新卒採用コンサルティングサービスとは?
中途採用市場においては昔から、自社が欲する人材を探すために専門のコンサルタントを活用するケースが多く見られます。ここ数年は、新卒採用においても例外ではありません。
新卒採用ではセミナーなどを通して一度に大勢の学生を相手にする場面が多く、それと同時に将来性に重点を置いた選考を行う必要があるなど、中途採用とは違ったノウハウが必要です。そこで、新卒採用に特化した戦略立案を担うのが、新卒採用コンサルティングサービスです。
新卒でどのような人材を求めるのか、そして採用プロセスにどのような課題があるのかなどを、第三者視点で分析してもらうことは、企業にとっても有意義であるはずです。サポート範囲は事業者や契約内容によって様々あり、例えば採用計画の初期段階からの検討、書類選考や面接などの実務の代行、情報管理、内定後のフォローアップなど、必要に応じて任せる範囲をアレンジするべきでしょう。
新卒採用コンサルティングを活用すべき企業
とくに大人数の採用を計画している企業については、新卒採用コンサルタントの手を借りる意味は大きいでしょう。
説明会ひとつを実施する際にも、どのような大学に狙いを定めるのか(ターゲティング)、大人数を相手にどう効率的に説明会を実施するのかなど、多くのノウハウが必要になります。求める人材を一人でも多く確保するためにも、新卒採用に不慣れな企業は、専門家にアウトソースするのが無難と言えます。
また選考だけでなく、インターンシップ制度の有効な活用法や、内定後のコミュニケーションなど、大学生を相手にした採用活動ならではのノウハウというのも少なくありません。新卒採用コンサルティングサービスを活用することは、そうした知見を自社に蓄積していくことにもつながるはずです。
新卒採用コンサルティングサービスを導入する際の注意点
新卒採用時に専門家の手を借りるケースが増えている反面、契約をめぐるトラブルが絶えないのも事実です。その多くは、期待していた成果が得られなかったり、サポート体制に不満が生じたりするケースがほとんどです。
そのため、数ある新卒採用コンサルティングサービスの中からどの事業者を選ぶのか、事前に得意分野や実績を入念にチェックしなければなりません。ひとくちに新卒採用コンサルティングといっても、特定の業種に強いのか、地方での採用を得意としているのか。あるいは選考フローに自信を持っている事業者なのか、内定者フォローで高い評価を得ている事業者なのかなど、特性は様々です。
もし、選考だけでなく内定者のフォローまでを望んでいるのであれば、長期スパンで関わってくれる事業者を探す必要がありますし、純粋に採用を強化したいのであれば、リクルーター制度の設計や面接官のトレーニングを得意とする事業者が適任と言えるでしょう。また、どこからどこまでの業務が適用範囲なのか、金額面と合わせてあらかじめ確認しておく必要があります。
選考を終えるころに後悔しても後の祭り。こうしたポイントに気をつけながら、本当の意味で自社の採用活動を支援してくれる事業者を見つけましょう。
<取材先>
アルドーニ株式会社・代表取締役 永見昌彦さん
外資系コンサルティングファームなどで人事コンサルタントとして勤務した後、事業会社(ラグジュアリーブランド持株会社)で人事企画担当マネージャーとして人材開発・人事システム・人事企画を兼務。事業会社、コンサルティングファームの両面から人事に20年携わった経験を活かして、2016年にフリーランス人事プランナー・コンサルタントとして独立。2018年に法人化。現在、人事全般のプランニング・コンサルティング・実務に携わっている。
TEXT:友清哲
EDITING:Indeed Japan + ミノシマタカコ + ノオト