中途採用の新入社員に活躍してもらうためには、どのような研修を行うとよいのでしょうか。中途採用研修のポイント、盛り込むべき内容、アフターフォローについて、人材採用を支援するクレド・ライフクリエイション株式会社の深堀一雄さんに話を伺いました。
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求人を作成する中途採用研修の必要性
あらかじめ定義した職務内容に基づいて、必要な人材を採用する「ジョブ型採用」が増えていることなどを背景に、中途採用者に対して研修を行わない企業も多く見受けられます。ここで見落としてはならないのは、中途採用者はその職種での経験が豊富であっても、「この会社で働く」ことは初めてであるという点です。
事業内容や扱う商品が似ていても、風土や業務に対する考え方は企業によって大きく異なります。それを理解しないまま現場に飛び込んでも、うまく馴染めずパフォーマンスが落ちるばかりか、見切りをつけて早期に退職されてしまうことになりかねません。中途採用者に研修を行うことは、自社の企業風土や職場環境にできるだけ早く慣れ、実力を最大限発揮してもらうために必要不可欠なのです。
中途採用研修を企画するポイント
中途採用者向けの研修を行う際のポイントを以下に解説します。
◆任せたい役割、期待していることを伝える
単に担当業務の内容や手順を教えるだけでなく、業務を通じてどのような役割を担ってほしいのか、どのようなことを期待しているのかを伝えるのが重要です。会社側と本人の意図のミスマッチを防止でき、モチベーション向上にもつながります。
◆企業ごとに異なる事柄に重点を置く
たとえば保険会社の営業部で、保険営業の経験がある人材を採用した場合、「金融商品のしくみ」「保険とは」といった基礎的なことを教える必要はありません。しかし「保険という商品に対する考え方」「商品の特長」「顧客への勧め方」などは会社により異なるため、現場に入る前にしっかり研修する必要があります。
◆個々の価値観に合わせて教える
中途採用者は年齢、学歴、経験職種といったバックグラウンドが多様であり、 持っている価値観も様々です。できるだけ個別に話を聞く機会をつくり、各自の価値観に合わせた教え方ができるとベストです。そのためにも、中途採用研修では集合研修よりも1対1のOJTにウエイトを置くことをおすすめします。
◆質問しやすい環境をつくる
経験者として採用されていることから、わからない点があっても質問を遠慮してしまう中途採用者は意外と多いものです。1対1で研修を振り返る機会をつくる、質問を促す声掛けをするといったことが効果的です。
中途採用研修に盛り込むべき内容
中途採用研修で教えるべき項目としては、自社の理念や行動指針、社内ルール、キャリアパス、目標設定の考え方といったことが挙げられます。こうした「自社の一員」としてベースとなる事柄を理解してもらった上で、担当業務を具体的に習得するためのOJTへ進むとよいでしょう。
また、中途採用者のさらなるスキルアップやモチベーション向上を目的として、コミュニケーションやチームビルディングの研修、課題解決力を上げるロジカルシンキング研修、チームへ貢献するマインドを育てるフォロワーシップ研修などを盛り込むのもおすすめです。こうした研修は必ずしも入社直後に行う必要はなく、配属後数カ月毎に実施してもよいでしょう。その際、受講対象を「入社1年以内」のような括りにすることで、中途採用者同士の横のつながりができるという副次的効果も期待できます。
中途採用研修を有意義にするためのアフターフォロー
中途採用者を組織の一員として定着させ、戦力として長期に渡って活躍し続けてもらうためには、入社から1年程度を目安とした育成計画「オンボーディング・プラン」をあらかじめ策定することが有効です。
オンボーディング・プランには、1対1の面談やフォローアップ研修を行う時期、担当者、内容などを盛り込みます。チームで取り組むワークショップや他の社員との交流会なども織り交ぜるのもよいでしょう。入社後の研修をその時だけのもので終わらせず、適宜振り返りやフォローの機会を設けることで、その意義を継続的に生かすことができます。
<取材先>
クレド・ライフクリエイション株式会社
代表取締役社長 深堀一雄さん
北海道札幌市出身。大学卒業後、百貨店外商部勤務を経て外資系生命保険会社にコンサルタントとして入社し、人材開発に関わる多くのプロジェクトに携わる。2018年にクレド・ライフクリエイション株式会社を設立。「ひと」の潜在能力開発とパフォーマンス(成果につながる行動)発揮を専門領域とする。
TEXT:北村朱里
EDITING:Indeed Japan + 波多野友子 + ノオト

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