女性が働きやすい職場へ。Indeed CMOが女性起業家や脚本家らと対談

By Indeed (米国)

「これまでの職場は、家事を受け持つパートナーがいる白人男性のために作り上げられたものでした」

2022年10月下旬、米国のニューヨーク市で行われたIndeed FutureWorks 2022の討論会で、弁護士や政治家、活動家の肩書きを持つReshma Saujani氏がそう述べると、聴衆も頷きました。

Saujani氏は「何かを構築するときは、いつも一番弱い人々の立場を考慮する必要があります。職場構築のさいも、シングルマザー、有色人種の女性、黒人女性の立場を考慮すべきです」と話しました。Saujani氏自身、コンピュータサイエンスの分野でより多くの女性を支援することを目的とした国際非営利団体、Girls Who Codeの創設者であり、立ち上げ時には、若い女性がWi-Fiなどのツールにアクセスできない最貧層のコミュニティを訪れています。

Saujani氏は女性の経済的回復と社会的地位の向上に投資するMarshall Plan for Momsも創設しており、「黒人女性の70%は一人で家計を支え、家族の世話もしています。彼女たちのことを考えて職場を作れば、それはすべての人のためになります」と付け加えました。

この討論会では、Indeed の最高マーケティング責任者のJessica Jensenがモデレーターを務め、Saujani氏のほか、エミー賞を受賞した脚本家であり、プロデューサーや俳優としても活躍するHillman Grad Productions創設者のLena Waithe氏、元プロフットボール選手で金メダリスト、そして現在はNFL史上初の女性コーチとなったDr. Jen Welterがパネリストとして登壇しました。

討論会では、女性のための「給与水準の平等化」をテーマに、パネリストたちの業界における女性の割合や、リーダーシップにおける共感力の重要性、これからの働き方を女性にとってより公平なものにするため何ができるのかなどが議論されました。今回は、その討論会のハイライトをお届けします。


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女性が直面する課題

新型コロナウイルス感染症の影響で、職場での機会損失や不公平な扱いを受けた世界中の女性は、わずか1年の間に8000億ドルの収入を失いました。一方、男女間の賃金格差は長年の問題でもあり、米国では男性の1ドルに対し女性は82セントの稼ぎしかありません。さらに、米国の共働きの両親には、育児をする時間も、金銭的な余裕も乏しいという現実があります。

こうした課題の複雑さに加え、2022年6月、米国連邦最高裁判所はロー対ウェイド判決を覆し、安全な出産や中絶の医療サービスへのアクセスを事実上制限しました。これらの医療サービスがなくては、妊娠する可能性がある女性は、職場や採用活動において一層、不利な立場になる可能性があります。

Indeed は、これらの医療サービスにかかる費用や、関連する旅費を従業員の代わりに負担している企業の一社です。しかし、こうした対応が米国で標準化されているいわけではなく、このような課題に直面することは、同時に、企業が女性従業員へのサポートを改善していく機会にもなり得ます。

Saujani氏は「問題の本質は、働く女性にとっても、育児をすることに選択の余地はないということです。国は育児が人々にとってお金がかかり過ぎず、利用しやすいものにするべきですが、そうはしていません。しかし、企業ならその点を支援できる可能性があります」と述べました。

次の人が後に続けるように扉を開く

Indeed CMO のJensenは、「 Indeed でもよく言われるように、才能のある人は数多くいますが、それを活かせる機会は多くはないというのが実情ですね」とパネリストと聴衆に投げかけました。パネリストたちは、それぞれ業界の女性先駆者として、才能ある女性たちが自身の後に続けるように、機会の扉を広げてきた道のりを話しました。

Dr. Welterは、NFL史上初の女性コーチとしての自身の立場に触れながら、「自分が『最初』だということは、その時点では『ただ一人』であることを意味しています。だからこそ、私は自身が最後の女性コーチにならないようにしたかった。そのために、自ら発言し、私自身を皆によく知ってもらうことで、他の人も私の立場に続けるように最初の一歩を踏み出しました」と語りました。

パネリストたちが話したように、企業は多様なバックグラウンドを持つ従業員に働いてもらうことで、自社がさまざまな人材を受け入れる準備があることを応募者に示すことができます。

2017年に黒人女性として初めて、自身の作品の『マスター・オブ・ゼロ』でエミー賞のコメディ部門脚本賞を受賞したLena Waithe氏は、「私の業界にも、素晴らしい有色人種の女性たちのコミュニティがあります。しかし、今でも有色人種という外見による戦いは続いています」と語ります。

Waithe氏自身、黒人の女性プロデューサーとしてその壁を壊してきました。現在ではこれに加え、業界内で自分と同じようなマイノリティの人が自身の経験を語るための懸け橋になろうとしています。「映像業界の作品には社会の在り方が反映されますが、社会も十分に考慮されていないマイノリティの人々の声を聞き入れ、変わっていくべきです」

Waithe氏は、脚本家やプロデューサー、女優、コメディアンなどとして活躍するQuinta Brunson氏が、2022年に自身と同じ賞を受賞した2人目の黒人女性となった際、「これで、私たち2人で機会の扉を開けたままにできるわね」とBrunson氏と話したことについても触れました。

逆境に直面しても自分らしさ大切に

Saujani氏は、女性が職場で成功するために受け取りがちなうわべだけのヒント、例えば、カレンダーを色分けしたり、会議に前のめりで参加するといったようなものは、実際の差別を前にすると役に立たないと指摘しました。

Saujani氏は、問題の要因が女性側にあるかのように責任転嫁しているリーダーたちに対して、「女性たちに変化を求める女性のエンパワーメント戦略は不要です。問題は女性側にあるのではありません。変わるべきは女性の方ではなく、そう考えるリーダー自身です」と述べました。

Dr. Welterは、NFL選手たちと関係を築き、信頼される良いチームリーダーになるには、女性だからと気張るのではなく、「100%自分らしくある」ことが大切だと語りました。「私は、自分が女性で相手が男性だからといって、相手を打ち負かすような態度をとるべきではないとわかっていました」

またDr. Welterは、選手が自分と話したいときはいつでも応じることで、ひとりひとりが優れた選手に育ち、チームへの忠誠心も高まったと言います。「どんなビジネスであれ、肝心なのは人です。人を大切にすることです」

女性は仕事の未来

Waithe氏は、これからの働き方は、「それぞれが目的をもって始め、目的をもって遂行していく」ものになると考えています。自分の会社であるHillman Grad Productionsのリーダーとして、また、働くことの意味について多様なストーリーを共有すために立ち上がった Indeed のRising Voicesプログラムのパートナーとして、Waithe氏は人々が自身の情熱を持てることを見つける支援をし、それを共に育てていくことに、自身の役割を見い出しました。

Waithe氏自身、差別があっても、実際は女性だからという理由で自分ができなかったことは何もなかったと話します。だからこそ、女性たちが仕事で自身の目的を追求する時、疎外感を感じない社会にしたいと考えています。

話は、昨今注目されている「静かな退職」にも及びました。「静かな退職」は、従業員が徐々に最低限の仕事しかやらなくなることを意味しますが、これについてSaujani氏は、人々は「静かに退職しているのではなく、日々をより楽しく生きているだけです」と指摘しました。

パンデミックは、多くの人が自身のワークライフバランスを見直すきっかけになりました。Saujani氏は、そうした意識の変化を受け入れた働き方を見据えています。「誰もががむしゃらに働くという文化は既に滅びました。そしてそれは、滅ぶべきものだったのです」と、Saujani氏は述べました。

Dr. Welterは「共感力こそがリーダーシップです」と述べ、パンデミック後の職場で、女性たちやその他の過小評価されたグループが直面している問題を解決するには、チームメンバーの話をよく聞き、それぞれの状況を知るように努力すべきだとリーダーたちに促しました。

「リーダーが理解力や共感力といった資質を身に着け、すべては人が中心となり動いていることに気づけば、女性が安心して子育てができる職場の実現にも近づけます。互いのためになる職場を構築するには、まず、お互いを理解し合うことが大切です」と、Dr. Welterは締めくくりました。

以上、Indeed FutureWorks 2022の討論会の様子をお届けしました。

この記事は米国版 Indeed LEADから翻訳・編集しました。

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