
Indeed のCMOであるJessica Jensenが、AIに対する不安が拭えない理由と、Indeed や他の企業が日々のワークフロー全体にどのようにAIを取り入れているかについて説明します。
キーポイント
- AIに圧倒されているのは、あなただけではありません。しかし、この不安は克服できます。
- 自社の人事・採用担当チームの日常業務やスキルアップに、AIがどう役立つかを考えてみましょう。
- 自社の成功に向けて、AIの使用に関するガイドラインを整備することが大切です。
Indeed の最高マーケティング責任者(Chief Marketing Officer)を務めるJessica Jensenが、皆さんにAI不安症協会(AIA、Artificial Intelligence Anxiety Society)への参加を呼びかけます。Indeed FutureWorks 2024のステージでJensenは、「協会費は、虚空に向かって絞り出すような声で叫ぶことでお支払いいただけます」と冗談を言いました。
人事担当者は働きすぎていると感じています。仕事の一部をAIに任せることができるとして、AIに仕事を取られる不安はどうすれば良いのでしょうか。また、この新しいテクノロジーに適応できない人はどうなるのでしょうか。Jensenが説明したとおり、自分が遅れていると不安を感じることは、新しいツールによって働き方が急速に変化している状況を考えると当たり前だと言えます。
人類の歴史を通して、印刷や製造、農業のあらゆる進歩が労働に変革をもたらしてきました。ただ以前は、社会の変化に長い時間がかかっていました。「数百年もの時間をかけて、それらの技術に慣れてきたのです。私たちは技術を学び、生活に取り入れて、進歩を遂げることができました」とJensenは言います。しかし、この20年間は、スマートフォンの登場から自動運転車、そして職場でのAIの使用まで、「変化のペースがあまりにも急激です」
「一部の人は、無理もないことですが、新しい技術に抵抗して、アナログな仕組みに固執しています。それによって時間のかかる手作業が増えることもよくあります」とJensenは説明します。
「他方では、ツールの安全性が検証されていないにもかかわらず、飛びつく人もいました。法務部門との事前の適切な相談もしていないかもしれません。きっと、『インターネットはバイアスだらけであり、AIがそれを再生産している』と気づいたことでしょう」この場合AIは、人事担当者の仕事を以前よりもやりにくくしている可能性があります。このような状況は、人事担当者だけに留まりません。Forbesの調査によると、AIによる生産性の向上が期待されていたにもかかわらず、AIを使用している従業員の77%は、業務の負担が増えたと感じていることが明らかになりました。
「余計な負担が多すぎるのです。この会場にいる皆さんの多くは、AIツールを試して一定のメリットを感じると同時に、今後の対応への不安や困惑を感じているでしょう」とJensenは話します。
Jensenは、AIに対する過度の反応や恐怖心を解消し、AIを使って人事と人材獲得のプロセスをスピーディーでシンプルかつ人間味のあるものにするための、3つの主な戦略について説明します。
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求人を作成する今すぐ役に立つAIの使い方
Indeed の調査では現在、人事と人材獲得の責任者による最も一般的なAIの用途は、人事関連の機能(予算管理、ポリシー、コンプライアンスなど)、履歴書の要約と分析、面接での質問の生成、求人の仕事内容と広告の作成であることが分かっています。
Indeed では、時間のかかる業務を自動化するため、従業員が以下のような強力なAIツールを使用しています。
- Grammarlyは、コミュニケーションの向上に役立つライティング補助ツールで、特に英語が第一言語でない人にとって有用です。
- Zoom AI Companionは、会議のトランスクリプト(文字起こし)を自動生成します。
- ReclaimAIのスケジュール管理プラットフォームは、Indeed 従業員のワークライフバランス改善を支援します。
- Gleanは職場検索ツールで、部署の組織図や、行方不明になったGoogleドキュメントなどの社内の情報を見つけるのに役立ちます。
- YoodliはAIを活用したスピーチコーチで、つなぎ言葉や専門用語の有無、話す速度を分析します。
企業の価値観が責任あるAIの取り組み方を決める
Indeed のチームは、AIの使用や開発に際して一連の基本原則に従います。Jensenはこう話します。「私たちは公正性とエクイティを中心とします。耳を傾けて学び、間違いを犯したときはそれを認め、謝罪し、訂正します。採用活動が基本的に人間味のあるものであることを信じ、責任あるイノベーションに取り組みます」この考え方に基づいてAIを活用している Indeed のサービスには、以下のようなものがあります。
- 応募おすすめメールでは、求職者の履歴書や Indeed プロフィール、資格に基づき、おすすめの求人を紹介するAIベースのメールを求職者に送信します。Jensenによれば、現時点のテスト結果では求人の応募開始数が20%増加したほか、その後の採用プロセスの効率が13%向上しました。
- AI Job Description Generator(日本でのローンチは未定)は、募集要項を5秒以内に作成できます。今年この機能を使った求人は750万件以上にのぼり、このサービスを利用した採用企業では求人への応募が16%増えました。
- Smart Sourcing(日本でのローンチは未定)の機能であるCandidate Highlights(候補者のハイライト表示)は、履歴書の要約と分析を行い、候補者が募集対象の職種に適任である理由を提示し、条件に合わない可能性のある要素を指摘します。Jensenによると、Smart Sourcingの利用者の86%が、Indeed で条件を満たす候補者を見つけられたと答えています。
AIスキルを磨くためのスキルアップ
Jensenは、従業員のAIスキルを磨くために Indeed が実施しているスキルアップの方法を共有しました。
- Indeed では、学習と能力開発のための社内プログラムで、AIを扱った学習コースを提供し、従業員がAIの基礎知識を習得できるようにしています。
- また、AI導入の担当者を各部署で任命し、AIに関する最新のアドバイスや各種ツールの情報をチームに展開してもらっています。
- さらに、BOOST Programという制度で、Customer SuccessやSalesなどの職種の従業員が、テクノロジー講座で新しいスキルを学べるよう支援しています。
「私たちは社内のAI導入と知識の共有を進めており、従業員からは新たな学びの機会について満足の声が上がっています」とJensenは言います。
Jensenは、AIを使用して従業員に新たな機会を提供している他社の例についても共有しました。IBMではオンラインの従業員名簿を作成し、従業員ごとに経歴や職務経験、現在の職種、資格などの情報を登録しています。IBMは独自のアルゴリズムを作成し、名簿のデータを基にして、現職の従業員が、社内で募集している他の職種に応募する資格を得るのに役立つ研修を提案できるようにしています。これにより、IBMは社内で人材を育成し、従業員の異動の機会を促進できています。「AIツールを積極的に活用して従業員のスキルを評価し、部門をまたぐ研修やキャリア開発を支えています。素晴らしいですね」とJensenは話します。
チームの準備ができているかを問わず、今こそがAIを受け入れるチャンス
Jensenはセッションの参加者に対し、あまり怖がらずに責任あるAIを試してみることを提案しました。「多くの業界で、AIツールの使用経験のない人は企業に採用されにくいのが現実です」とJensenは説明します。「したがって、まず皆さんにはAIを使ってみることをおすすめします。AIをただのおもちゃにするのではなく、実際に使いこなして今すぐ真の成長を遂げましょう」さらにAIは、学び、プロフェッショナルとして自己改革をするための優れた手段にもなり得る、とJensenは言います。 「これを不安に思う必要はありません。失敗や成功を素直に受け入れれば、不安が和らぎます」
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