
Indeed のMukherjee、TruGreenのJessica Manucy氏、そしてMGM ResortsのRebecca Smith氏がテクノロジーを活用した大規模な採用について話し合います。
キーポイント
- Indeed のAIを活用したサービスは、Indeed が日々収集する320TBのデータに基づきます。
- Indeed は、MGM Resortsの毎週の採用イベントの合理化をサポートし、候補者を応募から内定まで数時間以内で獲得できるようにしました。これによりTruGreenが候補者への連絡に費やす時間を10%節約することができました。
- 採用マネジャーがAIを活用した機能を使えば使うほど、AIは賢くなってマッチングの質が向上し、求人掲載プラットフォームを改善できます。
「採用活動の課題が変わらないことは理解しています。手作業が多く、時間がかかり、条件を満たす候補者を見つけるのが難しく、使用するシステムが多すぎます」と、Indeed でMarketplace Product & UXのEVPを務めるRaj Mukherjeeは、Indeed FutureWorks 2024の参加者に話しました。
そこで登場したのが Indeed のAIを活用したサービスです。これらのサービスは、Indeed が毎日収集する320TBのデータに基づいています。「320TBのデータスペースには、1兆を超えるWord文書を保存でき、これは毎日10億の小説を書いた場合の量に相当します」とMukherjeeは言いました。
こうしたサービスは、TruGreenやMGM Resortsのような採用企業の、より適切かつ迅速な採用をサポートしています。これは昨年、合計で3万4,000人の新規採用を行った両社にとっては、非常に重要なことです。TruGreenのSenior Director of Talent Acquisitionを務めるJessica Manucy氏と、MGM ResortsのVP of Talent Acquisitionを務めるRebecca Smith氏は、プロセスの合理化がそれぞれのビジネス全体に影響を及ぼした、とステージで説明しました。
Smart Sourcingは採用コストと時間を削減する
昨年、Indeed はSmart Sourcing (日本でのローンチは未定)を開始しました。これは、スカウト候補者機能(日本でのローンチは未定)と候補者検索機能を組み合わせることで、候補者へのアプローチを加速し、企業の採用までの時間が20%早くできるよう支援します。AIを活用したこのサービスは、Indeed 上の2億9,500万件の履歴書を検索して、採用企業の求人内容に一致するスキルや資格を持つ候補者を見つけます。Smart Sourcingは、各候補者の強みと、職歴の空白期間の可能性などの概要を生成します。そこから採用企業は、選んだ候補者に対して求人に応募するよう招待できます。Indeed のデータでは、条件に一致する候補者は応募する確率が17倍高くなります。
TruGreenは、営業職の大量採用に対応するため、Smart Sourcingを頼りにしています。TruGreenは季節採用を行い、2024年の初めから現在までだけでも、1万7,000人を新規採用してきました。Manucy氏が2021年に現在の役職に就いたとき、TruGreenには合計で13万人もの応募があり、必要に迫られてそれらの応募者全員と連絡を取っていました。今年に至っては、TruGreenにはすでに43万6,000人の応募があり、Manucy氏のチームは連絡を取る応募者も内定を出す応募者もじっくり選ぶことができています。「Smart Sourcingは、自動的に求人の職種と条件が一致する候補者を推薦してくれるため、非常に助かります」とManucy氏は言います。Smart Sourcingは、候補者との連絡に費やす時間を平均で10%節約しています。
適切な応募者とのマッチングにより、条件を満たす応募者の密度が向上する
MGM Resortsは、リゾートとカジノで毎年2万人の従業員を新規採用しますが、そのほとんどが警備と飲食、カジノの仕事で、従来から離職率の高い職種です。「Indeed は、すぐに働ける求職者とつないでくれます」とSmith氏は話します。
MGM Resortsは、Indeed の関連会社であるGlassdoorを利用し、自社の採用ブランドに関する情報を共有し、単なる仕事ではなく、長期的なキャリアを求めている人材に応募するよう促しています。こうしたプラットフォームを利用して、MGM Resortsは毎週開催している採用イベントに条件を満たす応募者150~250名を集め、応募者の多くは当日、内定をもらうことができます。「採用までのスピードが劇的に向上し、市場での私たちの競争力を高めるのに役立っています」とSmith氏は説明します。
AIは採用担当者が戦略的パートナーになるための時間を取り戻す
採用企業は長い間、Indeed で最も広く導入されている、有料掲載求人を使用してきました。無料掲載求人と比べて、有料掲載求人は採用や面接を含め、5倍多くのポジティブな結果をもたらします。2025年には、AIの力と求職者からの新しいデータの組み合わせを活用し、有料掲載求人のターゲティング機能を強化していきます。これにより、採用企業は最低要件を満たしている候補者に対してのみ、予算をかけることができます。試験運用の初期テストの結果、候補者のターゲティング機能を使用する有料掲載求人では、対象候補者が採用に至る確率は47%高くなりました。また、Indeed の直接投稿求人はスカウト候補者機能にもアクセスでき、AIが候補者を推奨するため、採用企業は応募を待たずに直接候補者に連絡を取ることが可能です。
こうしたサービスは、人材獲得チームの時間を節約します。実際、Mukherjeeは、Smart Sourcingにより企業が採用関連業務に費やす時間が平均で毎週6時間、節約できることを共有しました。「採用担当者は事務的なタスクに費やす時間が長すぎると思います」とSmith氏は言います。「採用担当者の事務作業を減らし、ビジネスの現場で採用マネジャーとの相談や、候補者との連絡など、採用担当者がやるべき大事な仕事に取り組むことができるようになります。今後数年間でAIが業界にもたらす影響に対する期待は語り尽くせません」
最後にMukherjeeは、Indeed のCEOであるChris Hyamsがカンファレンスの冒頭で述べたポイントを強調しました。これらすべての機能強化については、より多くの採用担当者がAIを活用した機能を使えば使うほど、AIは賢くなってマッチングの質が向上し、求人掲載プラットフォームを改善できます。