Indeedを活用してから異業種や遠方からの応募が増えた
―― 御社では中途採用活動において2016年からIndeedを使っているそうですが、導入に至った経緯をお聞かせいただけますでしょうか?
導入前は求人情報誌や求人サイトに広告を出したり、派遣や斡旋を利用したりしてきました。しかし、それぞれの地域の媒体との調整には手間と費用がかかりました。欠員補充すべく、求人情報誌で1年くらい募集をかけても、採用までには至らないこともあったのです。そんな中、Webに強い人事担当者の中途入社をきっかけに、採用活動をもっと効率的にできないかと検討を重ねました。そこで辿り着いたのが、求人検索エンジンのIndeedでした。
導入してからすぐに効果があり、異業種や遠方の方など、これまで応募がなかった方もからも問い合わせがあり、初年度で15〜16名の中途採用ができました。
――初年度でそんなに多く採用できたのですね。活用は難しくなかったですか?
導入当初からIndeedの担当者に積極的に相談したので、活用は難しくありませんでした。ただ、求職者に魅力的なキーワードを求人情報に入れるとよいとわかっていたものの、なかなか思い浮かばず困っていました。そこでサポートの方に第三者の視点で「こういうキーワードがいい」と具体的なアドバイスがもらえ、とても参考になりました。
――サポートの方のアドバイスが効果的だったのですね。具体的にはどのようなキーワードを入れたのでしょうか?
例えば、リゾートホテル業界では当然の従業員寮を「個室寮完備」と打ち出すことや、「従業員食堂で食事可」、「温泉入浴可」など、求職者目線で関心の高そうなキーワードを盛り込むことが新鮮でした。私たちからすると、当たり前なことでしたが、実際に盛り込むと応募が増え、驚きました。
意外だったのは、「寮で生活すると、1か月に具体的にどのくらい費用がかかるのか」を求人情報に掲載したところ、多数の応募があったことです。理由は奨学金を返済中の求職者が多かったためで、実際に返済できる金額を給与と寮生活の費用から計算ができた点がよかったのでしょう。Indeedは求人情報に多くの内容を掲載できるため、こういった具体例まで盛り込むことができたのが応募者増につながったと思います。
――情報をできるだけ多く掲載し、表現も工夫されることで、応募者増に繋がっていったのですね。地方の企業、さらに宿泊業は人手不足が課題となっていますが、川口様はどう思われますか?
「地方だから、不利」ということはあまり感じませんね。求職者に魅力的なキーワードを入れ、応募前に不安を抱きやすい点をカバーする内容、例えばシフト勤務の時間帯や休日・休暇などを明確に記載することが大切ではないでしょうか。あとは、多くの人に利用されていてる媒体を選ぶことも重要だと感じています。Indeedは全国区なので、地元志向の求職者だけでなく、UターンやIターンなど、希望する地域で働きたいという人にもアプローチできますから、今後も使い続けていくつもりです。
今回は、カラカミ観光様の事例を元に、求職者の関心を惹きつけるキーワードを盛り込むなど、求人情報を充実させることで、広く応募者にアプローチでき、人材確保につながったケースをお伝えしました。
後編では、中途採用活動を継続的に行いつつ、独自の取り組みで、離職者数の減少につながったことについてご紹介いたします。
地方だから採用できない!は言い訳(後編) 「離職率を減らすことも人材確保につながる」
(※1)帝国データバンク 人手不足に対する企業の動向調査(2019年10月)
https://www.tdb.co.jp/report/watching/press/pdf/p191105.pdf
(※2)国土交通省 「観光白書 第II部すそ野が拡がる観光の経済効果(令和元年版)」
http://www.mlit.go.jp/common/001294468.pdf