2025年卒の就職活動から、ある条件を満たしている場合のみ、採用直結のインターンシップが可能になることが正式決定しました。この就活ルールの変更により、新卒採用はどう変わるのでしょうか。採用ブランドの向上を総合支援するcore words 株式会社の佐藤タカトシさんが解説します。
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求人を作成する新しいインターンシップの制度はいつから? 何が変わる?
◆いつから?
インターンシップは、企業が学生に就業体験の場を提供する制度です。就職する前にお互いを知ることができる貴重な場ですが、今まではインターンシップで優秀な学生を見つけたとしても「うちに来ないか」と選考への参加を強く促したり、面接で加点したりすることは、ルール上は不可とされていました。実際には、暗黙の了解としてインターンシップ参加者を早期選考に呼ぶなどの優遇が多くの企業で行われていましたが、政府が指定した就活ルール上はNGだったのです。
ですが、2025年卒の就職活動に臨む、2022年11月時点で大学2年生となる学生以降から、一定の条件を満たすことでインターンシップ参加者を直接採用に活用することが正式に認められました。実情に合わせてルールが変更された形です。
◆条件は?
条件としては、インターンシップ期間が5日間以上であることです。1日や3日のインターンシップでは対象になりません。就業体験が必須となり、教育が目的で就業体験が任意となる場合は、長期であっても採用直結のインターンとはみなされません。
また、人事担当でなく現場の社員が指導を行い必ずフィードバックをすることや、学業との両立に配慮し、学部3・4年生か修士1・2年生を対象に、夏休みや冬休みなどの長期休暇に行うことも条件となっています。
◆新卒採用は何が変わる?
採用活動のスケジュールに特に大きな変更はありませんが、優秀な学生を採りたいのであれば、インターンを実施しない企業は不利になるかもしれません。今までは建前として直採用NGになっていたためにインターン経由の採用選考を実施していなかった大手企業なども、制度の変更で積極的にインターンを活用する流れになるでしょう。
学生が大手企業のインターンシップに流れる可能性があるので、大手以外の企業は広報や内容に力を入れる必要があります。内容を充実させるためにプログラムを練り直したり、現場社員の協力も多く仰ぐ必要があります。確実に企業の負担は大きくなるため、人事と現場との協力体制がしっかりしていて、学生にとってよりよい就業体験の場を提供できる企業が勝ち残るでしょう。
学生、企業ともに、インターンシップ=選考との意識が強まり、就活の早期化も進むと思います。これまでもインターンシップからの採用選考は行われていた実情はありますが、「採用直結型」になると確実に希望者が増えるので、インターン参加の選考のバーはより上がるでしょう。
採用直結のインターンシップを導入するメリット・デメリット
◆メリット
5日間以上一緒に働くことで、学生は企業文化や仕事内容を深く知ることができ、企業側も面接以上にその学生の素養を判断しやすくなります。結果として、入社後のミスマッチを防ぎ、離職率の低下にもつながります。
1カ月など長期のインターンであれば、入社後の研修をインターンで行うようなものなので、実際の入社後は研修の必要がなく即戦力になるというメリットもあります。
◆デメリット
インターンシップからの採用が可能になることで、採用活動のスケジュールが全体的に前倒しになります。インターンシップの内容設計など、早くから始動しないといけない上に、時期によっては3年生のインターンシップをやっている間、4年生の採用活動を同時並行で進めなければいけないので、人事の負担は大きくなります。
また、直採用OKとはいえインターンシップからすぐに内定を出すわけではなく、実際には選考に進んでもらう必要があります。ただし、インターンシップ受講生と通常エントリーの学生では選考フローが異なることが多く、前者は「いきなり最終面接」となることもあると思います。
インターンシップを3年生の夏に行ったとして、採用選考はスケジュールにのっとるのであれば4年生の6月になるので、長期間に渡って学生を繋ぎとめておかないといけません。採用にかける工数は確実に増えるでしょう。
インターンシップからの直採用を見据えた際の新卒採用戦略/スケジュール
まず、どういう学生が欲しいのか、採用する人物像を明確にすることによって、インターンシップの内容設計が変わってきます。
設計後、仮に2025年卒の3年生を対象にした場合、インターンシップのスケジュールは次のようになります。
<2023年>
1月 人員戦略やインターンシップのコンテンツを練り始める
6月 求人サイトでインターンシップの募集をかける
7月 選考
8月 インターンシップの実施
これ以降、2024年4月からの採用活動のスケジュールは従来と同じですが、前述の通り、インターンシップのあと実際の採用活動が始まるまでの期間も、学生をつなぎ止める必要があります。メールはもちろん、社員とのランチ会など、定期的に現場との接点を設けましょう。
インターンシップを採用に活かしてミスマッチの少ない人材確保を
採用直結のインターンシップが公認されたことで、企業、学生どちらにとっても今まで以上にインターンシップの重要性が増すことが予想されます。人事の負担も増えますが、インターンシップの設計がうまくいけばミスマッチの少ない人材を確保でき、早くから活躍してもらうことができるでしょう。
<取材先>
core words株式会社 佐藤タカトシさん
TEXT:小林麻美
EDITING:Indeed Japan + ミノシマタカコ + ノオト

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