焼肉食べ放題の「焼肉きんぐ」を筆頭に、「丸源ラーメン」「寿司・しゃぶしゃぶ ゆず庵」など、多数の人気飲食店を展開している物語コーポレーション。今後さらなる成長を目指し、Indeed(インディード)を活用しながら多様な人財の採用に力を入れていくという。その人財戦略を担う同社執行役員で経営理念推進・D&I本部長兼人財開発部長の横浜任氏と営業企画部パートナー採用・定着強化グループ長の川添良介氏の2人に話を聞いた。
誰もが堂々と自分を表現できる会社に
横浜 当社は愛知県豊橋市でおでん屋として1949年に創業して以降、和食、焼肉、ラーメン……と、業態を増やしつつ成長を続けてきました。近年は、焼肉食べ放題の「焼肉きんぐ」の拡大のおかげで、「物語コーポレーション」という社名も広く認知されるようになってきたと感じています。
現在も順調な成長が続いており、店舗数は直営とフランチャイズを含め、国内669店舗(2023年12月31日時点)に達しました。しかし、急速に人口減少が進む日本にあって、単純な多店舗展開による成長戦略は早晩、限界を迎えることは明らかです。今後も成長を続けるためには、新ブランドの開発と海外展開が必須だと考えています。
そのためには、多様な人財が欠かせません。異なる文化や意見を持つ人たちが自由闊達に議論を交わす「議論文化」を醸成することで、正しい意思決定とイノベーション、強いリーダーが生まれる。そして、それが企業を次の段階に押し上げる原動力となる――。
私たちが掲げる経営理念「Smile & Sexy」は、「なりたい自分を目指して自分を磨く(=Smile)」「どんなときでも正々堂々自分を表現する(=Sexy)」という意味を込めたものです。従業員一人ひとりの「個」を大切にし、誰もが堂々と自分を表現できる会社でありたい。この理念に共感してもらえる人財を当社は求めています。
議論文化をより加速させてくれる外国人人財
横浜 D&I(ダイバーシティ&インクルージョン)の実現を目指し、近年は外国人人財の採用に力を入れています。多角的に深く議論するために、異なる文化や価値観を持っている外国人人財は、とてもありがたい存在です。
例えば、入社式に際してこんなことがありました。「入社式は正装」というルールに対し、「自分たちにとっての(自国の)正装をしたい」との要望があったのです。それを受け、「自国の正装で参加してよい」というルールに変更しました。今や当社の幹部候補生(新卒)の入社式では、色鮮やかな民族衣装が多数見受けられます。
川添 一方、パートナー(パート・アルバイト)では、外国人人財に加えて、シニア人財の採用を強化しています。シニア人財も非常に心強い存在で、当社が大切にしている「おせっかいサービス」においても活躍いただいています。その姿を見て、若いスタッフも刺激を受けており、ワークとモラルの両面で好影響をもたらしてくれています。また、年配の方は、一度定着すると離職率が低く、お店で長く働いていただけることもあり、欠かせない存在です。
パートナー、応募の大半がIndeed経由
川添 採用活動に関しては、新型コロナウイルス禍がほぼ収束したことで飲食業界が再起し、人財獲得競争が激しくなっています。そうしたなか、自社採用ウェブサイトで効率的な採用を実現するために、パートナーの募集ではIndeedを活用しています。世代、属性、地域を問わず、万遍なく応募があり、今では応募の大半がIndeed経由です。実際、「外国人」「シニア」の在籍数は、Indeed導入後1年半でそれぞれ180%以上増加しています。多様な人財獲得に、Indeedが貢献してくれています。
やはり、どんなにオペレーションの効率化を進めたとしても、飲食店に来店していただく価値は「人」にあります。人と人とのコミュニケーションでしか生まれない「顧客体験」を提供し続けていくためにも、Indeedを活用して、今後も多様な人財を採用していきたいと思います。