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求人を作成する基本的なプロンプトを使うだけの時代は終わりました。採用企業が自社に必要なAI活用能力を定義し、求めるスキルを備えた候補者を効果的に見極める方法をご紹介します。
多くの採用企業と労働者が、AIスキルはもはや必須の能力になっていると認識しています。Indeed の最近の調査1によると、採用企業の74%、求職者の57%が、AIを効果的に活用する能力は職場で不可欠なスキルになりつつあると答えています。
2026年7月に Indeed Hiring Labが行った調査では、「AIスキル」が記載された求人は技術職で37%だったのに対し、非技術職では63%に達しました。(「AI自律走行トラックのテストドライバー」、「理学療法士(AIによる資料作成)」、「不動産営業(AI搭載の見込み客獲得システムを使用)」など)
では、「AIスキル」とは具体的にどういう意味なのでしょうか?調査によると、採用担当者の4分の1以上(28%)は正式な文書による定義を設けておらず、72%は過去12か月で定義が変わったと回答しています。求職者にとっても、明確な指針が必要な状況です。38%が求人情報で「AIスキル」が応募要件として記載されているのを目にしたことがある一方、31%は求職活動の中でその意味が明確に定義されていないと回答しています。
「『ChatGPTにプロンプトを入力する方法を知っています』、『Claudeを使ってドキュメントを作成する方法を知っています』といった言葉を、応募者からよく聞きます」と、Precision Sales Recruitingの創業者兼CEOであるMarshall Scabet氏は述べています。「それは、どちらかというと『AIについて知っている』というレベルですね」
AI活用能力を定義することが難しいのは、技術が急速に進化し、それに伴って必要なスキルも変化しているためです。さらに、AIをどのように活用し何を重視するかは、業界や職種によって異なります。
それでも企業やチームごとに、簡潔で標準化され、かつ柔軟に調整できる定義を設けることは可能です。そうすることで、社内の混乱を解消できるだけでなく、求人条件に合った人材の獲得にも役立ちます。
「AIスキル」とは、実際には何を指すのか
Indeed の調査によると、真のAIスキルとは「AIを批判的な視点で適切に活用する実践的な能力」であるという点で、採用企業の78%、求職者の69%が一致しています。これには、AIを使うべき場面とそうでない場面を見極められる能力も含まれます。
では、「批判的な視点で活用する」とは具体的に何を意味するのでしょうか?採用企業の約7割、求職者の約6割が、ChatGPTやClaudeなどの生成AIツールを使って、文章作成や調査、アイデア出し、要約を行える必要があると回答しています。
しかし、単にLLMにプロンプトを入力できるだけでは不十分です。「採用企業が求めているのは、AIを実際にどのように活用し、測定可能な成果につなげられるかということです」とScabet氏は説明しています。
AIを効果的に活用するとは、反復的なワークフローや業務プロセスを自動化するなど、作業をより速く、効率的に進めることを指します。また、売上などの業績に直結する活用法も考えられます。例えば、新規の見込み顧客を増やすためのAIエージェントを作る、といったことです。あるいは、AIが生成した内容を確認し検証する能力も重要です。
こういったAIの活用方法は、AIスキルを定義する上でますます重要になっています。調査によると、求職者の51%、採用企業の58%が、「AIスキル」とは、LLMが生成した出力を鵜呑みにせず、正確性や品質、潜在的なバイアスの観点から批判的に評価できる能力を指すと答えています。この点については、AIを使いこなせる人材に求められる能力を、採用企業が明確にしていくことができます。
Scabet氏によると、こうした取り組みは、自社のビジネスにおける優先事項に合った定義を設けることから始まります。「AIの導入と活用を求める大きなプレッシャーがあることは確かです。しかし、AIを何のために使う必要があるのかさえわかっていない場合もあります」と同氏は付け加えました。「なぜAIを使うのか、その理由を明確に説明できなければなりません。AIが実際にもたらす付加価値はどのようなものでしょうか?そして、それは組織にとって意味のあるものでなければなりません。そうでなければ、AIは単なる流行語になってしまいます」
応募者が実際に持っているAIスキルを見極める方法
組織におけるAIスキルの定義を確立したら、次のステップは面接でそれを見極める方法を学ぶことです。
Indeed の調査によると、採用企業の約半数は、応募者が過去の業務でAIをどのように活用したかを説明することで、AIスキルを示すことを期待しています。Scabet氏も、応募者の業務の進め方や思考プロセス、そして全体像の中でAIがどのような役割を果たしているかについて話し合うことで、その能力を見極めています。
応募者に対して、シンプルに「AIを業務に導入した経験について教えてください。AIはどのように機能して、ROIはどうでしたか」と尋ねることもあります。そこから、具体的な内容を確認します。応募者に、自動AIエージェントを設定した具体的な方法、使用したプラットフォームやツール、それらをどのように連携させたのかを順を追って説明してもらいます。自分が使った技術スタックを答えられない場合、Scabet氏はそれを危険信号と見なします。
また、導入の過程でうまくいかなかった点についても聞きたいと考えています。導入が全く問題なく進んだと主張する人は、ほぼ間違いなく、Scabet氏のクライアントが求める水準では実施していないからです。
「優れた人材は本当に正直です」とScabet氏は述べています。優れた回答とは、例えば、あるプラットフォームで導入を開始したものの、途中で限界に直面し、顧客を守るために利用範囲を縮小した上で、より適した別のプラットフォームに切り替えた、といった説明が挙げられます。このように、具体的で失敗や問題点も包み隠さず説明できることは、その人が実際にAIエージェントを使って構築した経験があることを示す材料になります。
Scabet氏は、学ぶ意欲のある人を見極めるために次のことを確認するよう勧めています。「その人は学会や会議に参加していますか?最新のトレンドを把握していますか?そうした主体的な行動を取れる人なら、AIの活用についてもまったく問題ないでしょう」
すべての採用企業が、面接でのやり取りだけでAIスキルを評価しているわけではありません。調査回答者の3分の1は、候補者に面接の場で能力を示してもらうか、AIに関連する評価テストや実技課題に取り組んでもらうことを望んでいます。
世界的なPR代理店EUSA PRを運営するJohan Konst氏は、応募者に画面を共有してもらい、調査やプレスリリースの作成にチャットボットをどのように活用するかを実演してもらうことを好みます。「確信の持てないことがAIの回答に含まれていた場合にどう対応するかを見たいと思っています」と同氏は述べています。
同氏が求めているのは、ツールの出力が事実かハルシネーションかを常に吟味しながら、AIが生成した情報の中から必要な部分を取り入れて、自分のものにできる応募者です。
「求めているのは、AIを活用しながらもそれを自分のものとして使いこなしている人です」と述べています。「簡単そうに聞こえますが、実際にはなかなか難しいことです」
評価対象となるAIスキルを採用責任者自身が習得する
AIスキルを正しく評価するには、AIについてある程度理解しておく必要があります。そのため、専門家は最新の動向を常に把握することを強く勧めています。
Scabet氏は、マーケティング部門とセールス部門の両方にAIエージェントを導入するため、最高収益責任者の採用を任された際、チーム全員にGeoff Woods著のベストセラー『The AI-Driven Leader』を読むよう求めました。
「この本のおかげで、チーム全員がAIと実際にどのようにやり取りすればよいのかを理解できました」と同氏は語っています。「さらに、クライアントが求めるレベルのAIスキルを候補者が備えているかどうかを正確に見極めるための質問を作成することができました」
もちろん、採用責任者自身もAIツールを活用することが大切です。
ChatGPTのリリース以来、Konst氏はこのツールや同種のツールを定期的に試しています。「最初に自分で試したからこそ、プレスリリース用のAIプロンプトを苦手とする人がいる理由もわかります」と話しています。
採用責任者が自分のスキルに自信を持つことは、応募者が同じスキルを備えているかどうかを見極める自信にもつながります。その結果、採用責任者や採用した人材を通じて、組織全体のAIスキルがさらに高まっていくのです。
1Indeed がYouGovと共に2026年5月に米国で実施した調査。回答者数(N)=1,301人。内訳は、求職者1,001人、従業員500名以上の組織における採用権限のある担当者300人。調査実施期間:2026年5月22日〜6月2日。
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