人材と現場のミスマッチを防止する、新卒採用における面接評価シートの作り方


面接評価シートは「面接官による判断基準のばらつき」「人材と現場のミスマッチ」などの課題解決に有効です。組織人事コンサルティングを手がける株式会社新経営サービス 経営支援部の大園羅文さんに、面接評価シートの作成方法や注意点についてお話を聞きました。

 
 

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面接評価シートを新卒採用に活用すべき理由とは


面接評価シートとは、面接に来た人が自社の求める人材の要件を満たしているかどうか正しく測定するためのツールです。
 
例えば求める人物像について、「主体性がある」と言ってもその定義や求めるレベルは人によって異なるものです。それを具体的に定義することで、採用のミスマッチ防止につなげます。
 
特に新卒採用面接においては、社会人経験や資格のない学生を定性的な要素で判断することが基本となるため、その基準を可視化し、社内で統一しておくことが重要です。
 
また、最近増えているオンライン面接では、基準を設けて面接官全員の“目線”を統一することがメリットになります。対面と比べて態度や仕草といった非言語情報が伝わりづらく本質を見抜きにくいという難しさをカバーしてくれるのです。

 
 

面接評価シートの作成手順4ステップ


では、面接評価シートはどのような手順で作成するとよいのでしょうか。4つのステップで解説します。
 
1. 人材要件を設定する
 
まず、自社が求める人物要件を洗い出します。その方法は以下の2つです。
 
(1)社員インタビュー
 
経営者、部門長、現場の若手社員など階層別の複数名に、求める人物像についてインタビューします。「主体性とはどういうことだと思いますか」「どのような行動ができていれば主体性がある人とみなしますか」のように深掘りし、細分化、具体化して共通項を見出していきます。
 
(2)社会人基礎力
 
社会人基礎力とは、経済産業省が2006年に提唱した「職場や地域社会で多様な人々と仕事をしていくために必要な基礎的な力」のことを言います。「前に踏み出す力」「考え抜く力」「チームで働く力」という3つの能力と12の能力要素で構成されています。こちらをベースにして、自社が求める人物要件に合わせてアレンジしていくのもひとつの方法です。
 
2. 評価基準を設定し、表にまとめる
 
例えば「実行力」という人物要件を「目標に向かって最後まで諦めずに取り組む力」と定義した場合、下記のように評価基準を設定することが考えられます。
 
1点=自ら考え行動した経験がまったくない
 
2点=自ら考え行動した経験はあるが、回数は少ない
 
3点=自ら考え行動した経験が豊富である
 
4点=いかなる困難な状況でも失敗を恐れずチャレンジを繰り返し、成果もあげた
 
そしてそれを、縦軸を「求める人物要件」、横軸を「評価基準」とした表にまとめましょう。人物要件は3つ~多くても5つ程度、評価基準は4~5段階程度を目安にするとよいでしょう。細かくなりすぎると記入に手間がかかり、面接における質疑応答が疎かになるという本末転倒になりかねないので注意が必要です。
 
3. 合格基準を設定する
 
2で設定した評価基準をどこまで満たせば合格とするのかを決めましょう。
 
初めのうちは面接が終わるたびに話し合ってすり合わせるのが望ましいですが、面接官の目線が統一されてきたら「12点満点のうち8点で合格」のようにラインを設定しておくと合否判断がスピーディーにできます。
 
場合によっては、複数の人物要件のうち特に重視したいものに別途合格基準を設ける(例:合計8点で合格、ただし人物要件Aが2点以下は不合格)、もしくは1次面接は6点、2次面接は8点を合格点にするなど、回を重ねるごとに絞り込んでいくのも有効です。
 
4. メモ欄・申し送り事項欄を設ける
 
2で作成した表の他に、自由記述ができる欄を2つ設けておきましょう。
 
1つ目は面接中に学生が答えたことをその場で記入できるメモ欄。2つ目は、学生の印象や懸念点、聞きそびれたことなど次の面接官に伝えたいことを記入する申し送り事項欄です。
 
いずれも忙しい面接の場で書き込みやすいよう、できるだけスペースを大きくとるのがポイントです。

 
 

面接評価シートは「A4片面1枚」がベスト


面接の場では、学生の緊張をほぐしながら話しかける、質問して答えをメモする、反応を見て次の質問を考える、態度や仕草から熱意や人柄を探るなど、一度に複数のことを行う必要があります。できる限り面接そのものに集中できる環境をつくるためには、面接評価シートがシンプルであることが重要です。そのため、A4片面1枚におさまるボリュームがベストでしょう。

 
 

面接評価シートを使用する前に行うべきこと


面接評価シートが完成したら、実際の面接で使用する前に社内でシミュレーションしてみましょう。面接官同士(または面接官と別の社員)が2人1組で模擬面接を行い、使い心地の確認と評価基準のすり合わせを行っていきます。これを行うことでシート上の言葉だけではどうしても生まれてしまう細かな目線のズレを少なくしていくことができます。また、面接の練習も兼ねることで面接官のレベルアップ、若手面接官の育成にも効果的です。

 
 
 

<取材先>
株式会社新経営サービス 経営支援部 コンサルタント 大園羅文さん
現在は、中小企業を対象とした人材採用支援、若手人材の定着・即戦力化支援、人事制度の構築・運用支援に従事。特に、「人材採用力の強化」を得意テーマとしており、『採用活動に時間やコスト・労力を割けない』等の中小企業独自の課題に寄り添った支援を通じて、顧客とともに“勝つべくして勝つ”採用活動を展開。
 
TEXT:北村朱里
EDITING:Indeed Japan +ミノシマタカコ + ノオト


 
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