意外な事実:AI経済において最も重要なのはテクノロジー分野のスキルではない

By Indeed

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Indeed Hiring Labの最新調査で数百万件の求人を分析したところ、採用企業から最もよく求められるスキルは意外なものでした。

重要なポイント 

  • Indeed の作成した新しいスキルマップによると、米国の求人の73%で事業運営に関連するスキルが求められており、他のすべてのスキルカテゴリーを上回る結果となりました。こうしたスキルには、カスタマーサービス、運営調整、人事、プロジェクト管理などが含まれます。
  • 米国の求人でAI関連スキルを含むテクノロジースキルが求められるのは、求職者の間でも大きな話題を集めているにもかかわらず、全体の約34%にとどまっています。AI活用能力を重視する企業は、職場全体のパフォーマンスを実際に左右するコミュニケーション能力やリーダーシップといったスキルを見落とす可能性があります。
  • AIが定型的な事務作業を担うようになるにつれ、批判的思考、リーダーシップ、組織的判断力といった人間ならではの能力がより一層注目され、その価値が高まるでしょう。

AIは仕事の未来を形作る最も重要な要素であり、AIスキルは採用における最優先事項になりつつあるというのが一般的な認識です。しかし、実際には状況はもっと複雑であり、見方によっては意外なものです。 

Indeed の最新調査によると、AIが台頭する今日においても、人間のスキルは依然として重要であることが明らかになりました。

「結局のところ、AIを使う人間がAIそのものと同じくらい重要なのです」と、Indeed Hiring LabのDirector of Economic Researchを務めるLaura Ullrichは述べています。 

このような知見から、Indeed の最新の調査結果は、人材に関する議論そのものを大きく変える可能性があります。そして、それは採用チームが選考で重視すべき点にも直接関わっています。この記事では、Ullrichが、Indeed の米国求人情報に基づき3,000以上のスキルを分析したHiring Labの最新調査から、重要なポイントをご紹介します。調査結果の詳細と、人材戦略への影響について見ていきましょう。

Indeed Hiring LabのDirector of Economic Researchを務めるLaura Ullrichは、今日の職務要件に対する候補者の適性を見極めるため、次のような質問を提案しています。「AIによって現在の業務の20%が自動化されたら、空いた時間をどのように活用しますか?」

数字で見る、米国の採用市場で最も需要の高いスキルカテゴリー

Hiring Labの最新の分析結果によると、Indeed の米国求人の約4分の3において、事業運営に関連するスキル、つまり企業経営を支える事務・組織管理・人材マネジメントの基礎的なスキルが求められており、 他のスキルカテゴリーを大きく引き離す結果となっています。 

カスタマーサービス、総務、人事管理、企業戦略、ビジネスプロジェクト管理などの事業運営スキルに対する需要は一貫して高く、大規模に存在しています。「これらは、高校や大学の一般的な授業で教えられる基本的なビジネススキルです」とUllrichは言います。

事業運営に関連するスキルという大きいカテゴリーの中で、最も需要の高いサブカテゴリーはカスタマーサービス(全体の37%)と総務系のスキル(36%)です。従業員エンゲージメント、人材管理、組織内の調整など、人事関連のスキルを求める求人は全体の27%、管理職の求人では過半数を占めています。 

要するに、事業運営に関連するスキルは、今日の仕事の基礎となるスキルなのです。

AIスキルをめぐる議論が人材戦略を誤った方向に導く理由

AIが人材戦略に関する議論の中心となっている今、この調査結果には特に重要な意味があります。採用企業は、AIの活用方法やリスクへの対処法、次の技術革新の波の中でどのスキルが生き残るのかについて模索しています。採用企業によっては、日常業務でプログラミングが必要ない職種であっても、候補者のAIに関する知識を試すためだけに、AIを使ったコーディングを求めるケースも見られます。

しかし、AIスキルばかりに捉われていると、本来時間や労力を投資すべき採用判断に注力することができなくなってしまいます。

Ullrichによると、多くのリーダーはAIがテクノロジーを大きく変革している様子を目の当たりにし、その影響が採用市場全体にも同じように及ぶと考えています。Indeed AI Trackerは、Indeed上の求人情報のうち、AIやAI関連キーワードに言及している割合を追跡しており、それによると、AIに言及している求人は米国全体で約5%です。一方、テクノロジー業界ではその割合は高くなり、ITシステム・ソリューションやソフトウェア開発の職種では、20%以上の求人がAIに言及しています。しかし、テクノロジー分野が米国の雇用に占める割合は4%にすぎません。

なぜ人間のスキルがAIの成果を左右するのか 

この情報をもとに行動するのは、容易ではありません。最も重要なスキルほど、企業にとって採用プロセスの中で見極めることが難しく、また求職者にとっても短期間で習得することが容易ではありません。

AnthropicのEconomic Indexは、AIをめぐる経済において人間のスキルが依然として重要な理由を示しています。 

Anthropicの調査によると、AIを使いこなすユーザーに必要なのは、必ずしも高度なツールやモデルではありません。必要なのは、AIが生成した結果を元に試行錯誤を重ね、周囲と連携し、適切な判断を下す人間の能力です。 

つまり、採用企業が見つけるのに苦労しているスキルこそが、AIの成果を左右するスキルなのです。

Ullrichは次のように説明しています。「非常に具体的で明確なスキルもあります。たとえば、Pythonでのコーディングや、心電図(EKG)機器を操作するスキルなどです。一方で、リーダーシップスキルのように、より流動的で数値化しにくいスキルもあります」

事業運営に関連するスキルは、その中間に位置しています。スケジュール管理やカレンダー管理のようなスキルは、研修で習得できます。しかし、クライアントの問題を上層部に報告すべきタイミングを見極める判断力や、難しい打ち合わせで場の空気を読む力など、フィードバックや実践を重ねることで磨かれるスキルもあります。こうしたスキルは面接での評価が難しく、技術的な条件ばかりに注目していると特に見落としがちです。

Ullrichによると、こうしたスキルを見落とすリスクは今後さらに高まります。「AIが技術的で単調な作業を支援できるようになったことで、人を中心とした領域におけるスキル不足がより一層浮き彫りになるでしょう。創造性、ソートリーダーシップ、批判的思考力といったスキルはAIが提供できるものとは本質的に異なるため、別の形で際立つことになっていきます。」

結論:「AIの登場により、学位を持たない求職者にとって競争環境は平等になりつつあるかもしれません」と、Indeed のDirector of Accessibilityを務めるDonna Bungardは述べます。言い換えれば、最も需要の高いスキルの中には、高度な学歴を必ずしも必要としないものもあります。Ullrichが述べたように、基礎的なビジネススキルがその代表例です。STARs(Skilled Through Alternative Routes、教育機関とは異なるルートでスキルを身につけた労働者)も、AIブームとは裏腹に、今日の採用市場において有利な立場にいる可能性があります。

ただし、こうした人間のスキルには個人差があることを念頭に置いてください。Bungardは次のように述べています。「コミュニケーションスタイルは多種多様です。直接的にものを言うかどうか、形式を重んじるかどうか、会話のテンポや間などは文化や個人によって異なりますが、そうした違いがコミュニケーション能力を左右するわけではありません」

採用企業はこれらの調査結果をどのように活用すべきか:3つの戦略的アクション

1. 求人内容が古くなっていないかを定期的に見直す

「世界がこれほど急速に変化している中、人事・採用部門のリーダーが作成した求人内容には、実際に必要なスキルが反映されていない可能性があります」とUllrichは言います。生成AIが広く普及し始めて以降、過去12〜18か月以内に求人を更新していない場合は、内容が古くなっているものとして見直すことをおすすめします。

2. 若手社員や現場担当者の事業運営に関連するスキル育成に投資する 

事業運営に関連するスキルは面接で見極めることが難しく、その段階で完全に習得している人材はほとんどいません。新卒レベルの求職者の多くには、企業が求めている技術的な適性があるものの、それを実務に活かすための業務リテラシーが不足しているケースが少なくありません。自分がこれらのスキルを身に付けていることに気づいていない場合さえあります。 

トレーニングプログラム、メンターシップ、組織の意思決定への体系的な関与を通じて学習プロセスを加速させ、候補者がこうした数値化しにくい能力を発揮する機会を与えましょう。

3. AIで補完できるスキルと、AIが代替できないスキルを区別する 

AIは、文書作成、スケジュール管理、分析、コーディングなど、ますます多くの技術的な作業を担うようになっています。これにより時間と思考の余裕が生まれますが、その恩恵を受けられるのは、批判的思考力やリーダーシップを備えた人材です。 

Ullrichは、「AIによって現在の業務の20%が自動化されたら、空いた時間をどのように活用しますか?」という質問を候補者に投げかけると言います。その回答から、候補者の考え方や今日の職務要件に対する適性を深く理解することができます。求人内容や人材育成プログラムもまた、AIを活用した業務への期待を反映した内容へと見直していく必要があります。

AIには作れない人材を自分たちの手で育てる

この最新の調査結果を受けて、採用企業は立ち止まるべきかもしれません。Ullrichが述べているように、差を生み出すのはツールではなく、ツールを使用する人間です。

Anthropicのレポートによると、優秀なAIユーザーと他のユーザーの違いは、「流暢さ」だといいます。AIが生成した結果を元に試行錯誤を重ね、周囲と連携し、適切な判断を下すということです。それは技術的なスキルではなく、手腕と経験によるものです。Indeed のスキルマップを見ても、採用企業はいまだにそのような人材を十分に確保できていません。

つまり、この2つのレポートは、異なる角度から同じ主張をしているのです。Anthropicのレポートは、人間の能力がAIの成果を左右することを示しており、Indeed のスキルマップは、人間のスキルが依然として採用市場における決定的な強みであることを示しています。両者は、AIこそが最も重要な要素だという通説に疑問を投げかけています。 

Indeed Hiring Labは、Indeed に掲載される数百万件の求人を元に、他に類をみない規模と深度でスキル需要を分析する唯一の調査チームです。Indeed のスキルマップの詳細をご覧ください。今後のシリーズでも、新たに発表される調査結果について解説していきます。

この情報は、Indeed が本サイトの利用者に参考情報として提供しているものです。Indeed は、貴社の採用担当者や法務アドバイザーではなく、求人内容について責任を負うものではありません。また、本サイトに掲載されている情報は、成果を保証するものではありません。

Indeed Hiring Labのスキルマップ:調査方法

この分析で使用したデータは、2025年10月1日〜2025年12月31日(2025年第4四半期)の期間中に Indeed の米国の求人から抽出した、48カテゴリー・108サブカテゴリーにわたる3,000以上のスキルを元にしています。抽出には、ディープラーニングモデルと Indeed の社内タクソノミー・分類システムを使用し、求人に含まれる個々の用語のグループ化、ラベル付け、カウント方法を決定しました。スキルは複数の階層レベルにわたって集計されます。最上位の階層レベル(最も大きいスキルカテゴリー)は、「米国の全求人の70%以上が1つ以上の事業運営に関連するスキルに言及」というタイトルの棒グラフに示されています。 

分析した指標は次の2つです。(i)スキルの言及数:特定のスキルカテゴリーのスキルに1つ以上言及した求人の1日あたりの平均割合、(ii)スキル構成:特定の職業で言及されたスキルの総数に占める、特定のスキルまたはスキルカテゴリーの1日あたりの平均割合。

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Two women in an office looking at a laptop and smilling

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