リファラル採用は通年採用にも効果的? その概要・メリット・デメリットを解説


会社が従業員から知人や後輩を紹介・推薦してもらう「リファラル採用」。通年採用とも相性がよく、うまく活用すれば採用の精度も高まります。会社がリファラル採用を取り入れるメリット・デメリットについて、株式会社人材研究所代表取締役の曽和利光さんに伺いました。

 
 

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リファラル採用とは


リファラル採用とは、自社の社員が自分の知人や後輩などを紹介(リファー)して人材を探す方法で「ネットワーク採用」とも呼ばれます。近年注目を集めていますが、実は日本には以前から使われてきた古くて新しい採用方法でもあるのです。
 
かつては「コネ採用」「縁故採用」と呼ばれ、経営陣の親族を入社させるなど、ネガティブに語られることも多い方法でした。現在は、「人と人とのつながり」をより広い意味でとらえたものとして使われています。

 
 

企業がリファラル採用を重視した方がいい理由


リファラル採用が再び注目された背景にあるのは、少子化の影響による求職者数の減少です。新卒・転職などの採用系サイトを使ったインターネット採用を戦略なしに使っているだけでは人材が集まりづらくなっています。
 
この採用難を打破するために、応募者を待つのではなく企業から積極的に個人に対してアプローチをする方法の一つとして、リファラル採用が見直されました。
 
ソーシャルメディアの普及もリファラル採用を後押ししています。学生時代の友人やかつての職場の同僚などとつながり続けるツールにより、その人が現在何をしているかが可視化されるほか、連絡を取りやすいなどのメリットにもつながるからです。
 
また、採用メディアで会社側から求職者に直接アプローチできる「スカウト機能」もその一つ。求職者の情報を見て企業が声をかけるプラットフォームが確立されたため、リファラル採用がかつて持っていたネガティブな側面を払拭できるようになったと考えられます。

 
 

◆リファラル採用が向いている会社


新卒・転職に関わらず、紹介制という形を取ることから、通年採用と相性の良いリファラル採用。ほかにも、適している会社のタイプがあります。

 

・事業の方向性が決まっている会社

必要な人物像が明確になっているため、紹介者に「こういう人を紹介してほしい」と具体的に伝えられます。

 

・知名度が低く、人が集まりにくい会社

学生や社会経験の浅い応募者の場合、自分が知っている企業を志望することが多く、知名度が高くない会社に人が集まりにくくなっています。「先輩が働いているから」など、紹介者と採用者の関係性が重視されるリファラル採用は、応募者の数に悩みを抱える会社が取り入れるべき方法の一つです。

 
 

◆オンライン採用とも相性がいい


新型コロナウイルス感染症の影響により、現在は一カ所に人が集まる大規模な会社説明会を開催できなくなっています。これにより、必然的にオンライン採用に切り替わるなどの変化が生じています。
 
オンライン採用には交通費や移動時間の削減など、受ける側のハードルが下がるメリットがあります。
 
一方、信頼関係を築きにくく、入社にあたり双方の意志確認をする「心理的契約の締結」をしにくい面もあります。リファラル採用で入社してくる社員は、すでに自社の社員となんらかの信頼関係を築いているため、これらのデメリットを補ってくれる側面があります。

 
 

リファラル採用のメリット・デメリット


続いて、リファラル採用のメリット・デメリットを確認しましょう。

 
 

◆メリット

 

・採用のミスマッチを防げる

従業員が会社に合う人として推薦する、採用者の人柄がわかっているなどの理由により、採用の精度が上がります。また、「友だちや先輩が働いている会社だから」と安心感につながるため、内定辞退率も低くなります。

 

・コストが安い

新たに広告を出したり、人材派遣会社に依頼したりする必要がないため、コストを抑えられます。

 

・紹介者が採用者のフォローをしやすい

業務面でのフォローやメンタル面でのケアを紹介者が自発的に行いやすいため、入社後の定着支援につながります。

 

・社内の人間関係が強まる

紹介者と知人が元々持っていた信頼関係があるため、一から関係性を築く必要がありません。共通の趣味を持つ人や大学のサークル仲間などの緩やかな人間関係を意味する「インフォーマルネットワーク」が社内に広がることにより、組織を補完する役割も。長期的に考えて、強い組織を形成できるようになります。

 
 

◆デメリット

 

・紹介の責任を伴う

従業員が推薦した人が必ずしも採用されるとは限りません。不採用だった場合、紹介者と採用者の関係が気まずくなってしまうなど、紹介者の精神的負担になります。また、社内で採用についての情報共有がされていない場合、採用者に伝える内容に相違が出てしまい、紹介者と採用者の信頼関係が崩れてしまう可能性もあります。このような事態を避けるために、会社の実情や採用者についてもらいたいポジションについて、採用担当者から紹介者に伝える必要があります。

 

・採用担当者のスキルが必要

リファラル採用の場合、従来の採用ステップとは異なり、応募者とランチやお茶などの雑談を通して人となりを把握する機会を設けることがあります。採用担当者は相手の都合の良い場所へ出向き、志望動機などの情報を収集したり、自社の魅力を伝えたりする必要があります。

 

・組織的に活用できるようになるまで時間がかかる

リファラル採用を有効的に活用するためには、採用担当者の教育や訴求すべき社内文化の形成が必要となり、準備に期間を要します。

 

・多様性が減る可能性がある

紹介者の友人や後輩などを推薦されるため、似たタイプの人材が集まりやすいとされています。同じ属性の人が集まることにより、排他性が強まってしまうケースもあります。


リファラル採用は、単に制度を導入すればいいものではなく、受け入れる側のスキルや体制が求められます。言い換えれば、ここで挙げたデメリットも、採用担当者次第でメリットになる可能性もあるのです。

 
 

リファラル採用導入のポイント


リファラル採用には、企業が陥りやすい失敗事例があります。

 
 

◆リファラル採用の失敗事例


リファラル採用の失敗事例の多くは、「人が集まらない」こと。活用後の失敗ではなく、動き出す前に生じるケースがほとんどです。「自社に合う人を紹介してほしい」と従業員にメールを送っただけで満足してしまうなど、会社側の準備や採用担当者のスキル不足が原因と考えられます。
 
このようなケースを防ぐためにも、導入前の準備が肝心です。リファラル採用の導入にあたり、会社が押さえておくべきポイントを紹介します。

 

・採用者のターゲティングをする

採用のミスマッチを防ぐために、まずは在籍者のポートフォリオを見て、自社が今どのような従業員で構成されているのかを確認します。その上で、「こういう人を何%採用する」などの具体的な数字を設け、さらに「こういう人は必要だから、一定以上の能力があれば採用する」など採用基準を明確にします。ターゲティングにより、多様性が減ってしまうデメリットも改善されます。

 

・会社の文化を言語化する

採用者に自社の魅力や特徴を伝えるために、今の会社を表す言葉や変えていきたい方向性を表す言葉をつくることが大事です。「風通しがいい」「新しいことに挑戦できる」などの漠然とした言葉でなく、キャッチコピーのようにオリジナリティのある”刺さる言葉”を考えます。雇用主やマネージャーがその文化に合う言葉づかいを意識し、社内に浸透させましょう。


リファラル採用は、有効に活用できれば会社にとっても採用者にとってもメリットのある方法です。まずは自社のポートフォリオをつくり、文化を形成するところから始めてみるといいでしょう。

 
 
 

<取材先>
株式会社人材研究所 代表取締役 曽和利光さん
 
TEXT:畑菜穂子
EDITING:Indeed Japan + 南澤悠佳 + ノオト


 
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