
高付加価値人材に「出会い」「選ばれる」ために、彼らの行動や価値観にフィットした情報発信を行う必要があります。その実践が「オウンドメディアリクルーティング」という採用手法です。
・ 出会うための情報発信 : ジョブディスクリプション
・ 選ばれるための情報発信 : シェアードバリューコンテンツ
オウンドメディアリクルーティングでは、この2つを軸に、情報発信を行っていきます。
今回は、その1つ目の軸の「ジョブディスクリプション」について解説します。
出会うための情報発信 「ジョブディスクリプション」
ジョブディスクリプションとは、「職務記述書」のこと。「仕事の役割」と、「必要な能力」を見える化したものです。

選職リテラシーが進化した求職者サイドの検索にヒットするためには、自社の求人情報を詳細かつ的確に明文化し、ワーディングを精緻化することが求められます。
従来の「募集要項」は、
- 簡単な仕事内容
- 勤怠時間
- 勤務地
- 給与
- 福利厚生
などが書かれるものでした。

しかし、「ジョブディスクリプション」は以下のような項目から成り立ちます。
- 職務内容
- 職務の目的
- 目標
- 責任
- 権限の範囲
- 関わりを持つ社内外の関係性
- 必要とされる技術・知識
- 資格
- 経験
- 学歴
など

ジョブディスクリプションの2つのメリット
ジョブディスクリプションを明らかにし、精緻に言語化することは、
- 求職者と出会う力の向上
- 求職者とのスキルにおけるマッチング精度の向上
に貢献します。
ジョブディスクリプションを精緻化することで、日々詳細化している求職者の検索キーワードにヒットしやすくなります。それによって、企業のオウンドメディアが求職者に発見されやすくなるのです。
また、求職者がジョブディスクリプションの内容を読むことによって、求職者がその募集職種に対して「自分が適任かそうでないか」判断をしやすくなるため、結果的にマッチング精度の向上も図れます。
ジョブディスクリプションは、メンテナンスし続けることが肝要
ジョブディスクリプションは、常に適切なメンテナンスを行うことが肝要です。技術促進、イノベーション推進などのさまざまな背景を鑑みれば、新たな職業が増えたり職種が細分化したり、また自社の状況変化も加速するでしょう。それらにすばやく対応し、ジョブディスクリプションに反映する必要があります。
従来の採用手法では、職種のカテゴライズは、ほぼ求人媒体任せになっていました。求職者に、自社のニーズを適切に理解してもらい、マッチング精度を高めるためには、オウンドメディアでフレキシブルにメンテナンスを行い、ジョブディスクリプションを最適化し続けることが必要です。
この連載の記事一覧
- なぜ「高付加価値人材」を獲得できないのか? ~求職者の変化よって生じた2つの要因
- 出会うための情報発信「ジョブディスクリプション(Job Description)」とは?
- 選ばれるための情報発信 「シェアードバリューコンテンツ(Shared Value Content)」とは?