大卒とはどう違う?高卒採用のスケジュール


大学・短大への進学率が年々上昇している今、就職活動といえば大学生の新卒採用を思い浮かべる人が多いと思います。ですが、文部科学省が発表した「令和元年度学校基本調査(確定値)の公表について」によると、2019年3月に高校を卒業した学生の就職率は17.6%と、約2割弱は高卒採用で就職していることになり、その人数は決して少なくありません。
 
では、高卒採用は大卒採用とどのように違うのでしょうか? そのメリット・デメリット、また高卒採用のスケジュールなどについて、株式会社ジンジブのマーケティング部次長、石戸裕大さんに伺いました。

 
 

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高卒採用の人材市場の現状とは


まず求人数をみてみると、大卒採用をしたい企業の求人が68万件あるのに対して、高卒の求人は37万です。求人の母数自体、高卒のほうが少ないことに加えて、高卒求人を出している企業は、従業員規模が100名以下の企業が約6割を占めています。単純に競争環境で見たときに、ライバルに大企業がひしめく大卒採用よりも、高卒採用のほうが難易度は低いと言えます。

 
 

高卒採用のメリット・デメリット


人材を採用するためには時間も費用も必要になります。大卒の場合、求人情報ページを作成してから採用にかかる時間が658時間くらいと言われていますが、高卒採用となると約161時間、つまり大卒と比較して60営業日くらい短縮できます。さらに、大卒の場合、一人あたり70万円くらい採用コストがかかると言われていますが、弊社調べでは高卒の場合一人あたり10万~40万円くらいの幅で採用できます。時間と比例してコストも削減できることが、高卒採用の大きなメリットです。
 
ただしデメリットとして、高卒は入社一年目の離職率が約17%と比較的高くなっています。要因として、大学生は就職活動を通して自分のキャリアを見つめる機会があったり、学校内でもいろいろな情報が得られたりするのに対し、高校生は在学中にキャリア教育をしっかり指導されないまま就活することになるので、入社後のギャップが大きいということがあげられます。企業側が受け入れの際に、社会人としての価値観教育をしっかり行うことが必要です。
 
また、高卒採用をしているところは中小零細企業が多いので、採用人数も少なく、同期や年の近い先輩がいないケースも多いです。企業側の受け入れの教育環境が整っていないという問題もあります。つまり離職率が低いからといって一概に高卒の人材が悪いというわけではなく、高卒採用を行っている企業側の課題も大きいと言えます。

 
 

高卒採用のスケジュール


2021年度の高卒採用(高校3年生)のスケジュールは以下になります。

 

  • 6月1日 ハローワークで高卒求人受付開始
  • 7月1日 求人票の開示、求人解禁
  • 7月~8月 企業が学校を訪問もしくは郵送で求人票を渡す、生徒は職場見学へ
  • 9月5日 応募・学校推薦開始
  • 9月16日 採用選考開始
  • 10月~2月 面接・内定


一般的な企業の高卒採用活動においては、学校の先生から生徒を紹介してもらうという「学校斡旋」になります。そのため、7月に求人が解禁されると、まず企業は学校に足を運び、進路指導担当の教師に求人票を渡しに行く、もしくは郵送します。そして取りまとめた求人票を教師が生徒に紹介し、その中から生徒が興味のある会社があれば、面接前職場見学をします。高校3年生の2学期にあたる9月から一次の応募の学校推薦が開始するので、応募したい会社があれば生徒が教師にその意思を伝え、教師から企業に応募書類を送り、選考に進むというのが一般的な流れです。

 
 

高卒採用ならではのルール、大卒採用との違いは?


大卒採用の場合、大学生のほうから企業にアプローチするのが普通なので、企業側も大学生が見るであろう大手求人サイトに自社のプロモーションを掲載したり、大学生が集まる採用イベントに出たりするのが採用の最初の流れになります。しかし、高卒採用の場合、企業がまずやることは各高校の進路指導の教師に連絡をとることです。採用の鍵は、先生からどれだけ生徒を紹介してもらえるかにかかっています。
 
もう一つ大卒採用との大きな違いとしては、高卒採用では多くの都道府県で「1人1社制度」というルールがあります。職場見学は2~3社訪問する生徒が多いですが、選考を開始してからは1人1社しか応募できないことになっています。採用通知後の辞退や検討ということはまずなく、そのまま承諾して4月に入社するのが基本です。70年間ほど続いている伝統的な流れですが、この制度もあってミスマッチにつながりやすいという面もあります。

 
 

高卒採用は、企業側の受け入れ態勢が今後の課題


このように高卒採用には、大卒採用とは違った独自のルールがあります。一番のデメリットである離職率の高さを払拭し、入社後のミスマッチを防ぐために、会社のことや仕事のこととを分かりやすく伝えること、高校生と接点がとれる職場見学や面接で相互理解を深めること、そして企業側が教育体制を整えることなども課題になりそうです。

 
 
 

参考:
文部科学省「令和元年度学校基本調査(確定値)の公表について」
https://www.mext.go.jp/content/20191220-mxt_chousa01-000003400_1.pdf


<取材先>
株式会社ジンジブ 石戸裕大さん
 
TEXT:小林麻美
EDITING:Indeed Japan + ミノシマタカコ + ノオト


 
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