転職における面接マナーとは?
身だしなみや当日の立ち振る舞い、注意点について解説
転職活動の際、書類選考を通過すると次に待っているのは面接です。面接は、企業が応募者の人となりや雰囲気などを知る上で重要なシーンであり、身だしなみや行動もチェックされる部分です。しかし、転職活動の面接経験が少ない方は、どのようなマナーがあり、何に注意したらよいのかは想像しにくいのではないでしょうか。そこで本記事では、転職活動における面接のマナーについて解説します。
更新日:2025/05/21
転職活動の面接におけるマナーの重要性
転職活動を成功させるためにも、面接時のマナーを守ることは非常に重要です。面接担当者に与える印象を大きく左右する上に、マナーを守っているか否かで自分の人となりも想像されます。仮に面接におけるマナーを守らないような面接であった場合、採用後の仕事ぶりもルールに従わないのでは、といったイメージにつながってしまうので注意が必要です。実際、応募者の服装が不適切であれば、入社後にも出勤やお客様のもとへ足を運ぶ際などにふさわしい格好で来るのか、疑念を持たれかねません。また、仮に応募者が面接時間に遅れてくるようなことがあれば、「約束を守らない人」「時間にルーズな人」といった印象につながってしまいます。
面接は、入社前に自分という存在を印象づける、最初で最後の重要な機会といっても過言ではありません。正しいマナーについて理解を深め、面接前に準備しておくことが重要です。
面接の身だしなみに関するマナー
面接のマナーとして、まず知っておきたいのが「身だしなみ」です。服装や髪型、持ち物などは本人のイメージに直結するため、マナーに沿って準備する必要があります。実際、応募者の身だしなみに問題があったことで、面接担当者が不採用を検討する事例は珍しいことではありません。「相手に不快な印象を与えない身だしなみ」「清潔感がある身だしなみ」など、面接準備をするにあたって適切に準備しておくべき身だしなみのマナーは多いものです。
具体的に、どのような身だしなみ関連のマナーがあるのかを正しく把握しておきましょう。
服装
男女ともにスーツの着用が基本です。ただし、スーツの色は紺やグレー、黒などの落ち着いた色で、無地のデザインを選びましょう。奇抜な色合いや派手な柄などのスーツは面接の場ではふさわしくありません。また、業界や職種によっては、そもそも入社後の着用も不適切となる場合があります。近年は、服装にこだわりのある人も多く、自分の個性を発揮したいと考える方も少なくありません。しかし、選ぶ服装次第で採用チャンスを大きく左右するので注意しましょう。
女性の場合はパンツスーツ、スカートスーツのいずれを選んでも問題がありません。色は、ネイビーやベージュ、グレーなどの落ち着いたものがおすすめです。デザインは、シンプルなストライプのような落ち着いた柄、もしくは無地のものが適切です。
なお、スカートスーツを選ぶ際には、座った際に裾が上がりやすく、足が露出しすぎてしまうことがあります。立っている状態で膝が少し隠れる程度の丈のスカートであれば、座った際に足が必要以上に露出しにくく、清潔感を与えます。
不安な方は、事前に一度着用してみて、着席してスカートの丈が適切であるかを確認しておくと安心です。
ヘアスタイル
ヘアスタイルは、清潔感を重視しつつ、髪が顔にかからないように工夫する必要があります。髪の短い人はワックスなどの整髪料を使用して、髪をまとめるのもよいでしょう。顔を下げたときにサイドの髪や、前髪が落ちてきてしまうと、表情が暗く見えがちです。また、髪が顔にかかっているとだらしない印象になってしまうので、整髪料を使用してセットすることをおすすめします。ただし、整髪料を使用する際には、香りがないもの、もしくは無香料のものを選びましょう。香りが強すぎると、「清潔感がない人」「TPOをわきまえることができない人」などのイメージを与える場合があります。なお、整髪料は塗布料が多すぎてしまうと、髪がべたついて不潔な印象を与えてしまうこともあるので注意しましょう。
髪の長い人は、低めのポニーテールのようにシンプルな結び方が無難です。スーツに合う髪型なので、ヘアスタイルが悪目立ちしてしまう心配がありません。その上、顔周りがすっきりするので清潔感をアピールできます
髪色は、性別や髪の長さを問わず、落ち着いた色が無難です。業界や職種によって許容範囲に違いがあるものの、黒もしくは落ち着いたブラウンなどが安心です。
持ち物
面接に持っていくカバンは、ビジネスバッグを選びましょう。近年は、デザイン性に富んだビジネスバッグが豊富ですが、なるべく無地でシンプルな形状のものが最適です。ただし、面接の際にはカバンを床に置いておくことが想定されるので、自立する形状のカバンを選ぶとよいでしょう。自立せず、倒れてしまうような形状のカバンは、面接の場にはそぐわないので注意してください。カバンの色は落ち着いた色が好ましいため、紺や黒、ブラウンなどを選ぶとよいでしょう。可能であれば、スーツの色とのバランスを見て、相性の良さそうな組み合わせになるように選ぶこともおすすめです。
そもそも面接の場でスマホを取り出して時間を確認することに、違和感を覚える面接官もいるので注意が必要です。
面接に腕時計を着用していくにあたり、ふさわしいデザインはシンプルなアナログ時計です。ベルトは革もしくは金属のものであればスーツに馴染みやすく、悪目立ちすることがありません。カジュアルなデザインや装飾の多いスポーツウォッチは、スーツとの相性が良くない場合があるので注意しましょう。
面接に関するマナーを
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面接当日の流れとマナー
面接の場でも、知っておかなければならないマナーがあります。当日の流れとともに、場面ごとのマナーについて解説します。ビル内で他の社員とすれ違う際には軽い会釈
面接におけるマナーは、単純に面接官を前にしたときだけ意識すればよいというものではありません。オフィスのあるビルの中にいるときは、常に意識すべきといえます。エントランスで待っている間や歩いているとき、エレベーターを利用する際など、ビル内で応募先企業の社員と顔を合わせることがあれば、軽く会釈をしましょう。
面接官ではないから、とあからさまに無反応で過ごすのは好ましくありません。不快に感じた社員から面接の担当者へビル内での過ごし方について情報共有が行われる可能性があるだけでなく、入社後の人間関係にも影響します。
入社するかもしれない企業であることをきちんと理解した上で、ビル内での立ち振る舞いを意識しましょう。
入室時のマナー
面接官や担当者から入室を促されたときにもマナーは存在します。促されるがまま室内に入るのではなく、「ノックの仕方」「挨拶の言葉」「ドアの締め方」のマナーを守った上で入室しましょう。
ドアを閉める際には、面接官にできるだけ背を向けないように意識をしながら、静かにドアを閉めます。
もしもノックをしても室内から返事がない場合、聞こえていない可能性があるのでもう一度3回ノックをしましょう。万が一、再度ノックをしても返事がないときには、「失礼いたします」と挨拶をしながら入室してください。
ただし、すでにドアが開いている場合にはノックは不要です。ドアが開いているときのノックはマナー違反なので、「失礼いたします」の挨拶と一礼をして入室しましょう。
面接室へ足を踏み入れたらドアの前で面接官に顔を向けて名前を伝え、「本日はお忙しい中お時間をいただきましてありがとうございます」と感謝の気持ちを述べましょう。明るく、ハキハキと挨拶すると好印象です。
入室後のマナー
面接官や案内係に促されて入室した後、着席までの一連のマナーがあります。勝手に椅子へ向かって着席したりせず、きちんと以下のマナーを守った上で移動しましょう。
特に面接官や案内係から席への誘導がなければ、下座(出入口から一番近い場所)の席の横に立って待ちましょう。着席は、面接担当者から「どうぞ、お座りください」などと促されてからとなるので、すぐに座るのは避けましょう。
座る際には、浅く腰をかけて、背筋を伸ばすようにすると姿勢がよく見えます。健康的で明るく見えるので、印象アップにもつながります。
なお、持っているカバンは、膝の上や椅子の真下に置かず、椅子の脇の床に置いておきましょう。
退室時のマナー
面接が終了したら、挨拶やお礼、お辞儀を忘れないようにしましょう。面接が終わってほっと気が緩むと、ついついマナーを忘れてしまいがちです。最後まで気を引き締めておくことが、面接成功の鍵。次のマナーをきちんと頭に入れておき、最後まで緊張感を持って行動できるようにしておきましょう。
このとき、ドアはゆっくりと静かに閉めることがマナーです。退室後に安心して気が抜けてしまうこともありますが、ビルを出るまでは気を抜いてはいけません。
応募先の企業の社員に自分の様子を見られている可能性もあるので、すぐにスマホを操作したり、服装を乱して楽な格好になったりしないように注意してください。
また、ビル内で社員とすれ違ったり、エレベーターなどで乗り合わせたりした場合には、きちんと会釈をするなど最低限のマナーを守りましょう。
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転職活動における面接当日の注意点
転職活動で面接を受ける際、当日はいろいろな注意点があります。適切なマナーを守りつつ、どのような注意点に配慮して過ごせばよいのか、事前に把握しておきましょう。マスクは会社の指示に従う、もしくは事前に確認
マスクを着用して面接を受けることは、企業によってはマナー違反ととられる場合もあります。新型コロナウイルス感染症対策や花粉症などに伴い、マスクを着用して過ごすことが珍しくなくなりました。しかし、面接の場では、マスクをすると応募者の表情が見えにくくなり、面接官としては「どのような人物なのかが分かりにくい」「顔が分からず感情が読めない」などの弊害を感じるものです。企業によっては、面接時のマスクの着脱に関する指示を出していることもあるので、仮に指示があればそれに従うようにしましょう。もしくは、面接の日までにマスクの着用について担当者に確認しておくこともおすすめです。
万が一、マスクを外して面接を受けることになっても慌てなくて済むよう、体調は万全の状態で臨むことも意識してください。
自分から勝手に話し出さない
面接の場において、注意しなければならないのが勝手に話し出すことは避けるという点です。緊張している状態のときや、人前で話すことに苦手意識を感じない人の場合、自分から勝手に話し出してしまうケースがあります。しかし、質問されていないのに話し出したり、面接担当者の質問を途中まで聞かずに答えてしまったりするのはマナー違反です。
面接官は、限られた面接時間の中で応募者に関する情報を得ようと事前に質問事項を準備していることがほとんど。面接官が確認したい内容とは異なることを、応募者が勝手に話し出してしまうと、面接官が必要な情報を確認できないまま時間が過ぎるリスクがあり、貴重な面接時間が無駄になってしまうことも考えられます。
また、勝手に話し出すことに良い印象を抱く人は少なく、「人の話を聞かない応募者」といったイメージを与えることにもなりかねません。
面接では、面接官からの質問を最後まで聞いてから、回答することを心がけましょう。
お茶を出されたらお礼をして、勧められてから口をつける
面接の場でお茶を出されたときに、口をつけてよいのか、悩むことがあるでしょう。もしも、お茶を出されたら口をつけても問題はありません。むしろ、お茶を出してもらっていながら、一口も飲まずに帰宅することのほうが失礼にあたります。ただし、出されたお茶を飲む際にもマナーがあるので注意が必要です。まず、面接の場でお茶を出されたら運んでくれた方にお礼をしましょう。本来は、きちんと「ありがとうございます」とお礼をすることが望ましいですが、面接の場なので相手もしくは自分が話している最中であれば、お茶を持ってきてくれた人に対して軽く会釈をする程度でも問題ありません。
また、お茶を飲む際には、面接担当者から「どうぞ」と勧められてから口をつけるようにしましょう。勧められていないのに勝手に飲み始めることは、社会人としての礼儀に疑問を抱かれるリスクがあります。
勧められてから「いただきます」と一言お礼を伝えてから、口をつけるとよいでしょう。
名刺を渡されたら自分も名乗りながら受け取る
あまり多い事例ではないものの、面接の場で名刺を渡されることがあります。受け取る際には、相手の自己紹介を最後まで聞いた上で、自分の名前をきちんと名乗って受け取りましょう。相手からの自己紹介を受けて、単純に「ありがとうございます」とだけ返して名刺を受け取るのは失礼にあたります。最低限、名前はきちんと名乗り、「ありがとうございます。頂戴いたします」とお礼を添えて名刺を受け取りましょう。
とはいえ、名刺を受け取ったからといって、自分も名刺を渡す必要はありません。あくまでも面接の場であり、すでに履歴書や職務経歴書などで自分の情報はある程度相手も把握しています。さらに、これから面接で質問・回答を通して自分を知ってもらうチャンスがたくさんあるので、名刺で自分を売り込む必要もありません。
あくまでも採用試験である面接に重きを置いて、面接に臨みましょう。
まとめ
転職成功のためには、面接のマナーを正しく理解することが大切です。面接のマナーは、服装や立ち振る舞い、言動、シーンに応じた対応などさまざまなものがあるので、きちんと把握しておく必要があります。実際、履歴書や経歴書の内容、面接の回答だけではなく、面接のマナーを守っているか否かも採用条件として考えている企業は少なくありません。
面接担当者に与えるイメージにもつながるので、当日を想定して練習したり、抜かりのないように準備を整えたりしましょう。
面接に関するマナーを動画で詳しく確認してみませんか
監修者
粕谷 麻衣 さん
キャリアコンサルタント兼ライター。求職者のサポートとして、キャリアカウンセリングや面接対策、履歴書の添削などの支援を行いながら、キャリア系コラムの執筆を手掛ける。自身のシングルマザーとして生活してきた経験を活かし、子ども食堂等でひとり親世帯向けに求人案内やカウンセリングなどのボランティアも実施している。
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