが起きてしまう可能性もあります。

また日本の大分部分の企業は年功序列が根強く残っており、勤続年数に応じて年収が上がるとう傾向にあります。転職をする場合はしっかり企業研究を進めるのはもちろんのこと、会社の給与形態についてもしっかりと調査をしておく事をおすすめします。