飲食業界の求人状況はどうなっているのか

飲食店のイメージ


度重なる緊急事態措置やまん延防止等重点措置により、飲食業界は大きな打撃を受けています。飲食業界の求人は、今どのような状況なのでしょうか。さらに、アフターコロナに向け、今後どのような対策が必要なのでしょうか。現場主義の飲食店コンサルティングを行う株式会社スリーウェルマネジメント・代表 三ツ井創太郎さんに伺いました。

 
 

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コロナ禍の飲食業界の現況


2021年10月に緊急事態宣言が解除され、2021年12月から飲食業界は一気に忙しくなりました。しかし、長らく続いていた緊急事態措置のなか、スタッフが退職をしたり、アルバイトを調整したりしていた飲食店が、いきなり人材を集めようとしてもかなり厳しい状況でした。結果的にお店はオープンしたものの人材不足で想定していた営業ができず、売り上げも期待以上に伸びなかったというお店が多くあったのです。
 
雇用調整助成金などを活用して給与を払い、人材確保をしていた飲食店もありました。しかし、スタッフの離職はお金だけが問題ではありません。飲食店の先行きに不安を感じ、異業種に転職するようなケースもあります。なかには家族が心配して泣く泣く飲食業を離れたという人もいました。
 
また、緊急事態宣言解除後に営業を再開し、久しぶりに顧客が来てくれたにも関わらず、人材不足でまともな営業ができず、クレームが増え、常連客も離れてしまったというケースもあります。
 
大手飲食チェーンでは、2021年の12月の繁忙期を見越し、初夏からコストをかけて求人に力を入れ、人材の獲得合戦がスタートしていました。大手に人が流れ、小規模の飲食店はさらに人材を確保しづらい状況です。
 
このように、コロナ禍での飲食店の営業において、人材確保は皆さんが本当に苦労されている部分です。これはアフターコロナの時代においても大きな課題になってくると考えられます。
 
一方で、飲食業界のなかでも、スイーツ店などの非アルコール業態に着手し、人材確保とともに売り上げアップも実現している企業もあります。そのような成功した企業と、そうでない企業との二極化が進んでいるのも現状です。

 
 

人材不足はコロナ禍で変わったのか?


コロナ禍以前から、飲食業界では人材不足が進行していました。また、働き方やコンプライアンスに関する問題がたびたびメディアなどでも取りあげられ、大きな課題となっていました。
 
そのようななか、飲食業界での働きやすい環境を整備する必要性が高まり、多くの企業が徐々に企業体質を変えていこうとしていた矢先に、コロナ禍に突入してしまいます。2020年の春以降は営業しにくい状況になり、人材不足の問題を意識する必要がなくなっていたと言えます。
 
しかし、その間にも、人材不足は着実に加速していました。コロナ禍で飲食業界を離れる人が増えたことでその課題が一気に噴出し、まさに今襲いかかっているような状況です。

 
 

今後はより人材不足に? 想定される求人状況と対策


飲食業界に限らず、人材不足は少子化が進む日本の雇用全体の問題となっています。コロナ禍以前から求められていた飲食業界の人材確保に向けた取り組みをここでストップしてしまえば、今後はさらに人材不足に陥ってしまうでしょう。
 
働きやすい環境づくりはもちろん、採用した後も社員教育を優先的に行うなど、「採用力」と「定着力」を同時に強化することが重要です。つまり、人が働きたくなり、そして働き続けたくなるための「採用偏差値」を上げていく必要があります。ぜひ、以下の5つの視点から自社の状況を確認してみましょう。

 

  1. 勤務の待遇
    月に8日以上の休みがあるか、残業が45時間以内か、連休が取れるかどうか、同年代の人と比べて遜色ない給料が出るか、家賃補助はあるかどうかなど
  2. 公平な評価
    上司の気まぐれではない人事評価ができるかどうか、数値結果だけでなくプロセスも評価されるかなど
  3. 誇り
    社内に尊敬できる人がいるかどうか、自分の店を自信を持って家族や友人にすすめられるかどうかなど
  4. 企業文化
    パワハラやセクハラがないか、女性スタッフ自身が働きやすい環境になっているか、コンプライアンスが徹底されているかなど
  5. 成長環境
    業務別のマニュアルが整備されているか、新人スタッフに対する研修プログラムがあるかなど


先が見えないウィズコロナの今でもできることはあります。まずは、経営者が企業のビジョンや目的地をしっかりと示すことです。スタッフは向かい先が分からない船には、乗りたいとは思いません。
 
また、売り上げを出しにくい今、スタッフの評価や賞賛を行う要素が少なくなっています。そこで、定性的な評価制度を設けてみてはいかがでしょうか。例えば、顧客へのダイレクトマーケティングをKPIに掲げているなら、SNS登録の達成率をスタッフへの定性評価に組み入れるのも良いでしょう。
 
今後はDX(デジタルトランスフォーメーション)で省力化するなど、同時に企業体質を変えるような取り組みで人材不足に備えることも必要です。
 
今はコロナ禍でライバル店が減っているかもしれませんが、アフターコロナになれば増えることが予想され、さらにし烈な人材獲得合戦がはじまるでしょう。人が働きたくなり、入ったら辞めたくないと思うような企業になるために、「採用偏差値」を上げる取り組みにいち早く着手することが大切です。

 
 
 

<取材先>
株式会社スリーウェルマネジメント・代表取締役  三ツ井創太郎さん
 
TEXT:武田明子
EDITING:Indeed Japan + ミノシマタカコ + ノオト


 
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