年収・給与

1ヶ月の手取り額を試算する方法

毎月の給与明細の金額を見て、手取りの金額が予想以上に少ないと驚いたことは無いでしょうか。求人票などに掲載されている給与は、会社が私たちに支払う給与の合計額、いわゆる「額面給与」のことです。総支給額には、基本給に残業手当、通勤手当などの各種手当やボーナスを含んでいます。この総支給額から、健康保険、介護保険、厚生年金、雇用保険、所得税や住民税が差し引かれて、総支給額の約8割程度が手元に残ります。

会社員の場合、所得税や住民税については、会社が計算をしますので、税金にまつわる手続きは会社に任せてしまっても問題はありません。一生懸命働いて稼いだお金なのですから、何が、どのように差し引かれているのか、内訳を把握する事は非常に大事な事です。この記事では給与の仕組みを確認し、年収や所得について考えてみましょう。

総支給額と手取り

実際に給与として会社が銀行口座に振り込む金額からは、すでに各種の控除が差し引かれています。これは、私たちが総支給額は実際に使う事が出来るお金、つまり、手取りを意味しています。「額面給与」とも呼ばれる総支給額は、上記にも触れたように、基本給、残業代、及びさまざまな会社の手当で構成されています。

基本給

基本給とは毎月の基本賃金を意味します。この基本給には残業代や各種手当は含んでいません。そして、基本給は企業によって決め方は異なります。年齢、勤続年数などに応じて設定されているのが一般的です。また、転職した場合は、前職の給与を考慮して決めることが多いです。

残業代

契約で決められた就業時間を超えて勤務する際に支払われる手当を指し、時間外手当と呼ばれる事もあります。残業にも「固定残業代」や「みなし残業」など種類がいくつかあります。

各種手当

各種手当は、企業によって項目が異なります。一般的には社員の家族や子供に対して支払われる「扶養手当」、残業をした際に支払われる「残業手当」、通勤の際に発生する費用を会社が負担する「通勤手当」、一定以上の役職がある社員に対して支払われる「役職手当」、業務遂行に必要とされる資格や免許などに対して支払われる「資格手当」などがあります。項目については、会社の就業規則などに記載がされていますので、確認をするのも良いでしょう。

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給与所得控除について

上記で述べた通り、総収入から差し引かれる金額のことです。大きく分けると給与から、社会保険料と税金が控除されています。

所得税

所得税は、所得に応じて国に収める税金です。会社員の所得税は、年末調整によって確定し、個人事業主の場合は、確定申告によって確定されています。個人事業主の場合は、各自で税額を計算して税金を納付する必要があります。一方で、会社員の場合は、会社が手続きを行います。具体的には、社員の年収を予め見込んでおき、毎月の給与から差し引き、会社が社員に代わって納税をしています。これを「源泉徴収」と呼んでいます。所得税は累進課税制度が適用されており、所得が多くなれば多くなればなるほど税率が高くなる仕組みとなっています。

住民税

住民税は収入、または住んでいる地域によって税率が異なります。毎年1月から12月までの収入に基づいて税金の計算がされ、翌年の6月から税金が徴収されます。納税はその年の1月1日に住んでいる都道府県ないし市区町村に対して収めます。会社員の場合は、所得税と同じように天引きして、住民税を住んでいる地方自治体に納付しています。所得税と違って住民税は、前年に稼いだ収入に対して税金がかかります。つまり、社会人1年目の人は、前年度の収入がないので、住民税が差し引かれません。社会人2年目から課税されます。

社会保険とは

給与から差し引かれ、いざという時、国から給付を受ける社会保険制度のことです。社会保険には、健康保険、介護保険、厚生年金保険、労働保険があります。

健康保険

健康保険は医療保険のひとつで、全国民が必ず加入する必要があります。フルタイム勤務など、定められた時間以上に勤務をする人は、会社で健康保険(社会保険)に加入します。アルバイトやパートなどに多いですが、定められた時間以内の場合は、個人で国民健康保険に加入する必要があります。入万が一の病気やけがをしてしまった場合に、医療費の負担を軽減させる保険です。私たちが風邪や花粉症などで病院に定期的に通院が出来るのは、この保険のおかげです。病気やけがによって休業したり、出産をしたりした場合に給付金を受ける事も可能です。社会保険は職業によって、組合保険、協会けんぽなどいくつか種類があります。

雇用保険

万が一、失業をした際に、就職までの生活をサポートし、再就職を支援する制度です。失業をしてしまった際の生活の保護と雇用の促進を目的としています。失業期間中に次の仕事を見つけるにもお金が必要になります。例えば、就職活動で必要になるスーツ一式、面接会場までの交通費など費用が発生します。このような時に、失業保険を申請して生活資金を受ける事で、安心して生活を維持しながら就職活動に取り組む事が出来ます。万が一の失業から私たちを守り、サポートをしてくれる大事な保険です。

厚生年金保険

定年退職時に給付を受けるには、公的年金制度に加入する必要があります。公的年金は20歳以上が必ず加入する必要がある国民年金、サラリーマンや公務員が加入する厚生年金の2つがあります。私たちの総支給額の10割弱が厚生年金保険料として差し引かれています。基本的に、会社に就職が決まってから支払いをはじめ、退職するまで払い続ける保険料です。

介護保険

介護が必要とする人や高齢者を支える制度で、2000年から運用が始まりました。会社員では、40歳以上になると保険への加入が義務付けられます。日本では少子高齢化が進んでおり、核家族なども多く、介護による負担は非常に増えているのが現状です。また、介護を理由に仕事を辞めざるを得なくなる人も非常に多くいます。このような流れを受けて、政府がこのような制度を義務化して全体で介護をする家族を支援しています。末期がん、リウマチ、認知症をはじめとする16種類の疾病に適用されています。

まとめ

私たちは、働いて、会社から給与をもらって生活をしています。会社から支払われる給与の合計「総支給額」または「額面給与」と、税金や各種社会保険料が差し引かれた「手取り」の違いを明確にし、納めている税金や保険料などにも目を向けましょう。そして、私たちの銀行口座に振り込まれ、実際に使う事の出来るお金を基に、自身の生活レベルを考えたり、家のローンを組むさいの試算に使ったりすることで、堅実な暮らしを送ることが出来るでしょう。

また、税金や保険料が差し引かれた給与明細を見て、こんなに引かれるのかと感じて、何だかがっかりした気持ちになることもあるでしょう。しかし、社会保険は私たち一人ひとりが、もしもの時に、もしくは助けが必要になるかもしれない人を支える、非常に重要な社会制度の一つです。私たちは仕事でお金を稼ぎ、社会保険や税金を納める事で「社会を支え」また「社会から支えられている」のです。