離職票とは? 発行する手順や注意点、種類を解説

退職する人の写真

退職者が雇用保険の手当(いわゆる失業保険)を受け取るときに必要な離職票。離職票はいつ誰がどんなタイミングで申請・発行し、具体的にどのように使用するでしょうか。発行までの手順や、手続きする際の注意点をうたしろFP社労士事務所の社会保険労務士、歌代将也さんに聞きました。

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離職票と離職証明書の違いとは?

 

◆離職票とは

「離職票」は正式名称を「雇用保険被保険者離職票」といい、退職後に退職者が雇用保険の手当、いわゆる「失業手当」を受け取るための受給手続きをする際に必要となる書類です。退職者が会社を退職したことを証明する公的な文書です。
 
退職者は、「離職票-1」と「離職票-2」の2種類の離職票を持ってハローワークに行き、雇用保険の失業給付の手続きを行います。

 

◆雇用保険に加入している従業員の退職時に必要

離職票は退職後、失業給付金を受け取りたい退職者に必要な書類です。
 
退職者がすぐに新しい仕事が決まっておらず、新しい職を探す場合、手当を受け取れるよう、会社は離職票の発行をハローワークに申請します。その際、本人が雇用保険に加入していることが発行の前提条件となります。
 
もし退職者が59歳以上の場合は「高年齢雇用継続給付」と呼ばれる給付金の金額を決めるために、離職票が必要です。この場合、会社は離職票発行のための手続きを必ずしなくてはなりません。退職者が59歳未満の場合は、退職後すぐに次の転職先が決まっている人や、起業家やフリーランスとして独立する人は雇用保険の手当を受給できないため、離職票は不要です。
 
しかし、退職者の事情が変わってすぐに起業できなくなる可能性もあります。そのため会社側としては、本人が希望する場合はもちろん、離職票が必要となる可能性がある場合は、手続きをしておいた方がよいでしょう。

 

◆2種類の離職票、その違いは?

離職票には「離職票-1」と「離職票-2」の2種があり、退職者が失業給付金の手続きを行うためには両方が必要です。
 
離職票-1
雇用保険被保険者番号や入退社年月日などが記載されていて、失業保険の振込先となる金融機関の記入欄などがあります。
 
離職票-2
会社がハローワークに提出した離職理由や、離職日以前の賃金支払い状況(直近6カ月間の給与)が記載されています。

 

◆離職票と離職証明書の違いは?

「離職票」と似た書類として、「離職証明書」という書類も別で存在します。
 
離職証明書とは、従業員が会社を退職したことを証明するため、事業者がハローワークに提出する書類のこと。正式名称は「雇用保険被保険者離職証明書」といいます。
 
離職証明書は3枚一組の複写式の書類で、次の構成になっています。

 

  • 1枚目:事業者が控えを保管
  • 2枚目:「離職証明書」としてハローワークが保管
  • 3枚目:「離職票-2」としてハローワークが事業者を通じて離職者に交付


つまり離職証明書は、ハローワークが「離職票-2」を交付するために必要な書類ということになります。

 

離職票の発行手順

基本的に、会社から書類をハローワークに提出し、ハローワークが離職票を交付するという流れで、発行されます。

 

1. 会社が「離職証明書」を準備

会社は、退職者から退職の旨を伝えられたら、離職票の発行に必要な「離職証明書」を作成します。
 
「離職証明書」には、退職者の記入・捺印欄があるので、退職者に渡して記入・捺印してもらう必要があります。

 

2. 会社からハローワークに「離職証明書」を準備

会社からハローワークに離職証明書と「雇用保険被保険者資格喪失届」を提出します。ハローワークへの離職証明書の提出は、退職日翌日から10日以内と期限が決められているので注意しましょう。提出方法はハローワークに持参する以外に、郵送や電子申請も可能です。大企業は今年4月から電子申請が義務化されました。
 
ハローワークでの手続きが完了すると、「離職票―1」と「離職票―2」が発行され、後日会社宛に送られます。

 

3. 会社から退職者に「離職票」を渡す

会社から退職者に「離職票―1」「離職票―2」が渡されます。既に会社を退職しているので、本人に直接渡せないこともよくあります。その場合には郵送すればよいので、あらかじめ退職後の住所を確認しておきましょう。
 
その後、退職者の元に離職票が届いたら、退職者がハローワークに行き雇用保険の手当を受給するための手続きを行います。

 

離職票を発行する際の注意点

 

◆退職理由を退職者に確認しておく

離職証明書には、退職者の退職理由を記入する欄があります。
 
本人都合や、円満な退職なら問題が発生することはほぼありませんが、解雇など会社側の都合で退職した場合には、雇用保険の手当の支給開始日や、支給額が変わってくるケースがあります。
 
会社側では退職者の自己都合で退職したという認識だったのに、退職後、退職者から「本当は辞めたくなかった」など主張の食い違いが生じて、後々ハローワークから問い合わせが来ることもあります。
 
このようなトラブルを避けるためにも、退職前に、事業者と退職者は退職理由についてお互いの認識を明確にしておきましょう。
 
自己都合で退職する場合は、必ず退職者に退職届を提出してもらうようにしましょう。

 

◆退職前に書類を整えておく

先述したとおり、ハローワークへの離職証明書の提出は、退職日翌日から10日以内と期限が決められています。
 
本人の署名が必要な箇所もあるため、退職者が退職日を迎える前に必要事項を記入し、署名をもらっておくなど、書類に不備がないように見直しをしておきましょう。

 


※記事内で取り上げた法令は2020年10月時点のものです。
 
<取材先>
監修:うたしろFP社労士事務所 社会保険労務士 歌代将也
 
TEXT:宮永加奈子
EDITING:Indeed Japan + 南澤悠佳 + ノオト

 
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