転職のやり方を5ステップで解説!
初めての転職でも利用したほうがよいサービスも紹介!

初めての転職活動は当然、分からないことだらけです。どのくらいの期間がかかるのか、何から始めたらよいのか、さっぱり見当もつかないという人も少なくないでしょう。しかしやるべきことを順番に、一つひとつきちんとこなしていけば、転職活動はそれほど難しいものではありません。この記事では、転職活動を成功させるための5つのステップと、転職エージェント・求人サイト・ハローワークといった転職活動時に利用するサービスをご紹介します。
更新日:2026/05/15

転職には何カ月かかる?準備から転職先入社までの一般的な期間

転職は一般的に、3カ月から6カ月かかるとされています。転職先で働き始めたい時期が決まっている場合は、逆算して3~6カ月前から転職活動を始めなければなりません。例えば、年度始めの4月から転職先に勤務したい場合は前年の9月から12月までの間、新年の1月に転職したい場合は前年の夏から秋にかけて転職活動を始めます。

希望時期に転職先へ入社する必要がある場合には、余裕を持って転職活動を開始することが大切です。UターンやIターンといった転居が必要な転職の場合は、さらに十分な期間が確保できるように早い時期から転職活動に取り組むことが求められるでしょう。

しかし、転職活動を行う期間をあまりにも長く予定すると、転職先を決めにくくなる場合があります。時間的余裕がありすぎると「もっと良い会社があるかも?」と思ってしまって転職先を決めにくくなったり、企業研究など一つひとつの過程に時間をかけてしまったりと、好ましくない状況に陥ってしまう可能性があります。

転職は、人生において何回も経験するものではありません。不安だから十分に時間をかけて転職先を選びたい、といった気持ちは持って当然ですが、準備期間を長くとりすぎてしまうことの弊害も理解しておきましょう。
【図版】転職活動のタイミング

転職活動の5ステップ!着実に進めるポイントは?

転職活動にはステップがあり、一つひとつ、きちんと踏んでいくことによって着実にゴールに近づき、また転職を成功させることができます。大きく5つのステップに分けてやるべきことやコツをご説明するので、ぜひイメージしてみてください。

Step1. 自己分析を行う

成功する転職活動のためのファーストステップは、自己分析です。自分のことをよく分かっていなければ、自分に合った転職先を選ぶことはできません。どのように転職活動を進めていくべきかという道しるべになるため、しっかりと自己分析をしましょう。転職活動での自己分析で把握すべき内容は、以下の通りです。

● 現職の状況

今現在の仕事の状況を整理することで、不満に思っていることや本当にやりたいことをあぶり出します。それが分からなければ、満足できる次の就職先を探すことはできません。望みを叶える転職を行うためには、まず現在の状況をきちんと把握することが必要です。

● これまでに担当した職務

次に社会人になってから自分が行ってきた職務を振り返る「棚卸し」を行います。棚卸しでは、わずかな期間だけ、あるいは少し携わっただけといった関係の薄い業務も、全て明らかにしていくことが大切です。やったことを忘れていたような業務も結構あることに気がつき、自信が持てたり、興味を持てる仕事を思いついたりするケースも意外に多いものです。将来につながる可能性を見過ごさないためにも、これまでに担当した業務をしっかりと洗い出しましょう。

● 自分の強みや弱み

これまでに担当した業務を振り返る中で、次第に明らかになっていくのが自分の得意分野と不得意分野です。担当した業務で達成したこと・達成できなかったことや楽しく感じたこと、嬉しかったこと、苦手だったこと、不快に感じたことなどから、自分の強み・弱みを明確にしていきましょう。

● 転職を希望する動機

なぜ転職したいのか、理由を明確にしておくことも大切です。自己分析では、転職を希望する動機も明確にしておきましょう。ほとんどの場合、理由・動機はひとつではないと考えられます。複数のものの一つひとつについて、現職(すでに辞めている場合は前職)のどういった部分が不満で転職を希望するに至ったのかを明らかにしておきましょう。検証ができたら全体的に捉えて、優先度をつけて整理しておきましょう。

● 新たに就きたい職種、入社したい企業像

これまで行ってきた自己分析をもとに、新たに就きたい職種や入社したい企業像を考えます。企業研究・業界研究をしていく中で明確になっていくことも多いので、これらと並行して行うと効率的です。

また、転職希望者の中には自分が何をやりたいのか分からない、という人も少なくありません。こういった場合、自己分析や企業研究・業界研究が不十分であると考えられます。改めて自己分析を深くやり直してみたり、詳細に企業研究・業界研究を行ったりして、希望する未来を明確にしましょう。

● 希望条件

自己分析の一環として、希望条件をハッキリさせておくことも必要です。年収はいくら欲しいか、年間休日は何日を希望するか、残業や休日労働はあっても構わないか、頻度はどのぐらいまで対応可能かといったことについて、考えをまとめておきましょう。

また希望条件としては、基本的なものや入社してすぐに対象となるもののほか、将来必要になるかもしれない制度などについても考えておくことが大切です。企業が導入している福利厚生や人事制度などをよく調べて、希望と合致するか確認しましょう。

Step2. 転職先を探す

自己分析がある程度まで済んだら、次は転職先を探します。転職情報は、土・日の新聞に入ってくる折り込みチラシや情報誌、インターネット、知人の紹介、ハローワークなどで探します。

インターネットでの転職先探しには、求人サイトや転職エージェントサービスなどがあります。それぞれ後述するメリット・デメリットがあるため、自分に合うものを選んだり、両方を上手に組み合わせたりして利用しましょう。

転職先を探す際に当然行わなければならないのが、条件の確認です。使用されている用語の意味をきちんと理解し、提示されている条件が自分に合っているかどうかをチェックしなければなりません。

例えば、給与の金額は会社が支払う額か手取額か、諸手当は含まれているかなどです。勤務地、残業の有無といった基本的なことはもちろん、変則的な働き方をするような場合は適用される労働時間制なども十分に気をつけて、チェックする必要があるでしょう。

Step3. 応募の準備をする

転職では、応募書類として履歴書と職務経歴書の提出が求められます。履歴書は自己紹介をするため、職務経歴書は職業経験を示すために提出します。

履歴書には、自分がどういう人物であるかを大まかに示すために学歴や職歴、賞罰、保有資格、趣味・特技の記入欄、入社への意思の強さを示すために志望動機の記入欄、ミスマッチを防ぐために希望の記入欄がそれぞれ設けられています。手書きの場合は丁寧に書く、写真を貼付する場合は傾いたり糊がはみ出したりしないように配慮する、といった点に注意しましょう。応募する企業や採用担当者に対する敬意を伝えることができ、好感を得ることにもつながります。

職務経歴書は、これまで自分がどのような仕事をしてきたかを示す書類です。職務要約として現職までの流れ、職務経歴として在籍していた企業名・部署名や担当していた業務・期間、スキル・経験、自己PRを記載します。A4用紙1枚半から2枚程度に、分かりやすくまとめましょう

Step4. 選考を受ける

選考では、筆記試験や面接が行われますが、転職の場合は面接が特に重視されます。Webテストや筆記試験なしで面接のみ、ということも考えられるため、面接の対策をしっかりと行うことが重要です。

面接では、応募書類として提出した履歴書や職務経歴書の内容に基づき、さらに深い質問がなされます。矛盾がないことはもちろん、ただ質問に答えるだけでなく、面接官が本当に聞きたいことを察して的確な返答をする必要があります。どのようなことを質問されるのかを想定し、答えるべき内容をまとめて準備しましょう。

面接対策を行う際は、答えを実際に声にしてみることも大切です。せっかく良い答えを準備しても、しっかりと言葉で伝えることができなければ相手には届きません。可能であれば録音・録画などをして、不明瞭になっていないか、聞き取りにくい言葉はないか、誤解を生む言い回しになっていないかなどチェックするとよいでしょう。スピードをはじめとする話し方、自然に出てしまう態度にも気を配り、自然に、堂々と答えられるように準備しましょう。

Step5. 内定を獲得する

転職活動の最終ステップは、内定獲得です。内定をもらったら指定された期日までに入社するか、お断りするかの返事を連絡します。多くの場合、1週間後程度が返答期日とされるので、遅れないようにしましょう。

他企業にも応募している場合は、よく考えて判断することが求められます。優先順位をつけ、また各採用プロセスの手応えも考慮して、慎重に判断しましょう。

退職を申し入れてから退職までの間には、引き継ぎを完了させる必要がありますが、後任者の決定に時間がかかる場合があります。後任者も自身が担当していた業務をほかの社員に引き継がなければならず、スケジュール調整が上手くいかないこともあるかもしれません。余裕を持って退職スケジュールをたてることが重要です。
【図版】転職活動の5ステップ

転職エージェント・求人サイト・ハローワーク、転職活動には何を使う?

転職活動を支援してくれるサービスには、転職エージェントと求人サイト、公共機関にはハローワークがあります。それぞれどんな違いがあり、どのように利用すればよいのでしょうか?ここでは、転職エージェント・求人サイト・ハローワークの特徴やメリット・デメリットをご説明します。初めての転職活動では、特に細かい配慮・対応をしてくれるサービスを選ぶとよいでしょう。

転職エージェントのメリット・デメリット

転職エージェントは、民間企業による転職支援サービスのひとつで、特徴は転職希望者に対して細やかな支援を行うところです。アドバイザーやコンサルタントと呼ばれる担当者が付き、転職を支援してくれます。転職についての相談全般に応じてくれるほか、莫大な数の求人情報の中から条件を満たすものだけを選び出してくれたり、業界や企業について有用な情報を提供してくれたりします。

また、非公開になっている好条件の求人情報の提供や、履歴書や職務経歴書の書き方、面接で好印象を残すための指導、提出書類の添削なども受けることができます。

そのほかにも各エージェント独自のサービスがいろいろありますが、転職エージェントは企業から支払われる成功報酬で成り立っているサービスであるため、基本的に転職希望者に利用料金はかかりません。現職を続けながら転職活動をする方、専門家のサポートを受けながら安心して転職したい方にも、転職エージェントの利用者がたくさんいるようです。

一方、転職エージェントのデメリットには、担当者によるサポートをわずらわしいと感じる方もいる点が挙げられます。自分のペースで転職活動を進めたい方や、そもそも転職する意思をまだ固めていない方にとって、担当者から近況や進捗状況を尋ねられる連絡が来ることは、ストレスとなる場合があります。

求人サイトのメリット・デメリット

求人サイトも転職エージェントと同様、民間企業が無料で行っている転職支援サービスです。転職エージェントとの違いは担当者が付かない点で、利用者は自由に求人サイトに掲載されている求人情報を閲覧したり、応募したりすることができます。

担当者へ連絡したり報告したりする必要もなく、やり取りにかかる手間や時間をカットすることができます。人と密にコミュニケーションをとることが苦手なタイプの方は、求人サイトが向いているでしょう。また何度か転職を自分で進めたことのある方にも求人サイトはおすすめできます。

反対にアドバイスを受けたい、相談に乗ってほしい、という方は転職エージェントのほうがよいでしょう。求人サイトと転職エージェントは、この後で説明するハローワークと合わせて一緒に利用しても問題ありません。特に初めて転職する方は、複数の転職支援サービスを活用してみるとよいでしょう。

ハローワークのメリット・デメリット

ハローワークは、厚生労働省が管轄する公的機関です。失業手当の申請などを行う場所であるとともに、転職先を見つけるための場所でもあります。

ハローワークのメリットは、誰でも安心して利用できる点が挙げられます。求人票の中に条件に合う求人があればハローワークを通して応募することができるほか、窓口で職員にさまざまな相談をすることも可能です。

ハローワークのデメリットは、利用時間が限られる点です。求人票を見るだけであればオンラインで24時間365日の利用が可能ですが、ハローワークでの求人検索や窓口での相談・求人に対する申込みは、平日の昼間でなければ行えません。働きながら転職活動を行う場合は、夜間や土・日・祝日に閉庁しているハローワークの利用は難しい点があります。

転職活動は現職を辞める前?それとも辞めた後?

転職活動には、現職を辞める前に行うパターンと、現職を辞めてから行うパターンの2種類があります。それぞれのパターンでは、どのような点に気をつける必要があるのでしょうか?それぞれの注意点を理解して、転職活動を円滑に進めましょう。

現職を辞める前に行う転職活動の注意点

現職を辞める前に転職活動を行うパターンでは、上手く両立させられるような配慮が必要です。仕事をしながら転職活動も行わなければならないため、バランスを崩さないように注意する必要があります。例えば、現職での大事な会議と転職活動での面接が重なった場合など、どちらを優先すべきか適切な判断が求められます。調整する能力を発揮し、上手にスケジューリングすることが大切です。

また、自己分析や企業研究・業界研究、履歴書・職務経歴書の作成、面接の準備なども仕事をしていない夜や休日などに行わなければならず、多忙になります。健康管理の面でも注意しなければならないことに気をつけましょう。日常的に勤務時間が長かったり残業が多かったりする場合は、特に注意が必要です。

転職活動をしていることが職場に知られてしまうと、仕事がしにくくなることが多い点にも気をつけなければなりません。頻繁に有給休暇を取得するようになったり、いつもとは異なる時間帯に退社するようになったり、面接用にきちんとしたスーツで出社したりすると気づかれてしまいます。

採用内定が決まった際は、トラブルなく円満に退職できるようにすることも大切です。退職届の提出は、法律上では退職希望日の2週間前までとされていますが、会社によっては就業規則で1カ月前までに提出しなければならない旨を規定しているところもあります。スムーズに退職できるよう確認を怠らず、定められている期限までに退職届を提出しましょう。

現職を辞めた後に行う転職活動の注意点

現職を辞めた後に転職活動を行うパターンでは、まず一定期間は無収入になることを頭に入れておく必要があります。給付要件を満たせば雇用保険から支払われる失業手当を受け取ることができますが、転職のための離職は自己都合離職に該当するため給付制限が行われます。最短でも2カ月の待機期間を経なければ失業手当は支払われず、無収入になることを理解しておかなければなりません。

収入がなくなる点と合わせて、無職という身分になることには精神的にも不安定になるおそれがあります。気持ちに余裕がなくなり、転職活動にも悪影響が及ぶおそれがある点にも注意する必要があります。

また、なかなか決まらないと焦りから不本意な転職先に決めてしまう点にも気をつけることが大切です。さらに現職を辞めた後に転職活動を行うと、職歴に空白期間が生じ、その期間に何をしていたかを問われることもあるでしょう。そのときの転職では、取り立てて疑問に思われなかったとしても、次の転職では疑問視される可能性がある点に注意が必要です。

まとめ

初めての転職活動は、とても難しいもののように感じられるでしょう。しかし、実際にはそれほど困難なものではありません。初めて転職する方でも一つひとつのステップをきちんと踏んでいけば、確実にゴールにたどり着くことができます。自己分析を行う・転職先を探す・応募の準備をする・選考を受ける・内定を獲得するという5つのステップは、初めての転職活動でも何度目かの転職活動でも同じです。初心者だからといって難しく考えすぎないようにすることが大切です。

転職エージェント・求人サイト・ハローワークは、転職活動支援を行うサービス・公共機関です。自分に合うものを利用することによってスムーズな転職活動が可能になります。受けられる支援を有効活用して、初めての転職を成功させましょう。
監修者
矢萩 あき さん
複数の企業で人事業務に携わり、採用や給与計算の業務を担当した。社会保険や所得税などの仕組みに興味を持ったことから、2005年に社会保険労務士資格、2006年にファイナンシャルプランナー資格(AFP)を取得。現在はライターとして専門知識を活かした記事をはじめ、幅広い分野でさまざまな文章作成と監修を行っている。

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