自社に合った人材を獲得するために役立つペルソナ設定
「ペルソナ」とはマーケティング用語で、モノやサービスを利用・購入する「典型的な人物のイメージ」を指します。そしてそのイメージも、その人物の日常生活が想像できるほど詳細に描くことがポイントとされています。
ペルソナを設定することで、ターゲットとする人物をより具体的にイメージできるようになり、社内で共通の認識をもって施策を検討できるようになるなどのメリットにつながります。
今回はその考え方を採用活動に応用するためのポイントをご紹介します。ペルソナを設定することで、採用方針の設定や、求職者を惹きつける求人情報の作成や人材獲得戦略も立てやすくなります。
ペルソナ設定のためのリサーチとヒアリング
従来、マーケティング分野におけるペルソナは、市場調査やターゲットとなる顧客へのインタビューをもとにつくられることが一般的です。採用現場ではそれらの手法を応用して、在職中の従業員や採用候補者、理想とする人物像に合致しそうな人々についてヒアリングと分析を行うのが良いでしょう。
◆同僚や採用後に上司となる人物との情報交換を行う
まずは同僚や採用後に上司となる人物との情報交換を行いましょう。
採用に携わっている人事担当の同僚や現場のマネージャーは、必要としている人材を見極めるためのヒントをたくさん持っています。定期的に情報交換を行い、どのような人材が求められているか、採用する予定のポジションにはどのような人材が合っているか深掘りしましょう。
◆直近で採用した人材へのヒアリング
直近で採用した社員がいれば、その人にヒアリングを行うのも有効です。
どのように会社のことを知って応募したのか、どのような点に魅力を感じて入社したのか、といったことを詳しく聞き、既存の採用方法や求人情報の内容で十分なのかを振り返ってチェックしてみましょう。
他にも普段どのような意思決定を行なっているかといった行動指標や、業務内容以外に惹かれた内容などをヒアリングすると、ペルソナ作成のヒントが浮かび上がってきます。
◆自社で活躍している社員へヒアリング
自社に合った人材を獲得するためには、今自社で活躍している社員へのヒアリングもおすすめです。
直近で採用した社員へのヒアリングと同様、採用手法や、職場の雰囲気、仕事内容など入社の決め手、行動指標はしっかり確認しましょう。特に行動指標は、その社員個人の意思決定の考え方と、所属している部署や会社としての意思決定の方向性の関係を把握するのに役立ちます。
加えて、その社員の経験や経歴、モチベーションとなることや人生の目標、趣味趣向などについても深堀しておくことをおすすめします。新たに獲得する人材のペルソナ設定のヒントになるかもしれません。
ペルソナ設定にあたって確認すべき項目
社内でのヒアリングを進めたら、実際にペルソナ設定をしてみましょう。
以下の項目が埋められると「自社が採用したい理想の人材像」が浮き彫りになります。
- 年齢
- 性別
- 居住地や勤務地
- 家族構成
- 興味関心、趣味嗜好
- 性格…問題解決志向で探究心旺盛など
- 現在の就業状況と仕事…職種、肩書き、雇用形態など
- 学歴
- 経歴…雇用状況/学歴/キャリアパス/希望勤務地/特長・性格
- 経験…これまでの職位/スキル/プロジェクト経験
- 目標…キャリア目標/会社に対して関心のある点
- モチベーション…転職への影響要因/大切だと感じること
- 行動…候補者が雇用機会を知る方法(WEB/ネットワーク/デバイスなど)
それぞれの項目に沿って要素を書き出し、応募者の特徴やライフスタイル、仕事に対するニーズを洗い出してみましょう。それをもって今回募集する仕事とマッチするかどうか、整合性をチェック。違和感があれば書き直すということを繰り返し、ペルソナ設定をしていきます。
ペルソナ設定後の求人情報への落とし込み方
ペルソナを設定できれば、採用戦略のあらゆるフェーズで役立てることができます。ペルソナ設定の情報を再構成して求人情報に落とし込むことで、獲得したい人材への説得力も高まります。
自社に合った人材を獲得するためには、求職者に求める条件をただ発信するだけでは不十分です。欲しい人材は仕事に何を求め、どんな意思決定を行っているのか、相手を理解した上で求人情報を書くことが大切です。求職者の視点に立って会社と仕事を見直す、そのためにペルソナ設定が必要になるのです。
ペルソナ作成で候補者を獲得: 理想的な人材像を作る方法
ペルソナテンプレートを活用して、理想的な候補者を明確にしましょう。
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