一蘭の未来を左右する、1000名以上の大量採用。成否を賭けた大胆な変革とは

By Indeed

2025年11月11日、Indeed主催の「Indeed FutureWorks Japan」において、採用戦略・採用施策・Indeed活用の観点から、採用に関する優れた企業の取り組みを表彰する「Indeed Hiring Awards 2025」が開催されました。3回目の開催となる今回も、多くの企業様よりエントリーいただき、厳正な審査の結果、5社の企業様がそれぞれ「グランプリ」「ストラテジック部門賞」「チャレンジ部門賞(2社)」「Indeedエクセレンス賞」を獲得されました。

本稿では、「ストラテジック部門賞」を受賞された「株式会社一蘭」様の取り組みについて伺います。「天然とんこつラーメン」の専門店として高い知名度を持つ同社ですが、前代未聞の採用数が必要という状況を、どのような戦略で乗り越えたのでしょうか。人材開発部門マネージャーの宮里亮様にお話を伺いました。


株式会社一蘭 プロフィール

福岡市博多区に本社を置く「天然とんこつラーメン専門店」。1993年の設立以来、とんこつ一筋に味を追求し続け、「味集中カウンター」や自分好みにラーメンをカスタマイズできる「オーダー用紙」などに代表される独自のサービスを次々に開発し、誰もが一杯のラーメンを集中して味わえる体験を提供。現在、国内外に90店舗以上を展開する。

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前代未聞の採用数1000名の壁。これまでの「当たり前」を根本から変える戦略が必要に

インタビューにお答えいただいた、飲食事業部/人材開発部門/店舗スタッフ採用・雇用対策 マネージャー 宮里亮様

──このたびは「ストラテジック部門賞」受賞おめでとうございます。

宮里 ありがとうございます。広報をはじめ、社内の各部署から祝福の言葉をいただいて、本当に嬉しかったのと同時に、今後もより大きな壁を超えていく責任感もひしひしと感じているところです(笑)。

──「一蘭」といえば、街なかやカップラーメンなどでもよく見かける、お馴染みのお店ですが、改めて会社のことを教えていただけますか。

宮里 一蘭は1993年の設立から「天然とんこつラーメン」の専門店として、ひたすら味とお客様体験の向上に取り組み続けている企業です。お客様が一杯のラーメンに集中できるようにと開発された「味集中カウンター」や、味の濃さや脂の量などを自分好みにカスタマイズできる「オーダー用紙」など、他のラーメン店の一歩先を行くサービスの提供をしてきたという自負がありますね。

──最近では、インバウンド需要の影響もあって、お客様が急増しているそうですね。

宮里 そうです。まさに今回の採用活動の背景にもなりますが、既存店の好調な業績と、新たな店舗数の増大に合わせるように、月間800〜1000名の採用が必要という状況が発生していました。これまでは店舗の店長などが現場の人材採用の対応を行なっていましたが、兼務となるとどうしても店舗運営が優先となるため、応募の取りこぼしが発生するなど、思うように進まない状態が続いていました。

また、一蘭は会社の風土として、仕事の能力よりも個人の良心を最重要視するということがありまして。一蘭で働く方はこの考えを理解し、一蘭で働くことを通じて社会全体に貢献できるような人材になって欲しい、という育成方針を掲げています。ただ人手が充足すれば良いということではなく、当社の理念に共感してくれる方でないと採用できないということも、思うように採用が進まない原因のひとつでした。

──募集の数だけではなく、質も問われるということですね。宮里 人を集める、ということが最優先の課題でありつつ、同時に質の部分も考えないといけない。さらに800〜1000名の採用となると採用コストもかかってきますから、その部分をいかに最適化していくか、ということも課題となっていました。

り、現在は全国で550箇所以上の施設運営を手掛けています。現在は要介護の方たちだけでなく、いわゆるフレイル(健康と要介護の中間状態)と分類される方たちに向けたデイサービスや、シルバー向け職業紹介事業など、この先介護が必要とされるかもしれない層に向けたビジネス展開にも注力しています。

──介護業界というと、やはり採用難のイメージがあります。実際のところ、どうなのでしょうか。

鈴木 人材不足という部分に関してはその通りです。そもそも求人倍率が非常に上がっている売り手市場で、採用上の競合もあまた存在し、サービス業や飲食業といった他業界とも人材を取り合う状況です。さらに、介護というと肉体的な疲労が発生する仕事で、ご高齢の方とのコミュニケーションも難しそう…など仕事そのものへのネガティブイメージもあります。せっかく入社しても、ギャップから早期退職するケースも発生しており、人材の流動性は非常に高い業界です。

当社においてもそういった状況は変わらず、特に人材の定着に関しては大きな課題感を持っていて、早急に解決の方策を立てていく必要が出ていました。

──まず、どこから手をつけることにしたのでしょうか。

鈴木 一言でいうと、ターゲット人材の見直しです。それまでは、いわゆる現役世代の若手人材をメインターゲットとして求人活動を行なっていました。しかし、ここは同業をはじめ他業界でも喉から手が出るほど欲しい層。当然獲得競争は激しく、分が悪い。であれば、別のターゲット層を開拓していくのが近道だと考えたのです。

実際当社の現場を見ても、60代で若手にも引けを取らない活躍をされている方たちはたくさんいらっしゃいます。こういったシニア層などを新たな戦力として獲得していこう、と大きく舵を切ることにしたのです。

株式会社一蘭の取り組み

Indeedとの二人三脚で実現した、データドリブンな新しい採用の手法

──まず、どこから手をつけていったのか教えていただけますか?

宮里 まず現場において、店長でないとできない仕事、そうでない仕事というものをきちんと洗い出すことから始めました。その上で、店長が採用活動になかなか時間を割けないという状況を考えたとき、まずこの業務については本部のサポート部門に集約して良いのでは、ということが分かってきたんです。

そこで採用を担う専門チームを本部で立ち上げることになりました。そこからは、採用活動の中身について一つひとつ改善を進めていったような形です。例えば応募者の面接も、これまでは店舗に来てもらっていたところをオンライン面接に切り替え、双方の手間を無くせるようにしました。ただ、オンライン面接でも当日に都合がつかなくなって面接に来ていただけない、そのままフェードアウトといったケースは散見されて。そこで導入したのが、24時間365日対応可能なAIによる面接でした。

──たしかに手間は削減できそうです。しかし、AIだと「質」の部分の見極めなどが難しそうですが。

宮里 AI面接で設定する質問によって、その方の持つ資質をある程度測れるような仕組みになっていまして、そこで当社の企業文化に対する理解度や共感度を見ることができるようにしています。例えば「他の人への感謝の気持ち」や「人を手助けした経験」といった内容についてお伺いすることで、事前にミスマッチを防げるようにしています。

あとは、これまで時給の設定なども店舗ごとに行なっていたのですが、ここも近隣の競合企業などと比較して採用チーム側で設定するようになりました。その効果の変化についても定点観測をしてそのデータを積み上げ、しっかり競争できる時給価格の設定が行えるようにしていったり、採用業務を一箇所に集約したからこそ、できる動きが増えていきました。

──データドリブンなやり方に進化していったようなイメージですね。

宮里 はい。ここはIndeedの伴走体制も非常に大きくて、感謝しているところです。まずそれぞれの店舗の現状を徹底的に見える化し、店舗ごとに採用の「緊急度」をランクづけする、それに応じIndeed PLUS※の予算配分をしていくといった体制を一緒に作っていただいたと思っています。

こういったデータベースを活用し、例えばこの店舗では何人が働き、何人がこの先で退職予定なのか。さらに過去の採用実績から考えてこの店舗でこれだけの人数の採用は難しいのでは?といった分析が精緻にできるようになったことは非常に大きかったです。店舗ごとの採用の緊急度や難易度、それらをもとに原稿をカスタマイズし「ある時間に絞った働き方」や「全時間帯の働き方」など分けて訴求をする。そういった個別最適化の動きが、採用成果に繋がっていったのだと感じていますね。

採用の先の「定着」へ。これからも一蘭の挑戦は続いていく

──具体的な成果としてはどのようなものでしょうか。

宮里 採用専門チームを発足させてからの成果としては、発足前と比較すると応募数にすると約160%UPという結果に結びついています。月間でいくと最大で約5000件程度の応募数を獲得できる月もあるなど、これまでとは比較にならないほど大きな反応を得られるようになっています。また、店舗ごとの採用緊急度の違いに合わせて予算配分を行なっていくという運用のおかげで、採用単価についても約40%程度、金額にすると数千万円単位での削減に成功しました。

専門チームの立ち上げ、さらにAIなどテクノロジー活用による工数削減とチームの動きの最適化、さらにIndeed PLUSによる求人広告戦略と同時に動かしていった結果、高い成果を残すことができ、非常に嬉しく思っています。

──今後の展望についてお聞かせください。

宮里 現場の店長たちからも、採用業務を本部が担当してくれるようになったおかげで、店舗におけるスタッフの育成や、お客様対応にこれまで以上に向き合えるようになったといった声をいただいています。安定的に人員の採用ができるようになったからには、せっかく入社いただいた方に少しでも長く働いていただくため、現場とも協力しながら、現在進行形で様々な改善に取り組んでいくつもりです。

Indeedの営業担当の方には、正直色々な注文ばかりしていて恐縮なのですが(笑)、しっかり寄り添っていただいて、かつ常に最善の方法を一緒に考えてくださって感謝しています。まだまだ採用活動の最適化の途中という認識でいますので、これからも伴走していただければ幸いです。

──ありがとうございました。

※ Indeed PLUS 利用の際には、Indeedの利用規約、掲載基準、使用制限が適用されます。 


Indeed Hiring Awardsについての詳細はこちらをご覧ください。
https://jp.indeed.com/lead/hiring-awards

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