ドライバーの採用難。求人票で人を呼びたいが呼べないのはなぜ?
◆業界イメージの把握と、正確な情報の発信の必要性
冒頭でお伝えしたように、現状、ドライバー業界に関して、「長時間労働になりそう」「残業が多そう」「給料が少なそう」「体力的にきつそう」などマイナスイメージが先行し、求職者が正しい情報を把握できていないケースが少なくないという問題があります。
こうした状況から、従来の求人票では求職者にとって十分な情報が揃っているとは言えず、関心を持ってもらうためには、マイナスイメージを修正するべく、求人票では可能な限り明確な情報を記載する必要があります。
◆求人票を自前で作成する
また、ドライバーの採用活動をしたくても、通常の業務をこなしながらでは、十分な時間や人員をさけないという企業も少なくないでしょう。そんな中、欲しい人物像を明確にして、必要項目を書かなくてはいけない求人票の作成を負担に感じる方も多いでしょう。
求人サービスに作成をお願いするという方法もありますが、自社のニーズを詳細に汲み取って、正確な情報にまとめ上げられる優良な依頼先を探す手間がかかるほか、作成や掲載後の内容変更には当然費用がかかります。
どのような人材を募集するか、確認しながら求人票を作成することは骨が折れる業務です。しかし、欲しい人材にアプローチするために、求人票の作成や採用活動をアウトソースするのではなく、自社で作成し、状況に応じてアップデートすることで、次のようなメリットがあります。
- 自社の課題と求める人材像が明確になる
- 職場の空気感をもっともよく理解している自分たちで作成することで、自社にマッチした人材から応募の可能性が高まる
- 労働市場の変化や応募者に合わせて発信内容を変更できる
- 求人票をアウトソースすることによる時間やコストをセーブできる
- 先行きが見えにくい社会で柔軟に対応するという考え方を求人票にも反映できる
ただし、状況を十分に理解しないまま採用活動を行うと、求める人材とは異なる応募者の対応に追われたり、採用後のミスマッチによる離職率が高くなったりしてしまうなど、結果的に業務負担が増えてしまいます。
では、自社でよい求人票を、より手軽に作成するにはどうしたらいいのでしょうか。適切なテンプレートを利用すれば、求人票にかかる時間を大きく短縮することが可能です。そこで今回、ドライバー採用で活用できる求人票のテンプレートを用意しました。
ドライバー職求人票テンプレート
まずは、求人票に記載する一般的な内容について説明します。
上記の表の内容を踏まえた上で、求める人材に適切な情報が届くような発信を意識することでスムーズな採用が可能になります。次に求人票の見本を見ていきましょう。
◆求人票の見本
上記の内容を参考にして、ドライバー向けに、次のような求人票を作成することができます。
【仕事内容】
当社で働くメリット
① 例:完全歩合制・成果配分方式 頑張った分だけ稼げます
② 例:未経験可・女性活躍中
③ 例:安全輸送のバックアップ体制(安全装備・保険等)・資格取得支援
④ 例:手積み・手降ろし作業→身体的な負担少ない
詳しくは、弊社ホームページ(www.xxx.co.jp )をご覧下さい。
【求める人材】
(必須条件):大型自動車運転免許、中型自動車免許所有者もしくは準中型自動車免許所有者、普通自動車運転免許(AT限定可・不可)
学歴不問、年齢不問
【雇用形態】
正社員/パート・アルバイト/業務委託
【給与】
月給/時給 ●万円〜●万円
※スキル・経験により応相談
<モデル年収>
入社●年目 ●代 ●万円
※各種手当・賞与含む
【勤務時間・曜日】
① 勤務時間:
② 月間標準稼働日数:月平均約●日間
③ 休日:日祝他・週休隔週
年間休日:●日
【待遇・福利厚生】
・社会保険完備(雇用・労災・健康・厚生年金)
・傷害保険加入(全額会社負担)
・養老保険加入(全額会社負担)
・健康診断(年1回受診)
・車通勤OK
・制服貸与有り
・交通費全額支給
・昇給年1回
・賞与年2回
・残業/住宅/食事手当
【各種手当有り!】
・無事故手当 ●円支給(毎月)
・無事故報奨金 ●円支給(半期毎)
・愛車点検ベストドライバー表彰&クオカード ●円贈呈(半期毎)
・エコドライブ活動奨励金 ●円支給(半期毎)
・通信手当(携帯通話料の補填として)●円支給(毎月)
【免許取得支援制度も!】
・玉掛け技能資格講習(全額補助)
・移動式クレーン技能資格講習(全額補助)
・フォークリフト技能資格講習(全額補助)
・大型運転免許取得時(半額補助)※条件:正社員勤務1年以上
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【勤務地】
※配送エリアは〇〇一円が中心となります
※車、バイク通勤OK
<アクセス>
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【会社概要】
・企業名:
・事業内容
・所在地:
・資本金:
・従業員数:
・会社URL:
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ドライバー採用において意識するべきポイント
ドライバー採用のさらによい求人票を作るために、意識するべきポイントがあります。確認していきましょう。
◆ドライバーの仕事内容を明確化する
運送物の種類、トラックの種類、運送距離、運送エリア、時間帯など、ドライバーの仕事にはありとあらゆるケースがあるため、「ドライバーの仕事内容がわかりにくい」という声は多いものです。
情報量が少ないと具体的な業務を想像しにくいという問題点があります。さらに言えば、ドライバーの大変そうな部分だけがクローズアップされてしまう恐れもあります。仕事内容は可能な限り明確にしましょう。
社員の働き方に様々なケースがある場合には、代表的な複数のケースを働き方の例として挙げるとわかりやすくなります。そういった工夫を通じて、実際働いてみて初めて知る業務、求人票で伝えていなかった業務などが存在しないよう、心掛けてください。「就職前にはまったく聞いていなかった」といった求職者の疑問が、不信感に繋がります。安全対策やフォロー体制などに関する説明も必要です。
◆勤務時間、給与の仕組み、雇用条件・福利厚生を明確化する
求職者に読んでもらえる求人情報にするためには、「知りたい」と思える情報が記載されている必要があります。求職者のニーズをしっかり把握することが重要です。
勤務時間、給与の仕組み、雇用条件・福利厚生などについても明確に書く必要があります。勤務時間、給与の仕組みについては、自社ドライバーの実例」を複数ピックアップし、週〇日、〇時間労働の場合の給与は〇万円、など、条件ごとに案内できるのが理想です。「Aさんの場合」「Bさんの場合」など、それぞれのドライバーの「一日の流れ」なども案内しましょう。求職者にとって、より具体的に自分の働く様子を想像しやすくなる情報です。
福利厚生制度がある場合には、できるだけ詳細がわかるように記載しましょう。自社のアピールポイントとして有効です。
◆「稼ぎたい」より「1人で仕事がしたい」などのニーズもある
ドライバーというと「短期間に稼ぎたいと考える求職者」からの応募が多いのでは、と捉えられることも多くなっていますが、「一人で仕事がしたいから」「好きな運転ができるから」といったニーズもあります。これらのニーズも受け止められるよう、具体的な文言を入れておくようにしましょう。
その際の書き方としては、「一人で完結できる仕事をしたい人、一人で集中して業務を行いたい人向き」「得意な運転技術を生かしたい人、長時間のドライブを好む人を募集」など、前向きな言葉を選ぶようにしましょう。
また、バスのドライバーからの転職などのケースもあるため、別業界のドライバーに対するアプローチもしてみましょう。
◆家族が安心できる要素を盛り込む
自分自身はドライバーとして働きたい思いがあったとしても、家族から心配され、ドライバー職を避けているケースが少なくありません。
求人票には、家族が安心できる要素や、家族も職場となにかしらの関係が持てる要素を盛り込むようにしましょう。たとえば、家族参加のイベントや、家族同席の職場見学、職場体験などができるといった記載があるとよいでしょう。自社のホームページがある場合は、職場の様子がわかる写真や、従業員のメッセージを掲載することも有効だと言えます。
◆女性ドライバーへアプローチした内容にする
ドライバー職には男性が多いものの、近年では女性トラックドライバーを「トラガール」と呼び、国土交通省のトラガール促進プロジェクトなど、運送業界への女性進出が進んでいます。
「女性ドライバーはトラック業界を変えられるか」によると、女性がドライバー職を希望する場合、重視するのは安全性です。本来、男女関係なく気にするべきことではありますが、体力や力の強さの問題から、女性のほうが安全性に対し敏感になります。安全に業務を進められる現場であるか、トラックのメンテナンスは万全かなど改めて確認し、問題がなければ十分にアピールしましょう。
Indeedなら求人票作成のプロセスをスムーズに進められる
今回ご紹介した求人票テンプレートは、Indeedで求人情報を掲載する際にいつでも確認が可能です。入力例を参考にしながら、表示される項目に必要情報を入力していくことで、簡単に求人票が完成します。
入力例については、求人票の作成画面で「求人テンプレートが利用可能です」という項目の「詳しく見る」をクリックしてください。
入力が完了したら、プレビュー画面を開き、Indeed上でどのように表示されるか確認しましょう。誤字や文字の表示不備がないかもチェックしてください。
Indeedの求人票は、画像を掲載することもできます。画像は文章では伝わりきらない多くの情報を伝えられるため、求職者が「その職場で働いている自分」をよりイメージしやすくなります。
掲載できる画像は5枚です。メイン画像は「採用ターゲットに近い社員」や、「会社や店舗の雰囲気が伝わる写真」や「自社のサービスや商品の画像」というように、どのような画像を掲載したらよいかのヒントが表示されます。
ドライバー職の場合には、実際に運転するトラックや、トラックの運転席、荷物の搬入・搬出シーンなども掲載するとよいでしょう。
Indeedの求人票はいつでも書き換えることができます。自社の状況や求職者からの応募の様子を見ながら、求人情報の内容をさらに追加する、読みやすく改善するなどしてスピーディな対応ができることも特徴です。求職者から問い合わせがあった項目の内容は、わかりやすく書き直すようにしましょう。
さらにIndeedの有料オプション「スポンサー求人」を活用すると、自社の求人情報がより求職者の目に留まりやすくなり、求める人材からの応募の増加につながることが期待できます。
スポンサー求人でできることのひとつに、「自社の求人情報がロゴマーク付きで表示される」というものがあります。画像が表示されることでクリック率の向上につながったというケースも見られ、求職者の目に留まりやすくすることの重要さがわかります。
スポンサー求人は「クリック課金型」という方式で料金が加算されます。自社の求人情報がクリックされてはじめて料金が発生する仕組みであり、万が一クリックされなかった場合には料金が増えることはありません。クリック単価は入札形式で決まるため、採用市場の状況によって単価は変動します。クリック単価を高く設定すると検索結果に表示されやすくなるので、短期間に集中して採用したいときにご利用ください。
まとめ
採用活動における「求人票の作成」は基本中の基本ですが、そもそも労力が必要なものである上に、業界による違いや流行を取り入れていく必要もあります。業界それぞれの課題もクリアしなければなりません。記事を通してお伝えしたように、ドライバー職の求人にまず必要なのは、マイナスイメージの払拭だと言えるでしょう。
とはいえ、求人票に具体性があれば、ある程度打ち消すことができます。求職者にとっての不明点を残さないことが大切です。もちろん、求人票のみで100%を伝えることは難しいため、その後の対応や面接での説明を重ね、自社のよさを伝えていくようにしてください。
求人票は募集要項を並べるだけのものではありません。自社の魅力をしっかり伝えるものであることや、求職者のニーズに合致していることが重要です。テンプレートを活用し、多くの時間を使わず効率的に、魅力のある求人票を作成しましょう。