従業員の離職を避けるために、退職の話し合いで人事が注意したいこと

話し合いをしている様子


退職したいという従業員と話し合う際に、引き留めることは可能なのでしょうか。話し合いの際に注意したいことなどを、採用ブランドの向上を総合支援するcore words株式会社の佐藤タカトシさんに伺いました。

 
 

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退職希望の従業員の引き留めは可能なのか?


退職を希望している従業員は、たいてい次の就職先が決まった段階で退職を申し出るため、引き留めが難しいケースが多いです。
メンタルの不調や病気などで辞める場合は仕方ないかもしれませんが、いてほしい人に辞められる場合、カウンターオファーを行うことも検討しましょう。これは給料アップや役職アップなどの条件提示で引き留めをはかるものですが、転職を検討している会社と自社との、条件面での勝負になります。
 
まれに上司の誠意ある言葉で退職を考え直す人もいます。社内のカリスマ性のある人に口説いてもらうのも一つの手です。

 
 

退職の話し合いに向かうときの心構えと準備


まずは人事から、同僚や現場に話を聞いて、退職希望者についての情報収集をしておくといいでしょう。話し合いでは、冷静に、真摯に接することが大事です。相手の立場になって、「なぜ辞めたいのか」「つぎの就職先はどこなのか」などを聞きだし、その上で説得をしましょう。
 
また、退職者を出さないために日頃からできることとしては、組織単位でのコンディションを把握しておくことです。例えば1人従業員が辞めたら職場に何らかの影響があります。「次の退職者が出るかも」という心の準備をしておき、特に退職者がでた部署の従業員には面談を行うなどのケアをしておくと、事前に退職を防ぐことができるかもしれません。

 
 

退職の話し合いで、人事が注意したいこと


話し合いでは、条件や仕事面で何を不満に思っているのかをまず聞きます。
 
話し合いの中で、「辞めて申し訳ない」なのか、「こんな会社は辞めてやる」なのか、退職希望者の感情のメーターがどこにあるのかを把握しましょう。センシティブな話し合いなので、丁重に進めないといけません。こちらの都合だけで話したり、「人が足りないから辞められたら困る」など、圧迫的な対応はNGです。「会社としても人としてもあなたが必要だ」ということを伝えましょう。
 
退職希望の従業員は、転職先が決まっていたとしても、意思決定しきれずに迷いがある場合もあります。例えば、自社と転職先で迷っているケースや、A社とB社で迷っているケースなどがありますが、迷いに対してのひとつの解決策としてカウンターオファーを出すのも手です。退職の話し合いの席を、問題解決、相互理解の場としてとらえましょう。

 
 

今後に活かすために話し合いの場で聞いておくべきことは?


自社の問題点や退職理由を聞くことは、今後の問題解決のためにも必要です。今後に活かすから教えてほしい、問題解決のために協力してほしいというスタンスであれば、相手もきちんと答えてくれることが多いです。
 
退職の理由は人間関係が原因になることが多いと言われています。あまりにも同じ部署で退職者が続くようなら、上司の教育を徹底する、問題となっている社員の異動を検討するなどの対応をしたほうがいいでしょう。ここは改善の余地がありますし、明確に手を打たないといけません。

 
 
 

<取材先>
core words 株式会社 佐藤タカトシさん
 
TEXT:小林麻美
EDITING:Indeed Japan + ミノシマタカコ + ノオト

 
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