正社員と人材派遣、それぞれの必要性をどう見極めるべきか

書類を抱える女性のイメージ


人材確保の手段として、正社員を直接雇用するのか、それとも人材派遣を活用するのか、企業には大きく2つの選択肢があります。これらはそれぞれどのようなメリットがあり、どう使い分けるべきなのでしょうか? 人事業務・プロジェクトの支援を手掛けるアルドーニ株式会社・代表の永見昌彦さんにお聞きしました。

 
 

求人を掲載

正社員を雇用するメリットとデメリットは?


正社員の雇用には、新卒採用中途採用など複数の手法があります。その最大のメリットは、将来的に会社の中核を担うコア人材を育てられること、あるいは外部から必要な知見を備えたコア人材を調達できることにあります。これは長期的な人材戦略の観点からも、非常に重要です。
 
逆に正社員雇用の一番のデメリットは、解雇が容易ではない点でしょう。たとえば、採用した人材が期待通りの成果を発揮できなかったり、人間関係の揉め事など様々なトラブルの原因になっていたとしても、会社はよほどの理由がない限り一方的に正社員を辞めさせることはできません。
 
また、採用プロセスが長いこともデメリットのひとつとして挙げられ、募集から選考、入社までに相応の時間とコストが必要になります。採用活動にあたる人事部員の人件費も考慮に入れる必要があり、一般的に正社員にかかっているコストは、社会保険負担や福利厚生などを含めると給与・賞与など総年収の1.5~2倍相当とされています。

 
 

人材派遣を活用するメリットとデメリットは?


一方派遣社員は、あらかじめ定められた契約期間さえ満了していれば、会社側の都合で契約の更新を行わない判断が可能です。つまり、必要な時に必要な人員だけを雇用できるメリットがあるわけです。
 
採用プロセスもシンプルで、人材派遣会社へのリクエストから採用までのスパンはそう長くありません。これは、すぐに人材補強を望んでいる現場にとって、非常に都合の良い採用形態と言えます。コストの面でも、派遣社員は基本的には研修が不要であり、社会保険や福利厚生などの負担も発生しないのが一般的です。
 
では、派遣社員を雇用することのデメリットは何かというと、正規雇用の人材と比べ、会社への帰属意識が低く、エンゲージメントが得られにくいことが挙げられます。また、短期的な雇用を見込んでいる場合などは特に、重要な仕事を任せにくい側面もあり、配置や役割について採用前に十分検討する必要があるでしょう。

 
 

正社員雇用と派遣社員は、どのような基準で使い分けるべきか


それぞれにメリットデメリットがある正社員と派遣社員。これらの雇用形態を、企業は戦略的に使い分けるべきでしょう。そこで重要なのは、新たに採用する人材にどのような仕事を任せるのか、あるいは人材を補充する必要があるのはどのような部署なのかを、あらかじめ明確にしておくことです。
 
たとえば、商品の店頭販売スタッフを新たに雇用したい場合、それが季節や行事によって売上げが大きく変動する商品なのであれば、繁閑差に合わせて雇用量をコントロールできる派遣社員の採用が望ましいでしょう。あるいは、長期的に会社のコア業務を担える人材を欲しているのであれば、やはり正社員としてじっくり育成するのが理想的です。
 
しかし実際には、そうした社内の事情に合わせて人材の雇用形態を的確に使い分けるのは、なかなか難しいことです。たとえば販売業務はメーカーにとって重要なコア業務であり、より責任を持って仕事にあたれる正社員を求める会社は多いですが、望む通りの人材を適切なタイミングで採用できるとは限りません。
 
正社員雇用と人材派遣、それぞれの特性を理解した上で、自社の人材戦略に合った適切な雇用形態を選ぶことが大切なのです。

 
 
 

<取材先>
アルドーニ株式会社・代表取締役 永見昌彦さん
外資系コンサルティングファームなどで人事コンサルタントとして勤務した後、事業会社(ラグジュアリーブランド持株会社)で人事企画担当マネージャーとして人材開発・人事システム・人事企画を兼務。事業会社、コンサルティングファームの両面から人事に20年携わった経験を活かして、2016年にフリーランス人事プランナー・コンサルタントとして独立。2018年に法人化。現在、人事全般のプランニング・コンサルティング・実務に携わっている。
 
TEXT:友清哲
EDITING:Indeed Japan + 波多野友子 + ノオト

 
中途採用を準備からアフターフォローまで一挙解説。ガイド記事を読む。 

 
マンガで解説 Indeedで求人をはじめよう!ダウンロードはこちら 

求人を掲載
準備はできましたか?求人を掲載

*ここに掲載されている内容は、情報提供のみを目的としています。Indeed は就職斡旋業者でも法的アドバイスを提供する企業でもありません。Indeed は、求人内容に関する一切の責任を負わず、また、ここに掲載されている情報は求人広告のパフォーマンスを保証するものでもありません。