食品製造ラインに特化した鉄工所として、多様なノウハウで設計から製作、据付を一貫して行う株式会社森川鉄工所。工場移転を決めた矢先、スタッフの半数近くが退職することになり、採用を急ぐ必要がありました。
応募者の少なさが課題のなか、Indeedでの求人に力を入れてから面接に至る応募が増え、有望な人材を3名採用できました。代表取締役の大本圭介氏に、Indeed活用までの経緯と効果について伺いました。
課題・アプローチ・成果
【課題】
新工場への移転に伴い複数媒体での求人を始めたものの、応募数が少なく、面接に至る応募者はさらに少ない
【アプローチ】
求職者の目に多く触れることを重視し、Indeed担当者と相談しながら求人票の表示回数を増やすと同時に内容も改善
【成果】
面接数が増え、採用数目標を達成。終了後も継続的に問い合わせを受けるようになった
採用における課題
工場移転を前に、従業員の半数近くが退職。採用を始めたが応募数の少なさに悩んだ
当社は食品機械の製造を行う会社です。昭和21年に創業し、昭和48年に法人改組し令和5年6月に設立50周年を迎えました。創業時は農機具の修理事業から始まりましたが、近隣に食品製造の工場が稼働していたこともあり、今では食品製造に関する技術、情報、ネットワークを蓄積したエンジニアリング会社として、全国・世界各地のお客様とお仕事をさせていただいています。
当社の特徴は、食品工場内のすべての設備に関わってきた実績とノウハウを活かして、機械の設計から製作、据付までを一貫して行っている点です。コンサルティングを通じて様々な設備をご提案し、原料加工から仕込み、充填、包装など、あらゆる工程でお客様のイメージを実現しています。
この数年は、私自身やベテランのスタッフが年を重ねるなか、新たなチャレンジに対する意欲を失わず、会社の成長を目指していきたいと考えています。そこで、新たな設備を導入するため、竹原市から三原市への工場移転を決めました。
しかし、令和4年7月に新工場の建設を開始し、同年12月に引っ越しをすると決まった矢先、従業員10名のうち4名が退職希望を申し出ました。この20年ほど、定年退職する方以外は誰一人辞めない会社だったので、大変な衝撃でした。
退職理由は、工場が三原市に移転すると自宅から遠くなってしまうためなど、人それぞれです。会社が移転したり、新事業を始めたりと何かを決断する時は、従業員も決断する時なのだと聞きますが、まさにそのような状況だったのだと思います。
11月までに4名が退職したため、6人で引っ越しをするのは非常に大変でした。新工場を建てて売上を伸ばす計画でしたので、むしろ3名ほど増員したかったのですが、退職者数を考慮すると7名増やす必要がありました。
まずは移転前から、ハローワークをはじめ複数の媒体で求人をかけましたが、なかなか応募が来ないことに悩みました。
"Indeedとともに、とにかく求職者の目に留まることを目指しました。経験者・未経験者ともに意欲的な人材を採用でき、満足しています"
大本圭介, 代表取締役
株式会社森川鉄工所
アプローチ
商工会議所の採用成功をきっかけにIndeedを利用。担当者との相談を重ね応募者が増加
Indeedを利用し始めたのは、令和4年10月頃からです。きっかけは、日頃からお世話になっている竹原商工会議所の方が「Indeedを通じて良い人材を獲得できた」と話されていたことでした。
最初はIndeedを無料登録で利用していたのですが、本格的に求職活動をしている方とお会いしたかったので、有料スポンサー求人を活用することにしました。なぜIndeedで有料に切り替えたかというと、担当していただいた方に具体的かつ親身に相談にのっていただけたからです。担当者と求人票の内容や表示頻度について相談して改善を重ね、2か月ほど経った頃、応募者が増えていきました。
令和5年2月頃から応募が増え、毎週面接の予定が入るようになり嬉しかったです。他媒体経由も含めて30名近くの方から応募があり、そのうち約20名と面接を行いました。
成果
採用の半数はIndeedから。新たな人材も事業拡大を支えていく
面接をした約20名のうち、11名はIndeedを通じての応募者でした。最終的に全体で7名採用したのですが、半数近くの3名はこの11名からIndeed経由での決定です。3名のうち2名は女性で事務職、1名は男性で機械の製造職として採用しました。どの方も積極的で吸収力があり、会社を引っ張る存在になっています。
事務職の方のうち1名は、前職で福祉関係の仕事をされていたそうです。事務は未経験であるものの、「経験がないので何でもやります」という明るく前向きな態度に魅力を感じました。実際に、事務だけでなく図面作成ツールのCADを使った業務も覚え、活躍してくださっています。
事務経験のあるもう一人の方は、今後、若いスタッフを支える存在にもなっていただけそうです。この方は前職で総務担当だったそうですが、当社で初めて経験する部品発注や資材管理の業務も、先輩スタッフと一緒に取り組んでくださっています。
工員として採用した男性は、養鶏場からの転職です。機械の製造に携わるのは初めてですが、若手のリーダー格として盛り上げてくださっています。Indeedを活用した採用活動で、応募者数と面接に至る選考を増やし、とても良い人材を得ることができました。
新工場への移転で多額の投資を行ったということもあり、今後は新しいニーズに対する2つの挑戦をして、3年後に売上1.5倍、5年後に2倍という目標を掲げています。
これまではオーダーメイドで機械を作ってきましたが、今後はそれに加え、様々な立場のお客様の声に応えて蓄積してきたノウハウを活かして、既製品化する計画も進行中です。営業強化のために別会社も設立して動き出しています。
もうひとつは、BtoCへの挑戦です。三原市から「ふるさと納税の返礼品を作りませんか」とお声がけいただいたことをきっかけに、当社でピザ窯を作ることになりました。新工場に導入した設備のおかげで加工の幅が広がりましたし、魅力的な製品を作れると思います。
新たな挑戦に向けて、社内の意欲はさらに高まっています。今回の採用では20代から50代まで幅広い年代の方に入社していただけたので、今後は若い方の採用に注力したいと考えています。今いるスタッフが次の世代に技術やこの仕事の面白さを教えていけるよう、育成意識の醸成も促しているところです。
採用活動を始めた当初は応募者が少なく悩みましたが、Indeedでの求人に力を入れたことで、継続的に応募や問い合わせをいただくようになりました。「とにかく求人票が目に留まるように」と親身に指導してくださったIndeed担当者の方に感謝しています。
株式会社森川鉄工所
広島県三原市久井町下津11126-7
顧客ごとに異なる課題に耳を傾け、ともに解決に取り組む食品製造ラインに特化した鉄工所。東北から九州まで全国各地、海外にも顧客を持つ。事業拡大のため2022年12月に新工場へ移転し、次世代の育成にも注力している。
※インタビュー内容は、2024年2月7日時点のもの