求人票作成は気が重い?
店舗スタッフを採用したくても、人手不足の中では十分に採用活動にリソースをさけないことがあるのではないでしょうか。特に、欲しい人物像を明確にして、必要項目を書かなくてはいけない求人票の作成は、「何をどう伝えればよいのかわからない」「効果的な書き方がわからない」と負担に思うかもしれません。
多くの飲食店がスタッフ募集の求人情報を出しています。求める人材のイメージ、職場の雰囲気やアピールポイントなどをしっかりと伝えなくては、欲しい人材の目にとまることも難しくなってしまいます。
また、求人票を掲載してもなかなか応募がない場合、そもそも求人票が求職者の検索にヒットしていない可能性があります。一体、求人票の対応はどのようにすればよいのでしょうか。
求人票は情報を整理して自社で作成することが重要
求人票の作成は、情報を整理して自社で作成することが重要です。そうすることで、次のようなメリットが得られます。
- 自社、店舗の課題と求める人材像が明確になる
- 職場の空気感をもっともよく理解している自分たちで作成することで、自社に合った、長く働いてもらえる人材から応募の可能性が高くなる
- 労働市場の変化、営業時間や業務内容の変更があった時に柔軟に対応できる
- 求人票をアウトソースすることによる時間やコストをカットし、スピーディな採用活動ができる
- 先行きが見えにくい社会では、常に変更し、柔軟に対応していくという考え方が重要で、その考えを求人票にも反映できる
店舗の状況を十分に理解しないまま採用活動を行うと、求める人材とは異なる応募者の対応に追われたり、採用後にミスマッチが発生して結果として従業員の業務負担が増えてしまったりする可能性があります。そのようなトラブルを防ぐためにも、店舗が求める人材や業務内容を熟知した上で求人票に反映することがとても大切です。
しかし、「うまく書く自信がない」「何を書いてよいかわからない」と、頭を悩ませている採用ご担当者の方も多いでしょう。そんな方のために、飲食スタッフ採用で使える求人票のテンプレートを用意しました。
飲食スタッフ採用のテンプレート
求人票に盛り込むべき基本的な内容についておさらいしながら、アルバイト・パート採用向けの求人票テンプレートについて見ていきましょう。
◆求人票の基本項目
求人票に必要な基本項目は次のとおりです。
上記の表の内容を踏まえた上で飲食店スタッフの求職者のニーズに合わせた情報発信を意識しましょう。
◆求人票の見本
上記の基本的項目を参考に、次のような求人票を作成することができます。求職者の関心が高いキーワードを使いながら、働く環境をイメージできるような求人票であることが大切です。
職種名:お店のジャンルを記載 (例:レストラン・カフェ・鉄板焼き・本格スペインバル)
《仕事内容(もしくは募集背景)》
・アピールポイント①
・アピールポイント②
・アピールポイント③
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《電話でのお問い合わせ》
XXX-XXX-XXXX(担当:△△)まで
「Indeedを見た」とお問合わせください。
受付時間 ●●:●●〜●●:●●
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【仕事内容】
(主な業務)
・1
・2
・3
お客様層(家族づれ、カップル、女性一人、外国人。クレームほぼない等)
閉店後の作業内容(すぐ帰れる等)
独立支援あり!
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【入社後の流れ】
・初期研修(入社〜●週目)
・OJT(●ヶ月間)
サブマネージャー・店長候補として育成!
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【職場環境】
スタッフ人数、男女比、年代(◯代〜◯代)、どんな方が働いているのか
オフィス環境等
評価体制等
まかないあり(健康へ配慮していればその旨も記載)
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【雇用形態】
正社員/パート・アルバイト
【給与】
月給/時給 ●万円〜●万円
※スキル・経験により応相談
<モデル年収>
入社●年目 ●代 ●万円
※各種手当・賞与含む
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【応募条件】
<必須条件>
・
・
<歓迎条件>
・未経験者歓迎
・新卒・第二新卒OK
・主婦(夫)歓迎
・ブランクのある方も歓迎
・服装自由/髪型自由
・ネイル、ピアスOK!
・ハローワークでお仕事お探し中の方も歓迎
・学歴不問!中卒・高卒OK
・資格不要
・転勤なし
・フリーター歓迎
・学生歓迎
・ホテルや空港、アパレルでの販売、接客経験者優遇
・結婚式場での配膳スタッフ経験者歓迎
・異業種からの転職OK
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【勤務時間】
下記シフトで交代制
09:00〜18:00
10:00〜19:00
11:00〜20:00
実働8時間
※残業代支給
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【休日休暇】
・完全週休2日制(土日祝)
・年間休日●日
・夏季休暇
・年末年始休暇
・有給休暇 (初年度●日付与)
※平均有給取得日数:●日/年
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【勤務地】
住所
<アクセス>
アクセス
※マイカー通勤可(無料駐車場あり)
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【待遇・福利厚生】
・社会保険完備
・交通費支給
・昇給年1回
・賞与年2回
・健康診断
・残業手当
・住宅手当
・マイカー通勤可
・転勤なし
・社内禁煙
・フレックスタイム制
・産前産後休暇
・育休休暇
・退職金制度
・資格取得支援制度
・介護休業
・余暇施設(運動施設、保養所)
・公的資格取得・自己啓発(通信教育等)支援
・リフレッシュ休暇
・財形貯蓄制度
・社内預金、持株会
・個人年金など(従業員拠出)への補助
・社員食堂・食事手当
・制服貸与
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【会社概要】
・企業名:
・事業内容
・所在地:
・資本金:
・従業員数:
・会社URL:
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【応募後のプロセス】
・Indeedから応募→面接●回→採用
最初の面接時に履歴書を持って来て下さい。
応募〜採用まで約〇〇日
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すべての項目を書く必要はありません。店舗に合った項目を選定するようにしましょう。
◆さらに魅力的な飲食店スタッフ採用の求人票を作るには
日々多くの求人情報がインターネット上に掲載され続けているなかで、求職者の目にとまる工夫をすることがスピーディな採用の第一歩となります。
・ポイント①求職者のニーズに合わせた発信
魅力的な求人情報にするためには、飲食店のスタッフとして働きたいと考えている人はどのような考えを持っているのか、どんな条件を優先するかを把握し、関心が高い内容をしっかり伝えるようにしましょう。
以下のように「勤務時間」「勤務地」「時給・給与」「仕事内容」「働くメリット」などの項目で整理をすると良いでしょう。
・勤務時間
アルバイトやパートで仕事を探している求職者の場合、学生は部活や学業、主婦/主夫の方は家事や育児の空いた時間に効率よく仕事をして稼げるかを重要視しています。学生は夏休みなどの長期休暇中に勤務時間を増やしたり、テスト期間中は減らしたりなどシフト調整が可能かどうか、あらかじめ曜日や時間が固定されているかといったことを気にするケースがあります。主婦(主夫)の方は、子どもの学校行事や体調不良などに対応するため、シフトに融通がきくか気にする傾向があります。
・勤務地
自宅付近や通学途中に職場があるか、通いやすい立地かどうか検討するため、「勤務地」もよく見られています。
・時給・給与
時給や給与については近隣の飲食店と同水準、もしくはそれ以上であることが重視されます。時給アップや昇給の可能性があれば、その旨も記載すると良いでしょう。
・仕事内容
飲食店スタッフを募集する際、「どんな仕事を」「どうやって」「どの範囲まで行うか」、求職者がイメージしやすいように、任せる仕事の内容を具体的に記述するようにしましょう。
・働くメリット
求職者は時給や勤務地の他に、まかないや交通費支給といった待遇をチェックする傾向もあります。自社の特徴や魅力となるポイントをもらさず書くことで求職者の興味を引きましょう。
・ポイント②効果的なキーワードを入れる
飲食店の求職者が見ている「勤務時間」「勤務地」「時給・給与」「仕事内容」「働くメリット」を意識して、求人票に入れると効果的なキーワードについて見ていきましょう。
・勤務時間
勤務時間に関しては、求人票に「1日●時間/週●日からOK」と書くことで、勤務日数や時間の最低ラインがわかり、学生や主婦(主夫)は応募しやすくなります。また「早朝・日中・夕方・休日」というようにシフトパターンを示すことで、生活とアルバイト・パートのバランスを具体的にイメージしやすくなります。
・勤務地
勤務地については「●駅●番出口から徒歩●分」など、求人票にアクセス方法を具体的に記載しましょう。そうすることでイメージしやすくなり、求職者に安心感を与えます。
・時給・給与
時給や給与がいくらなのかを明記することはもちろんですが、研修期間や試用期間で金額が変わるのであれば合わせて必ず記載しましょう。他にも「交通費支給」や「昇給あり」といったキーワードも魅力的に思う求職者が多いはずです。ほかにも「日払い」なども、関心が高いキーワードです
・仕事内容
飲食店スタッフの募集で使用される「ホール」「キッチン」「接客」「調理」といったキーワードの他に、次の例のように、具体的な仕事内容がイメージできる記載を心がけましょう。また、必要とされる仕事のレベルがわかるようにすることも大切です。
例)
ホールでの接客、ドリンク類の準備、配膳、会計、後片付け
キッチンでの食材準備、盛り付け、麺類の調理、皿洗い、調理補助(包丁は使いません)、要調理師免許
未経験者の場合は、自分にできるかどうか不安に思い、応募をためらうこともあるので、「マニュアルあります」「丁寧に教えます」など記載するとよいでしょう。
・働くメリット
求職者が働くことで得られるメリットについて、「まかない」「交通費支給」「調理師免許の取得支援」「系列店の割引」「スキルアップ研修」「独立支援」といったキーワードでアピールすることで、自社の魅力を伝えることが可能になります。
他にも、自分が働く店舗がどのような雰囲気かとても気になるものです。「仲のいい職場」「楽しい仲間」「優しい先輩」など、スタッフの雰囲気を伝えましょう。また、「落ち着いた雰囲気の店内」など店舗の内観がイメージしやすくなるキーワードを入れることで、求職者の安心感や信頼感につながります。
Indeedなら求人票作成のプロセスをスムーズに進められる
本記事で紹介をしてきた求人票テンプレートですが、Indeedでは求人情報を掲載する際にいつでも利用が可能です。テンプレートを使い表示される項目に沿って必要情報を入力するだけで、簡単に求人票が完成します。
求人票の作成画面で「求人テンプレートが利用可能です」という項目の「詳しく見る」をクリックすると入力例を確認することができ、どんなことを書けばよいかがわかるので参考になります。
テンプレートの記入が完了したら、公開前にプレビューでどのようにIndeedで表示されるか確認しましょう。
また、Indeedの求人票は5点まで画像を掲載できます。「会社や店舗の雰囲気が伝わる写真」や「自社のサービスや商品の画像」というように、掲載するべき画像のヒントも表示されるので参考にしてみてください。画像は文章では伝わりきらない多くの情報を伝えることができるため、求職者に自身がその職場で働いている姿をイメージしてもらいやすくなります。
また、Indeedの求人票は掲載後いつでも内容の書き換えが可能です。職場の様子や応募状況に合わせて求人情報の内容を変更するなどスピーディな対応ができることも特長です。
さらにIndeedの有料オプションである「スポンサー求人」を使うと、自社の求人情報がより求職者の目に留まりやすくなり、求めている人材からの応募につながることが期待できます。
たとえば、スポンサー求人を利用して一定の条件を満たすと、「注目の企業」という状態になり、求人情報がロゴマーク付きで表示されるようになります。画像が表示されることでクリック率の向上につながったというケースも見られるため、いかに求職者の目に留まりやすくするかということが重要な視点であると言えます。
スポンサー求人にかかる料金は「クリック課金型」という仕組みになっています。掲載された求人情報がクリックされてはじめて料金が発生します。クリック単価は採用市場の状況によって変動します。
まとめ
採用活動の中で、「求人票の作成」は基本中の基本でありながら、労力が必要なものです。そして、せっかく書き上げたものでも、内容が求職者のニーズに合致していなければ興味を持ってもらえません。求める人材に読んでもらい、かつ応募をしてもらえる求人票にするためには、求職者が何を求めているか、そして自分の職場の魅力はどこにあるのか、それぞれをしっかりと見極めることが重要です。
本記事で紹介したテンプレートを有効活用しつつ、求職者のニーズと自社の魅力の深掘りをしっかり行い、採用活動を効率的に進めていきましょう。
photo:Getty Images